直下型地震
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宏観異常現象による地震予知

俗に「地震前にはナマズが暴れる」「動物などが奇妙な行動をとる」といった言い習わしがある。例えば微振動や地鳴り、低周波の振動などを敏感な動物が感知して騒ぐといった説明も、可能性としては考えることができる。あるいは、地電流の異常やそれに伴う地磁気の変動なども観測されうるといった主張もある。しかし、これらの仮説や言い伝えの妥当性や信頼性、「地震予知」の根拠や方法などとして実際に役立てられるかどうかについては、全くの別問題である。

この他にも、地震が発生する前に現われるとされる気象現象や生物の行動の変化などを宏観異常現象としてとらえ、地震を予知しようとする試みがあるが、その殆どがいまだその妥当性やメカニズムに関して一般的に論ずることのできる段階にはない。

特に地震雲については、岩盤の崩壊により電磁波が生じて雲を作るとされる。しかし、雲の形と地震発生との関係が全く不明、また雲のほとんどが気象状況により発生のメカニズムが証明できるもので、否定的見解が多数派である。気象庁地震予知情報課も「占いと同レベル」としている。新潟県中越地震の直後に「地震雲では?」と寄せられた情報のほとんどは、飛行機雲高積雲、巻き雲などだったという。世間一般で言われる地震雲は、全て気象学上分類される雲のどれかに該当するという考えもある。

前述したように、中国では1975年に発生した海城地震において、国家地震局が動物の行動異常による直前地震予知に成功し、死傷者の軽減に貢献した事例が有ると言われている。しかし、どんな動物が何匹、何時騒いだのかは公表されていない。その翌年に発生した唐山地震においては同方法による直前地震予知は失敗しており、以後の検証も行われていない。


トリガーによる推定

地震を発生させたり、断層への応力変化をもたらすトリガー(引き金)を予測したり観測したりすることによって、地震が発生する時期、また地震が発生しやすい時期を推定するという方法がある。主なものとして、月や太陽(月齢潮汐を含む)、惑星などの諸天体と地球との位置関係や距離関係により起こるというものや、太陽活動によるもの、低気圧や高気圧などによる気圧変化に伴うもの、周辺地域での地質活動(火山活動、地震)によるものなどがある。こちらについても、宏観異常現象と同様、未科学との区別の難しさ、研究や予測に際する基礎的知識の有無、信頼性、因果関係の解明度といった諸問題がある。


地震予知の問題点

日本では1997年から2006年までの10年間に阪神淡路大震災を含め27回の大地震が発生したが、予知に成功したケースは1度も無かった。日本で「現状の地震予知は疑似科学の領域である」と揶揄されるのはこの実績の無さが原因とされる。しかしながら、もし地震警報が出た場合、重大な社会的影響があるので、慎重にならざるを得ない事情もある。


日本における地震対策と体制避難場所の案内図

日本付近では4つのプレートが衝突し、約2,000以上の活断層が有ると言われており、調査が進むにつれて年々その位置は変わり、数は増えている。どこで地震が発生して被害が出てもおかしくない。地震が少ない国に比べて、個人にとっても社会にとっても、日本は地震被害による政治・経済・社会的なリスクが非常に高い国である。そのため、個人と集団がともに地震の被害を抑えるための対策をとることが必要である。


個人で出来る地震対策

地震の適切な対策を未然に講じておけば、被害を最小限にすることが出来る。

阪神・淡路大震災では、死者6,000人のうち、約5,000人が木造住宅の倒壊によって圧死(その多くが即死)したとされる。したがって、出来るだけ新しい建築基準法に沿った、耐震性の高い住宅に住むことが望ましい。特に、柱を土台と連結していない古い木造住宅、重い屋根は地震の時圧死の危険があるといわれる。

対策としては、柱を土台とボルトなどで連結することや、骨組みへの筋交いの追加などの補強、瓦屋根よりも軽量な新建材にすることが有効といわれる。既設の住宅については、耐震診断補強のための費用の一部が、自治体から補助される場合があるので、自治体に確認すると良い。

建物が地震に耐えられても、タンスなど室内の家具が転倒することがある。家具の転倒を防止するために、天井と家具の上部に渡すつっかえ棒や、家具自体をにL字金具で固定してしまう方法がある。

避難場所としては、市町村で公園学校などが指定されているが、市町村の公務員が全市民の住宅からの避難経路を全て把握している訳ではないので、本当に自分の住宅から避難する場合に適切な場所かどうか、実際に歩いて確認をする必要がある。多くの場合、学校、新築のマンション、新築の住宅等が近くにあれば安全に避難が出来る。


集団による地震対策

集団(政府・行政)による地震対策を見てみると、日本には地震に関する組織が比較的多い。ただし、業務が重複している部分も見受けられており、研究者の間でもこれらの組織の役割の違いを明確に説明することは難しいとされている。アメリカ合衆国のアメリカ地質調査所(USGS)は下に掲げているような役割をほぼ一元的に担っている。
地震予知総合研究振興会
地震予知と防災に関する研究を目的として、1981年1月22日に設立された財団法人。下部組織に地震防災評価機構、地震調査研究センター、東濃地震科学研究所がある。 この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
地震調査研究推進本部
1995年の阪神・淡路大震災から、1995年7月に制定された地震防災対策特別措置法に基づいて設置された組織である(略称「推本」)。地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進について総合的かつ基本的な施策を立案することなどを目的としている(同法第7条第2項)。発足当時は、総理府に設置されていたが、中央省庁再編によって文部科学省へ移管された。本部長は文部科学大臣である。本部の下に政策委員会と地震調査委員会(2007年現在の委員長は阿部勝征地震調査研究センター所長)が設置されている。政策委員会は関係各省庁の局長級幹部、地方自治体の長、学識経験者によって構成されており、各省庁の地震に関する研究及び調査観測計画の調整、予算配分の方針、調査の成果を社会に広報するための方針など審議している。定められた観測計画に基づき、強震計、高感度地震計、GPS連続観測点が全国に各1000点ずつ整備された。この観測体制は世界随一である。また、地方自治体に交付金を配分し、活断層や地下構造の調査をさせている。地震調査委員会では国立大学法人独立行政法人などの研究者が毎月集まり、国内の地震活動の状況について検討し、評価文を毎回公表している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki