仕事は熱に変換することができ、摩擦による摩擦熱がその最も典型的な例である。しかし、熱を仕事に変換するのは容易ではない。熱を仕事に変換する装置は熱機関と呼ばれている。また熱機関による熱から仕事への変換効率のことを熱効率といい、通常η(イータ:ギリシア文字)で表される。熱機関に与えられた熱を Q、得られた仕事を W とすれば、η = W / Q となる。熱機関においては、いかなる装置でも高温の熱源から低温の熱源への熱の流出を完全に防ぐことはできないため、η = 1 となる(すなわち、与えた熱を完全に仕事に変換できる)熱機関は存在しえない(熱力学第二法則)。このことは永久機関の存在の不可能性とも関連がある。
過去、熱に関してはその源として熱素なるものの存在が信じられていた(カロリック説、または熱素説という)。しかし、これは後にラムフォードらによって否定された。ラムフォードが、大砲の製作現場の金属の削り取りにおいて際限なく熱が発生することに矛盾を見出だした、という逸話はよく知られている。熱素説が正しければ、摩擦による熱の発生はいつか停止するはずなのである。
粒子の乱雑な並進・回転・振動などによる運動エネルギーの総量を熱運動のエネルギーと呼ぶ。このエネルギーを「熱エネルギー」と呼ぶこともあるが、「熱」と「熱エネルギー」という用語は混同しやすいので注意が必要である。 熱エネルギーEの量はE=kBT kB:ボルツマン定数[J/K] 、T:絶対温度[K]
で求められる。 熱運動のエネルギーと、粒子間の相互作用によるエネルギーとの和を、物質の内部エネルギーと呼ぶ。
関連項目
熱力学
統計力学
加熱
内部エネルギー
地熱発電
カテゴリ: 熱 | エネルギー
更新日時:2008年7月31日(木)06:19
取得日時:2008/08/16 12:29