牽連犯
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かすがい現象

一つの手段となる犯罪から複数の犯罪が派生して発生した場合は、手段となる犯罪と結果となる複数の犯罪がそれぞれ牽連犯の関係に立つ結果、全体として一罪として扱われる。例えば、住居に侵入して3人を殺害した場合、3個の殺人罪と1個の住居侵入罪がそれぞれ牽連犯となる結果、全体として一罪として最も重い罪の刑により処断される(最高裁昭和29年5月27日決定[5])。3個の殺人罪だけであれば併合罪となり、併合罪加重がされるのに対し、住居侵入罪が「かすがい」の役割を果たすことによって一罪となるので、これをかすがい現象という。

これは、判例・通説で認められた考えであるが、かすがいとなる犯罪が起訴され、認定されることによって、かえって処断刑の範囲が軽くなるという不均衡が生じるため、反対説もある。


処断刑

牽連犯は、「その最も重い刑により処断」されるが、判例は、この規定を、数個の罪名中最も重い刑を定めている法条によって処断するという趣旨とともに、他の法条の最下限の刑よりも軽く処断することはできないという趣旨を含むものと解している(最高裁昭和28年4月14日判決[6])。


訴訟法上の取扱い

牽連犯は、観念的競合と同様、科刑上一罪となり、これと同様の訴訟法上の取扱いとなる。


脚注^ 『大コンメンタール第2版』第4巻(青林書院)337頁
^ 最高裁昭和23年12月21日大法廷判決(刑集3巻12号2048頁・ ⇒判例情報)。
^ 最高裁昭和24年7月12日第三小法廷判決(刑集3巻8号1237頁・ ⇒判例情報)。同判決は、通常の場合においては、不法監禁罪は通常強姦罪の手段であるとはいえないから、不法監禁罪と強姦致傷罪は、たまたま手段結果の関係にあるからといって牽連犯とはならず、併合罪であるとした。
^ 同判決は、銃砲等所持禁止令違反の罪と強盗殺人未遂罪とは、必ずしもその罪質上通常手段又は結果の関係あるべきものとは認め得ないとして、被告人が強盗殺人未遂罪実行の手段としてあいくちの不法所持罪を犯したものとしても、その一事だけで牽連犯とみることはできないとした。
^ 最高裁昭和29年5月27日第一小法廷決定(刑集8巻5号741頁・ ⇒判例情報)。
^ 最高裁昭和28年4月14日第三小法廷判決(刑集7巻4号850頁)・ ⇒判例情報)。


関連項目

併合罪

科刑上一罪

観念的競合
カテゴリ: 刑法

更新日時:2008年7月16日(水)16:03
取得日時:2008/10/06 00:10


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki