環境保護
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全般

環境問題への対策を考えるに当たって重要な考え方がある。持続可能性は、ある物や活動が、人間活動を維持し持続させていけるのかどうかという可能性について指す言葉である。持続可能な開発(持続可能な発展、持続可能な社会)は持続可能性を最大限尊重した開発を進めていくことである。持続可能性を保持しながら資源エネルギーなどを利用していく社会を循環型社会といい、省資源、省エネルギーゼロ・エミッション3Rなどさまざまな形がある。

環境問題は、産業活動も主原因であることに間違いはないが、個人などの民生活動がもう1つの主原因でもある。産業活動については、その組織的な特徴を生かして一律な対策をとり、罰則などを定めるのも容易である。しかし、個人については、多種多様な考え方や生活様式(ライフスタイル)があるため一律な対策をとるのが難しく、罰則を定めるのも容易ではないため、一人一人の考え方や行動に委ねられている部分が大きい。そのため、民間による活動が盛んになる傾向にある。

営利を目的としない市民活動をNPOとして優遇する体制が整備されてきている。また、カーシェアリングレジ袋の使用自粛など草の根レベルでの環境に対する取り組み(草の根民活)も盛んになってきている。

市民の環境意識の高まりを受けて、環境モニタリングなどの監視制度も生まれた。交通分野でのモビリティ・マネジメントのように、自発的な環境対策を推進しようとする動きもある。

また、非政府組織という形での市民活動のほか、国家的な取り組み(排出規制、環境基準、研究)や、企業による取り組み(環境技術の開発、ゼロ・エミッションの追求、リサイクルなど)といった様々な形で、環境対策や環境保護運動は推進されている。

環境保全・環境負荷低減全般に関する活動などについては、グリーン購入やそれを補助する環境ラベリング制度3Rなどがあり、制度化されたり行政や民間による支援が行われたりしている。

制度化に関しては、この分野全般を対象とする環境法という分野があり、環境基準環境税などの手法がある。環境コンサルタント環境カウンセラーなどは、環境対策全般について扱う専門家であるが、制度化などには国によってばらつきがある。

企業や団体などに関しては、環境会計の運用や環境マネジメントシステムの導入を行うことが、総合的な対策につながる。また、環境問題への対策を好機と捉える企業・団体も多く、「環境先進国」を中心に環境ビジネスや環境市場といったものが生まれつつある。

草の根活動、善意による地道な活動、危機意識による活動などが拡大してきている一方、環境問題の解決のためには、貧困や人口問題への対策、利益主義や自己の繁栄のみを追及する考えなどの思想の転換といった、大規模な対策が必要であるという指摘もある。


生活環境の革新

環境問題全般への対策として、都市への人口集中や過疎を軽減し、地域単位でローカル・コモンズを利用していくことが挙げられる。これにより物やエネルギーの輸送は最小限で済み、環境汚染に対する責任がとりやすくなるなどの効果があるとされる。日本では、古くからの「生活の知恵」を再考し、循環型社会の実現や里山保全などが行われている。スローライフ自給自足も、環境負荷の軽減は大きいとされる。


大気汚染・水質汚染・土壌汚染

窒素酸化物等による大気汚染、水の富栄養化に伴う様々な現象、重金属や農薬などによる土壌及び水系の汚染といった問題は、環境問題の典型的なものであり、健康などに与える影響も大きかった。

18世紀に始まった産業革命は、効率性や経済的利益の追求を重んじるものであり、鉱山開発を通した水質汚染や土壌汚染を世界各地で発生させ、工場の排気が多くの住民の健康を脅かす結果となった。こういった悪影響は、産業界への反発や圧力となり、経済が外部不経済内部化を考え始めるきっかけとなった。産業界や政治に対して一定の権利や力を持つ住民は、汚染への実効性ある対策を強く要求し次第に解決されていくものの、そうした権利を持たない住民は、汚染を強いられたままであった。

19世紀から20世紀にかけて人権に関する考え方が変わってくると、環境汚染への対策は社会の中でも大きな課題となる一方、汚染の規模も拡大していった。ロンドンスモッグ水俣病ボパール化学工場事故など、多数の死者を出す公害が続発し、産業界への圧力はいっそう高まった。

20世紀末になると、先進国の多くは環境汚染を法的規制によって抑えることに成功したが、新興国や開発途上国では、法的規制さえままならない地域もいまだに存在する。こういった地域間での対策の差異によって、越境汚染の問題も深刻化している。

従来から知られてきたものの他、21世紀に入ってからは新たな海洋汚染である海洋酸性化に関する話題が出始めている。これは二酸化炭素が海洋に溶けこむ事により海水が酸性化するというもので、進行すると有孔虫や翼足目等の石灰質の殻を持った海洋プランクトンの殻が溶けて減少するというものである。まだ科学的に詳しく解明されているわけではないが、溶解が起こるとすれば、深刻な場合そこから全生態系が総崩れになる可能性があるほどの脅威だとされる。


騒音・振動・快適性問題

航空機の離着陸の際に出る大きな音は、空港基地などの周辺では生活に支障が出るほどのレベルに達することがある。空港の用地取得問題との関連などから、空港で夜間の離着陸を制限するなどの対策は採られているが、基地周辺での騒音問題は沖縄などではいまだに深刻である。

また、地盤が弱く交通量が多い道路などの周辺では振動によって生活に影響が出たりすることがある。廃棄物の不適切な処理などによって悪臭の問題が発生することもある。


廃棄物問題・循環型社会

古くから、人類の活動に伴って、食料の余りやし尿をはじめとした廃棄物が発生し、その処分もさまざまな方法が試みられてきた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki