産地偽装
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背景

ほんらい消費財食料品のなどの生産地表示は、消費者の製品の品質への信頼を裏づけるものである。ところが、この信頼を逆手に取り、市場において市場価格が安価な生産地の品物に対し、特定の生産地名を記することにより、本来の生産地における市場価格より高価な市場価格で販売することが可能でなる。このことを産地偽装ロンダリングともいう。

この行為は、現在、不正競争防止法違反(通称「虚偽表示」)や、場合によっては詐欺罪として扱われているが、産地の偽装は後を絶たないのが実情である。

また、生産地ではなく流通機構の地名を商品名に関する場合がある。この場合、生産地を協議会などが市などの区分よりはみ出して設定するなど、予め定めた地域とし、認定された市場を通ることにより、生産地とは名前が異なる地名が商品名に冠されることが多い。また、地域名と商品を合わせた名がブランドとして商標登録されるなど、主たる地域に認定する機関が存在するため、産地偽装とは呼ばないという主張がされることがある。

しかし、生産地の表示を偽る行為は、不正競争防止法が制定される以前から違法とされていた不正競争の類型であり、さらに近年の同法の改正では、生産地の誤認表示も不正競争類型とされており、商品名に付せられた地名が、生産地ではなく流通機構の地名であることが消費者に対して徹底されなければ、誤認表示と受け止められるので、やはり産地偽装にあたると言わなくてはならない。



主な産地偽装事件

雪印牛肉偽装事件
2001年。オーストラリア産の牛肉を国産と偽って販売したほか、国産でも北海道産の牛肉を熊本産や奈良産と偽って販売したケースが見受けられた。

下関ふぐ偽装事件
2003年。下関市フグで名高く、三重県などで水揚げされたフグが下関に輸送されて下関ふぐとして販売されていた。しかし三重県ではフグをあのりふぐのブランドで2003年に商標登録し販売している。

国産牛肉不当処分事件
2004年。フジチク・ハンナン船場吉兆など大手の業者が、意図的に国内産牛肉を処分し、ほんらい米国産の牛肉を処分したときに国から受け取れる補助金を詐取する事件があいついだ。

魚沼コシヒカリ偽装表示事件
2004年。魚沼産のコシヒカリの全出荷量に対し市場集荷数が余りにも多いことから発覚した事件。

讃岐うどん偽装表示事件
2004年。香川県産の小麦粉を使用せずKブランドとして偽った事件。

アサリ不当表示事件
2005年。中国、北朝鮮で採取されたアサリを国内産と表示した事件。

産地品種銘柄米偽造事件
2006年。東大阪市の「日本ライス」が産地品種銘柄米と偽りくず米を販売した事件。

ミートホープ卸し肉偽装事件
2007年。牛挽肉に異物を混入させたにも関わらず牛挽肉と偽って販売していた事件で、同社は他にも輸入した鶏肉を国産鶏肉として給食業者などに販売していた。

琉球ガラス不当表示事件
2007年。琉球ガラス工芸協業組合(琉球ガラス村グループ)が子会社のベトナム工場で生産した品をベトナム製であるにもかかわらず、沖縄県で製造した「琉球ガラス」のように販売したとして原産国表示の排除命令を受けた。

比内鶏偽装事件
2007年。鶏卸業者である比内鶏社がを埋めなくなった(廃鶏)を比内地鶏と偽って販売していた事件で同社は秋田県警による家宅捜索を受けた。

船場吉兆偽装事件
2007年。船場吉兆本店料亭でで出されたすき焼きを実際は佐賀牛にも関わらず但馬牛・三田牛と偽っていた事件。同社は消費期限改ざんなども行っており、大阪府警による家宅捜索を受けた。船場吉兆は企業として一度再生したものの、今度は前の客が箸をつけなかった刺身を新しく造ったものと偽って使い回ししていた事件が発覚し、ついに廃業へ追い込まれた。

ウナギ偽装事件
中国産ウナギ、台湾産ウナギの偽装事件が多数存在するため、年代順に記述する。

らでぃっしゅぼーや偽装事件
2005年。食品会社らでぃっしゅぼーやが台湾産ウナギを国産と偽装。その蒲焼から合成抗菌剤エンロフロキサシンが検出された。

宮崎産ウナギ偽装事件
2007年。宮崎県下の二つの養鰻業者が台湾産のウナギを、加工業者を経由する段階で宮崎産に偽装し、蒲焼きなどで販売していた。同年6月にテレビ朝日の追跡取材が功を奏し発覚、農林水産省が九州4県と合同で立ち入り調査してわかった。

一色うなぎ認証シール事件
2008年。愛知県一色町の一色うなぎ漁業協同組合が台湾から輸入したウナギの蒲焼きに、2007年11月に特許庁から認められた地域ブランド(地域団体商標登録)「一色産うなぎ」という認証シールを貼って出荷していた問題で、「一色産うなぎブランド普及協議会」が同組合に対し認証シールを無期限使用禁止処分にした。同組合の大岡宗弘組合長 は「処分はやむを得ない。認証シールを張らずに、一色産として売ったケースもあるので影響まではわからない」とコメントした[1]

一色フード事件
2008年。徳島県徳島市に拠点があるウナギ輸入販売会社「魚秀」と、神戸市の水産物卸売会社「神港魚類」が、架空会社「一色フード」名義で、マラカイトグリーンが含有されている中国産ウナギを「愛知県三河一色産」と偽装し出荷したとされる事件。これまでの単純な偽装表示と異なり、流通経路に架空会社を経由させ、多額の口止め料を払って組織的に行なわれていた偽装事件として全容解明が待たれている。2008年8月13日現在、立件中。

サンライズフーズ
2008年。愛媛県伊予市のサンライズフーズがウナギの蒲焼きの産地偽装を行ったとして、8月29日に農林水産省からJAS法に基づく改善命令を受ける。同社は、2001年に中国産などのウナギを「四国四万十うなぎ」と偽装販売し愛媛県の改善指示を受けていたほか、2004年にも一部製品に表示外の中国産ウナギ加工品が混入しているのが発覚している。

中国産ふぐ偽装事件
2008年。下関市の水産物加工卸売会社エツヒロの森敏一社長は、中国産フグを熊本県産と偽装表示して販売していた問題について「自分の指示でおこなった」と認め廃業。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki