喫煙行為は、ヨーロッパ人によるアメリカ大陸発見後に急速に世界中に広まったため、様々な地域で並列進化的に多様な喫煙方法が発達している。また、煙草の銘柄は相当数に上る。多様な喫煙方法や銘柄などの「喫煙文化」に関心を抱く人もおり、趣味性の高いとみなされる喫煙方法には少なからぬ思い入れを持つ愛好者も存在し、喫煙具や煙草の銘柄のコレクターも存在する。この他、喫煙具関連のノベルティも少なからず存在しており、企業文化との接点も存在する[28]。このように、喫煙には文化的な側面もみられる。[要出典]
また、喫煙の害が取り沙汰される以前には、モータースポーツなどの世界において、煙草産業は重要なスポンサーの1つであった。
タバコは健康に有害であるほか、喫煙によって直接的ないし波及的に発生する社会的な問題もある。例えば、日本におけるタバコによる税収は年間2兆円を超えるが、一方で医療費増加や労働力損失、火災による損失などはそれを上回るという試算もある[29]。米国を例にとれば、喫煙は毎年1670億ドル(喫煙者一人当たり約3650ドル)の経済損失を生む[30](米国の喫煙者がたばこ購買に使う810億ドル[31]の倍以上)との試算がある。また、タバコの出費による貧困層の家計の悪化なども問題となっている。
喫煙率
国別にみると、全人口および男性の喫煙率は、東アジアで高く北米やヨーロッパで低い。逆に、女性の喫煙率は東アジア諸国の方が低い傾向がある。WHOの資料(2002年)によると、中国 35.6(男66.9、女4.2)%、韓国 35.0(男65.1、女4.8)%に対し、スウェーデン 19.0(男19.0、女19.0)%、米国 23.6(男25.7、女21.5)%であった[32]。
日本での成人の喫煙率は1966年頃(男性83.7%、女性18.0%)をピークに、2006年では全体で26.3%(男性41.3%、女性12.4%)と減少傾向にある(JTの資料による)。特に60歳以上の男性の喫煙率は、ピーク時の約5分の2に低下している。しかし先進国と比較すると、日本の全人口の喫煙率はまだ高く、特に男性に関してはトップレベルである。一方、女性の喫煙率は欧米諸国の方が高い。
日本においては男性の喫煙率がかなり高いが、2004年以降、男性の喫煙率は低下し、逆に女性の喫煙率は緩やかに上昇する傾向が見られている。女性全体での喫煙率は、ここ30年来15%前後を保持しているが、近年20代女性の伸びが顕著である(2003年度調査では23.1%となっている)。
年齢層別にみると、30代の喫煙率が性別や時代に関わりなく高い傾向にある。
世界的に、学歴が低く、低所得、失業中などの人において喫煙率が高いことが多数の統計的研究によって裏付けられている。(#喫煙と貧困にて後述)
統合失調症などの精神疾患患者において喫煙率が高いことが知られている。米国の研究によると、統合失調症患者の喫煙率は、入院中81.5%、外来通院中68.4%であり、米国全体の平均喫煙率23%を大きく上回っていた[33]。背景として、健康管理能力の低さ、喫煙のリスクの理解力低下や精神症状によるストレスなどの要因のほか、ドパミン受容体やアセチルコリン受容体の異常といった生物学的メカニズムが関与しているという説もある。
国内たばこ販売数量は、1996年度の3483億本をピークに少しずつ減少しており、2007年度には2700億本(国産1749億本・外国産950億本)となっている(日本たばこ協会の資料による)。
日本における喫煙率低下の要因としては、煙害の啓蒙や、健康志向の普及、鉄道駅などの公共空間における禁煙区域の明確化(後述喫煙規制や禁煙に関する動きの節参照)と並んで、たばこ税の増税に伴う値上げの影響が挙げられる。
海外では一般的に、頻繁なたばこ税増税や、法律による(国によってはカフェやバー、レストランなど飲食店を含む)禁煙区域の設定、たばこパッケージに貼付する健康警告表示(国によっては実写の肺がん患者の肺を表示)など、喫煙率低下のための施策が行われている。
日本は先進国中トップの喫煙率であるが、肺ガン発症率は先進国中最下位で、最長寿国である。一方アメリカやイギリスなどは喫煙人口や喫煙率は著しく減少しているものの、肺ガン患者数はそれに比例することなく、ほぼ横ばいである。
国際連合の統計資料 (United Nations Industrial Commodity Statistical Yearbook 2001) によると、2001年の全世界の紙巻タバコの生産本数は5兆4710億本である。