電磁波系研究(電磁気地震学)など
電磁力学的手法
赤外線
地電流法
VAN法(ギリシャで研究されている;ギリシャの3名の地震学者Panayotis Varotsos, Kessar Alexopoulos and Kostas Nomikosの頭文字から命名されている)
ULF法(VAN法の交流版)
中波帯域(1kHz)
超短波・極超短波
電離層の状態
地中水脈に含まれるラドン放射
電磁波系研究に関しては、次のような仮説から行われている。地殻内における歪みの蓄積によって、地殻崩壊が起こるとき、石英や花崗岩(主成分はSi)などが伸縮を起こすことによって、圧電効果により電流や電磁波を生じさせる。実際に岩石に圧力を掛けると、電磁波が観測されることが実験により確認されており、この地震前に生じる電磁波を観測することによって、地震の早期警戒に役立てようとする研究であるとされる。特に、大規模地震などの場合には、地殻の崩壊体積が大きくなる。よって、その分だけ地殻内に生じる電流量が大きくなるために、ある程度の精度の機器ならば検出が可能である可能性がある。ただし、大規模地震においては、地殻の崩壊はある程度の範囲に分散するため、震央部の特定は難しいとされる。また、後述する宏観異常現象もこの地震前の異常電波を動物等が感じ取り、異常行動を取ったとする説もあり、実験で人為的に発生させた電磁波を発生させると、動物等が反応し、異常行動を取る事も確認されている。
実用化された地震予知(VAN法)
この電磁波を用いた地震予知で初めて実用化され、大きな成果を挙げているのがVAN法であり、複数の観測点で電磁波異常を包括的に計測し、実用上問題ない精度で発生規模・震源域・発生日時を予測することに成功している。具体的には概ね1ヶ月以内に発生する地震について、地震エネルギーもマグニチュード1前後の誤差で予知し、近隣住民に警戒を呼びかけることで被害の軽減につなげている。ただしVAN法は現時点ではギリシア固有の地質性状に特化した予知法であり、日本をはじめとする諸外国で採用するためには研究の発展が不可欠である。
俗に「地震前にはナマズが暴れる」「動物などが奇妙な行動をとる」といった言い習わしがある。例えば微振動や地鳴り、低周波の振動などを敏感な動物が感知して騒ぐといった説明も、可能性としては考えることができる。あるいは、地電流の異常やそれに伴う地磁気の変動なども観測されうるといった主張もある。しかし、これらの仮説や言い伝えの妥当性や信頼性、「地震予知」の根拠や方法などとして実際に役立てられるかどうかについては、全くの別問題である。
この他にも、地震が発生する前に現われるとされる気象現象や生物の行動の変化などを宏観異常現象としてとらえ、地震を予知しようとする試みがあるが、その殆どがいまだその妥当性やメカニズムに関して一般的に論ずることのできる段階にはない。
特に地震雲については、岩盤の崩壊により電磁波が生じて雲を作るとされる。しかし、雲の形と地震発生との関係が全く不明、また雲のほとんどが気象状況により発生のメカニズムが証明できるもので、否定的見解が多数派である。気象庁地震予知情報課も「占いと同レベル」としている。新潟県中越地震の直後に「地震雲では?」と寄せられた情報のほとんどは、飛行機雲、高積雲、巻き雲などだったという。世間一般で言われる地震雲は、全て気象学上分類される雲のどれかに該当するという考えもある。
前述したように、中国では1975年に発生した海城地震において、国家地震局が動物の行動異常による直前地震予知に成功し、死傷者の軽減に貢献した事例が有ると言われている。しかし、どんな動物が何匹、何時騒いだのかは公表されていない。その翌年に発生した唐山地震においては同方法による直前地震予知は失敗しており、以後の検証も行われていない。
地震を発生させたり、断層への応力変化をもたらすトリガー(引き金)を予測したり観測したりすることによって、地震が発生する時期、また地震が発生しやすい時期を推定するという方法がある。主なものとして、月や太陽(月齢・潮汐を含む)、惑星などの諸天体と地球との位置関係や距離関係により起こるというものや、太陽活動によるもの、低気圧や高気圧などによる気圧変化に伴うもの、周辺地域での地質活動(火山活動、地震)によるものなどがある。こちらについても、宏観異常現象と同様、未科学との区別の難しさ、研究や予測に際する基礎的知識の有無、信頼性、因果関係の解明度といった諸問題がある。
日本では1997年から2006年までの10年間に阪神淡路大震災を含め27回の大地震が発生したが、予知に成功したケースは1度も無かった。日本で「現状の地震予知は疑似科学の領域である」と揶揄されるのはこの実績の無さが原因とされる。しかしながら、もし地震警報が出た場合、重大な社会的影響があるので、慎重にならざるを得ない事情もある。
日本付近では4つのプレートが衝突し、約2,000以上の活断層が有ると言われており、調査が進むにつれて年々その位置は変わり、数は増えている。どこで地震が発生して被害が出てもおかしくない。地震が少ない国に比べて、個人にとっても社会にとっても、日本は地震被害による政治・経済・社会的なリスクが非常に高い国である。そのため、個人と集団がともに地震の被害を抑えるための対策をとることが必要である。
地震の適切な対策を未然に講じておけば、被害を最小限にすることが出来る。
阪神・淡路大震災では、死者6,000人のうち、約5,000人が木造住宅の倒壊によって圧死(その多くが即死)したとされる。したがって、出来るだけ新しい建築基準法に沿った、耐震性の高い住宅に住むことが望ましい。特に、柱を土台と連結していない古い木造住宅、重い瓦屋根は地震の時圧死の危険があるといわれる。
対策としては、柱を土台とボルトなどで連結することや、骨組みへの筋交いの追加などの補強、瓦屋根よりも軽量な新建材にすることが有効といわれる。既設の住宅については、耐震診断や補強のための費用の一部が、自治体から補助される場合があるので、自治体に確認すると良い。
建物が地震に耐えられても、タンスなど室内の家具が転倒することがある。家具の転倒を防止するために、天井と家具の上部に渡すつっかえ棒や、家具自体を柱や梁にL字金具で固定してしまう方法がある。
避難場所としては、市町村で公園や学校などが指定されているが、市町村の公務員が全市民の住宅からの避難経路を全て把握している訳ではないので、本当に自分の住宅から避難する場合に適切な場所かどうか、実際に歩いて確認をする必要がある。