100%の反射率を持った「理想的な白色」の物体は実在しない。現在、ほぼ理想的な白色物質として利用されているのが酸化マグネシウムや硫酸バリウムであり、これらは可視光線のほぼ全領域にわたって99%以上の反射率を示す良好な白色素材である。工業的にはチタン白(-ハク)[2]・二酸化チタンが多用される。鉛白(エンパク)[2]は油絵具に使われる。このように顔料の色彩の名を示す部分(;白、黒、赤など)は音読みされる。(更に例を挙げると、赭土(シャド)[2]、黄土(オウド)[2]、緑土(リョクド)[2]など)。
古代から使用されてきた白色顔料で、現在では油彩用顔料として使用されている。油彩のモデリング等において活躍する。組成は塩基性炭酸鉛 2PbCO3Pb(OH)2である。成分である鉛が触媒として作用し、展色材である乾性油の酸化重合を促すこと、絵具化に際して要求される油量が少ない為油の影響を受け難いこと、などの理由で乾燥性が良い。塗膜の上塗り及び下層に対する接着性が良く、亀裂の発生も少ない。この性質は、鉛白の結晶が板状であり、塗膜に層状に配列することによると考えられる。カドミウムイエローやウルトラマリン ブルーなどと混色しても大抵は問題を起こさないが、硫黄化合物と混合すると黒変の可能性がある。毒性があるので、長期にわたる皮膚などからの摂取には注意を要する。硫黄にあって黒変する。水性絵具では硫黄成分を遮断できないので、水性絵具には適さない。
クレムニッツ白として有名な鉛白は、クレムニッツ法によって得られる。しかし絵具化するとチューブの中で粗粒となる。また、白色度も最高ではない。新しい製法として、1955年頃から「電気分解法」が日本で採用されるようになった(三井金属)。99.998%という純度の高い電気鉛を使用し、電解液中に炭酸ガスを吹き込み、電気分解を連続操作で行うなど、近代設備でコントロールし製造する。この鉛白は均質で白色度も高い。国産鉛白絵具を支える顔料である。White Lead[3]とも言われる。
亜鉛華は、ヨーロッパでは中世から知られていたが、工業的に生産されるようになったのは1830年代である。絵画用として使用されるようになったのはこれよりさらに時代が下がる。油絵具では乾性油と反応し塗膜に亀裂、剥離を起こすことがある。酸化亜鉛 ZnO。
リトポンは1874年頃、イギリスでジョン・オアが初めて作り特許を取得した。開発当初黒ずむ傾向が強かった為、絵画用としては普及しなかった。現在ではこの欠点も改善されている。硫化亜鉛と硫酸バリウムの混合物。
1920年代から本格的に工業生産されるようになった。白色顔料中で屈折率と着色力は最も大きい。現在では塗料用白色顔料としては最も大量に生産されている。酸化チタン、二酸化チタン TiO2。
生物学では稀に、色素が欠乏した為に白く見える個体が生まれる事例が知られており白変種・アルビノなどと呼ばれる。文化的にはその稀少性から神聖視される事も多かった。
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医師や看護師を初めとした医療従事者や、調理師など、清潔を必要とする職業では汚れが目立ちやすい白い衣服を着用し、白衣と呼ぶ。研究者など、危険な物質が付着する可能性のある職業でも同様である。
同様に宗教者もたびたび白装束を纏う事が多いが、物理的な汚れを発見するためではなく精神的な清めの意味からくるものである。
白は、しばしば「善」「純潔」「清廉」などのイメージを伴う事が多い。⇔黒(悪)
善事の為の魔術を白魔術という。
無実・無罪の俗語[4]。あるいは、その人。元々は、英語の“white”が無実を意味する語であり、それが警察の隠語として使われていたのが、一般化して広まった。
推薦人物名簿を、俗にホワイトリストという。(⇔ブラックリスト)
政治的に、白は反革命や反共主義を象徴する。これは、フランス革命やロシア革命の時に、王党派が白旗(ブルボン家の白百合紋章に因んだ)を目印とした事に由来する。ここから、右翼や政府側が「白」で呼ばれる例もある。例:白色テロ(政府・資本家によるテロ)、白軍(反革命軍)。⇔赤(革命、共産主義)
源氏・平家の対立を扱うとき、源氏を白で表す。これが紅白歌合戦や運動会などの対抗試合に受け継がれたともされる。⇔赤(平家)
降伏を相手に表明するためには、白旗を揚げる。
印刷(モノクロ)の世界では、白紙に黒文字で記される事が多いため、白は「無」「撤回」を表す。⇔黒(有)
警報の解除を、英語では“white alert”(白色警報)という。⇔黒(有)
白紙のイメージから、白は「賛成」を意味する。例:白紙委任、白票。 ⇔黒、赤(いずれも「反対」を意味する)