社会主義の掲げた理想は皮肉なことに、社会主義国では労働組合が傀儡化され、階級も固定化されるなどまったく実現されず、一方、資本主義国側では、教育水準の向上が社会流動性をもたらし、社会保障等の福祉制度の充実となによりも生産力の向上が、貧困の克服と、社会の成熟と安定をもたらした。
こうした事実の認識は、ソ連の崩壊によって確固たるものとなった。ここに至って、世界各国の社会主義、共産主義政党はプロレタリア独裁のドグマを放棄し、イタリア共産党のように社会民主主義政党へ路線転換したりするなど、社会主義者・共産主義者からの歩み寄りもみられるようになった。日本共産党もまた、1974年にプロレタリア独裁の規定を放棄している。
一方、中南米では1990年代末より左派勢力が力を増し、ベネズエラのチャベス政権のように社会主義を目指す国が現れている。また、ロシア、ベラルーシにおいても超大国時代の社会主義ソ連を懐古する層がおり、大統領への権限集中を後押しする一因となっている。
対立する一方の超大国が消滅したことで、世界唯一の超大国となったアメリカ合衆国の軍事力が突出していることに対する懸念の声もある。冷戦下では共通の敵を持つことで常に歩調を合わせてきた西側諸国の中でも、アメリカ合衆国の軍事行動に同調しないケースが増えつつある。また、イラクのフセイン政権の政策が反共、非宗教の国粋主義であることは兼ねてから知られており、反ソ連で一致すれば軍事独裁政権でも容認するという姿勢を批判する声もある。
犠牲者に関するデータ
中華人民共和国成立後に、1953年までに反政府勢力として処刑された旧国民党、富裕層、旧地主階級、知識人 - 71万人(中国の解放軍出版社より出版された国情手冊)
第二次天安門事件(1989年)で殺されたデモ学生数 - 319人(中国政府公式発表)
ソビエト連邦解体までの70年間に粛清された数(現行のロシア政府が1997年に認めた公式データ) - 6,200万人
主な社会主義国
アジア
ベトナム社会主義共和国
ラオス人民民主共和国
中華人民共和国
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)
ラテンアメリカ
キューバ共和国
アフリカ
大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国(社会主義人民リビア・アラブ国)-
消滅した社会主義国
アジア
モンゴル人民共和国
カンボジア人民共和国(民主カンプチア)
ビルマ連邦社会主義共和国(ミャンマー)
イエメン人民民主共和国(南イエメン)
アフガニスタン民主共和国
イラク共和国
アラブ連合共和国(シリアとエジプトによる連合国家)
アフリカ
コンゴ人民共和国
エチオピア人民民主共和国
アンゴラ人民共和国
モザンビーク人民共和国
ベナン人民共和国
ソマリア民主共和国(しかし国家は統一せず、ソマリランド共和国が分裂、独立宣言している)
マリ共和国
ギニア人民革命共和国
ギニアビサウ共和国
アルジェリア民主人民共和国
ガーナ共和国
ヨーロッパ
ソビエト社会主義共和国連邦
ポーランド人民共和国
ハンガリー人民共和国
ルーマニア人民共和国、ルーマニア社会主義共和国