テレビ時代の1980年代以降、テレビでのビジュアルを意識し、本人に似せた派手な衣装や扮装でオーバーな演技・歌唱を見せる物真似スタイルが広まった。このような演出はテレビ放映を前提とした芸であり、従前の物真似とは本質的に異質なものとみるのが正確である。物真似芸人と真似られた本物のデュエットというお遊びもよく行われる。
'80年代以降、旧来の形態模写と一線を画したビジュアル面の物真似を広めたのはコロッケである。コロッケは漫才ブームに付随して起こったお笑いブームの時期にメジャーシーンに登場。主として人気歌手の物真似を行っていたが、当初は声(歌)は真似せず(バックに真似する歌手のレコード音声を流す)、徹底的に顔や振り付けや態度や服装といったビジュアル面の物真似を行って人気を博した。これは「歌手の真似イコール声帯模写」という旧来の概念を打ち破るもので(形態だけ真似することは邪道との声もあった)、コロッケのビジュアル物真似は他に大きな影響を与えたと言える。コロッケは後に声帯模写の技術も身に付けたが、初期にはステージでも全く話さない(生声を聞かせるとイメージが壊れる)という芸風だった。当時のコロッケが得意としたのはちあきなおみ、岩崎宏美、野口五郎といった歌手だが、いずれも本人の顔の表情や振り付けをオーバーにカリカチュアすることにより、本物のパフォーマンスよりコロッケの物真似の方が印象に残るような結果になっている。
2006年現在、よく真似される有名人は、ビートたけし・田中邦衛・おすぎ・ピーコ・田村正和などである。芸能人の中でももともとオーバーな特徴を持つ者を題材に用いることが多い。美川憲一はコロッケの物真似の題材にされたことで本人も人気を復活させ、コロッケに感謝の意を表したことがある。
テレビ番組の世界ではかつて「スターに挑戦」(日本テレビ)、「スターものまね大合戦」(テレビ朝日)などで著名歌手が歌まねをする番組が頻発したが、近年は主として春秋の期末・期首、並びに年末年始の特別番組が中心となっている。その中でも「ものまね王座決定戦」(フジテレビ)と「ものまねバトル」(日本テレビ)は物まねを本業とするタレントはもとより、漫才・コントユニット、歌手の参戦も多い。その中でも西尾夕紀や城之内早苗・大石まどか・水田竜子ら演歌歌手の台頭も目立ち、本職の演歌だけでなくポップスでも歌唱を見せている。
歌唱力のある歌手は物真似(声帯模写)も上手い例が多いが、かつては本職の歌手が歌真似をするのはお笑い芸人的で好ましくないという意識が存在していた。また有名歌手の持ち歌を、他の歌手が歌うことも好ましくないとされていた。たとえば若い頃の五木ひろしは非常に歌真似が上手いことで知られていたが、ヒット曲が出て大物歌手になってからは物真似を封印していると言われる。その点、有名演歌歌手が物真似を披露するようになったのは、社会的にも芸能界の儀礼の面でも、大きな意識の変化があったためと見ることが出来る。
テレビによって物真似が世間一般に浸透した事により、物まね芸人の真似(物真似の物真似)が氾濫した。古くは「田中角栄」、「森進一」等。近年では「ビートたけし」、「タモリ」等が定番である。「ダンカン!バカ野郎」や「髪切った?」は松村邦洋やコージー冨田の物真似を真似するという亜流であり、物真似をする場合、世間一般のみならずTVタレントやお笑い芸人まで広く行われている。
このような流れを作ったのは、頻繁にお笑い番組に出ていた時期(1980年代)の片岡鶴太郎だと思われる。鶴太郎の物真似は小森和子やフランソワーズ・モレシャンや浦辺粂子等の、個性が非常に強く分かりやすい人々をモチーフにすることが多い。声自体はそれほど似ていなくても、個性の強い話し方や表情や身振り手振りで誰の真似であるかは分かるため、他人(素人)でも模倣しやすかった。
鶴太郎がテレビに出まくり何度も何度も物真似を披露するため、それがパターンとして視著者の意識に刷り込まれ、大して似ていない物真似でも通用するようになってしまっていた。実際、鶴太郎が行う有名人の物真似は、冷静に観察するとそれほど似ていない。しかし、小森和子といえばこの表情と話し方、金子信雄といえばこの表情と話し方と、すっかりパターン化されてしまっており、違うパターンの物真似をすると似ていないかのように思えてしまうほど、一般人の間にも浸透してしまっている。
'70年代以前にも、小松政夫による淀川長治など、ビジュアル面まで重視した物真似は存在したのだが、他者がそれを真似するという現象はあまり見られなかった。芸人によるパターン化された物真似を他者が真似するという風潮は'80年代以降のものと見られる。
一時「こんにちは、桜田淳子です」という物真似が流行ったことがある('80年代前半から半ば)。物真似芸人が人気アイドル桜田の鼻にかかった声を真似したのが発端なのだが、上記のように「物真似芸人の真似をする」パターンの一つとなり、これを桜田本人も強調して真似ることで笑いを取ることがあった。この物真似で注目すべきなのは「桜田淳子です」と名乗ることにより、大して似ていなくても誰の物真似をしているかは相手に伝わるという点である。「真似の真似」といった低次元の物真似が氾濫する状況を象徴するものだったと言えよう。同様の例では「こんにちわ、カッシワバラよしえ(柏原芳恵)です」というものもあった。
上記のような状況があるため現在の物まね芸人達は、関根勤の様に誰も真似しない人の物真似や、「とんねるずのみなさんのおかげでした」内コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」のように、よりオリジナリティのある物真似を追求する傾向にある。
週刊現代5月号[要出典]「時代遅れのテレビ業界 テレビは視聴者を馬鹿にしている。」によると
テレビをあまり見ない若い世代にとっては内輪的で意味不明なネタが多すぎる。
全体的にオジサンギャグが多い。