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喫煙率

国別にみると、全人口および男性の喫煙率は、東アジアで高く北米やヨーロッパで低い。逆に、女性の喫煙率は東アジア諸国の方が低い傾向がある。WHOの資料(2002年)によると、中国 35.6(男66.9、女4.2)%、韓国 35.0(男65.1、女4.8)%に対し、スウェーデン 19.0(男19.0、女19.0)%、米国 23.6(男25.7、女21.5)%であった[32]

日本での成人の喫煙率は1966年頃(男性83.7%、女性18.0%)をピークに、2006年では全体で26.3%(男性41.3%、女性12.4%)と減少傾向にある(JTの資料による)。特に60歳以上の男性の喫煙率は、ピーク時の約5分の2に低下している。しかし先進国と比較すると、日本の全人口の喫煙率はまだ高く、特に男性に関してはトップレベルである。一方、女性の喫煙率は欧米諸国の方が高い。

日本においては男性の喫煙率がかなり高いが、2004年以降、男性の喫煙率は低下し、逆に女性の喫煙率は緩やかに上昇する傾向が見られている。女性全体での喫煙率は、ここ30年来15%前後を保持しているが、近年20代女性の伸びが顕著である(2003年度調査では23.1%となっている)。

年齢層別にみると、30代の喫煙率が性別や時代に関わりなく高い傾向にある。

世界的に、学歴が低く、低所得失業中などの人において喫煙率が高いことが多数の統計的研究によって裏付けられている。(#喫煙と貧困にて後述)

統合失調症などの精神疾患患者において喫煙率が高いことが知られている。米国の研究によると、統合失調症患者の喫煙率は、入院中81.5%、外来通院中68.4%であり、米国全体の平均喫煙率23%を大きく上回っていた[33]。背景として、健康管理能力の低さ、喫煙のリスクの理解力低下や精神症状によるストレスなどの要因のほか、ドパミン受容体やアセチルコリン受容体の異常といった生物学的メカニズムが関与しているという説もある。

国内たばこ販売数量は、1996年度の3483億本をピークに少しずつ減少しており、2007年度には2700億本(国産1749億本・外国産950億本)となっている(日本たばこ協会の資料による)。

日本における喫煙率低下の要因としては、煙害の啓蒙や、健康志向の普及、鉄道駅などの公共空間における禁煙区域の明確化(後述喫煙規制や禁煙に関する動きの節参照)と並んで、たばこ税の増税に伴う値上げの影響が挙げられる。

海外では一般的に、頻繁なたばこ税増税や、法律による(国によってはカフェやバー、レストランなど飲食店を含む)禁煙区域の設定、たばこパッケージに貼付する健康警告表示(国によっては実写の肺がん患者の肺を表示)など、喫煙率低下のための施策が行われている。

日本は先進国中トップの喫煙率であるが、肺ガン発症率は先進国中最下位で、最長寿国である。一方アメリカやイギリスなどは喫煙人口や喫煙率は著しく減少しているものの、肺ガン患者数はそれに比例することなく、ほぼ横ばいである。


紙巻タバコの生産量

国際連合の統計資料 (United Nations Industrial Commodity Statistical Yearbook 2001) によると、2001年の全世界の紙巻タバコの生産本数は5兆4710億本である。葉タバコの最大生産国である中国が、紙巻タバコにおいてもシェア3割を超える最大の生産国となっている。

葉タバコの生産量と比較すると、アメリカ、ロシア、日本、北ヨーロッパ諸国が原料の輸入国であること、インドネシア、ギリシャ、トルコは農業生産と国内の加工業までが一貫していることが分かる。
中国 - 1兆7000億本 (31.1%)

アメリカ - 5800億本 (10.6%)

ロシア - 3740億本 (6.8%)

日本 - 2372億本 (4.3%)

インドネシア - 2300億本 (4.2%)

ドイツ

トルコ

イギリス

オランダ

ブラジル

主要生産国の国民一人当たりの生産量でみると順位は下記の通りに変わる。オランダが特に多いのは、多くが輸出に向けられるためである。(2004年)
オランダ - 7,059本

ロシア - 2,653本

大韓民国 - 2,623本

ドイツ - 2,528本

ウクライナ - 2,282本


喫煙による経済的損失

世界銀行は喫煙の全経済効果を分析している[34]。それによると、タバコを経済活動から締め出せば、喫煙者がタバコに費やす金銭は他の商品・サービスに用いられ、新たに雇用と経済活動が生まれ、たばこ産業で失われた雇用を穴埋めできるという。この場合、米国内なら13万人以上の雇用を生み出すという試算[35]がある。

経営上、企業従業員禁煙を勧めるほうがよいという意見がある。というのは、非喫煙者のほうが生産性が高く、ミスが少なく[36]、また禁煙を進めることで企業健康保険費用を大きく効果的に節減できるからである[37]


米国の試算

米国では、喫煙は毎年1670億ドル(喫煙者一人当たり約3650ドル)の経済損失を生む[38](米国の喫煙者がたばこ購買に使う810億ドル[39]の倍以上)との試算がある。


日本の試算

厚生労働省は「健康日本21」の中で、喫煙によって国民医療費の5%が超過医療費としてかさむことや、煙草関連疾患による労働力損失を含め、「社会全体では少なくとも4兆円以上の損失がある」としている。通常、喫煙による経済的損失とは以下の事項を含む。

喫煙による過剰医療費

労働者の病欠増加による生産性低下

喫煙で死亡した人の扶養者への年金支給前倒し

吸殻の火の不始末による火事

喫煙許可により余計にかかる設備・維持・清掃費

たばこ税自体は、個人から国庫への金銭の移動なので、国全体で見れば利益でも損失でもない。



喫煙と貧困

喫煙は、世界の貧困問題と不可分である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki