WHOによれば全世界の死亡率第4位とされ、日本でも患者数は生活習慣病のほぼ倍と言われている。
喫煙は気管支喘息も悪化させることが知られている。
タバコの煙に含まれる活性酸素は、血管内皮細胞を障害することが知られている。そのため、動脈硬化が促進され、狭心症、心筋梗塞、脳血栓 、脳塞栓、動脈硬化、動脈瘤、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)などのリスクが増加することが統計的に示されている。高血圧症治療に用いられる、β遮断薬の降圧効果を減じる作用がある[14]。
喫煙は、妊娠を脅かす最大の防ぎうる危険因子である[15]。周産期死亡の10%・低出生体重児の35%・早産の15%が喫煙に起因するという研究[16]がある。
妊娠中に能動喫煙あるいは受動喫煙すると、流産、早産の危険性が上昇し、出生後の乳幼児突然死症候群(SIDS)、中耳炎、呼吸器感染症や行動障害などの罹患率が増加する。また、口蓋裂、口唇裂[17]などの先天異常の危険性も高まる。
妊娠中に喫煙していた母親から出生した子供は知能指数(IQ)が低いという報告もいくつか見られる。たとえば3044人の男性を対象にしたデンマークの大規模な調査では、平均18.7歳時点でのIQと妊娠中の母親の喫煙状態が負の相関を示したという[18]。
また、妊娠中に母親が喫煙していた場合、子供も喫煙者になりやすい傾向がある。
禁煙などによる精神的ストレスは喫煙ほど児に多大な影響を及ぼさないことを、英国の疫学研究[19]が示している。これは、妊婦が直ちに禁煙すべき根拠の一つとなっており、日本では母子手帳に「喫煙を直ちにやめる」よう、記載が行われている。
喫煙は、免疫力を低下させ[20]、呼吸器を傷害するなどのメカニズムにより、感染症のリスクを増加させる。感染症は、癌などとならび現代でも死因の大きな割合を占める疾患である。
喫煙者は非喫煙者と比べて、肺炎球菌感染症のリスクが2?4倍高い。インフルエンザへの感染リスクも数倍高く、罹患した場合にも重症化しやすい。喫煙者はまた、肺結核の危険も高い[21]。また小児において、受動喫煙は中耳炎の危険因子である。
ヒトの気道粘膜の細胞は、粘液を分泌し線毛を運動させることで異物を排出する役割を果たしている。喫煙はこれらの細胞を破壊、あるいは機能を低下させるため、ウイルスなどの排出機能が低下する。
喫煙による免疫機能低下にニコチンが関与しているという説がある。[要出典]ニコチンで処置した白血球は、抗原に対して正常な反応を示さなくなることが実験的に示されている。また、ニコチンが脳に働き交感神経を興奮させノルアドレナリンの分泌を亢進させることで、間接的にT細胞の活性を低下させている可能性もある。
免疫低下は、感染症のみならず発癌にも関与する。これは免疫系が、遺伝子が変異した細胞を攻撃することで癌の発生を予防する働きを持っているためである。このことは、代表的な免疫低下疾患であるAIDS患者において子宮頸がんなどの発生が多いことからも窺える。喫煙者における発癌に、免疫低下も関与している可能性が指摘されている。
喫煙者では歯周病有病割合が高く、歯の喪失本数も多いことが統計的に示されている。これは、タバコが歯肉の血管を収縮させることや、歯肉の炎症後の血管新生を遅らせること、炎症自体を起こしにくくさせることなどによると考えられている。海外では、たばこの容器には、進行した歯周病の写真と「タバコは歯周病を起こす」というメッセージが表示されている国がある。
歯周病は、口腔のみならず全身の動脈硬化を促進し、心筋梗塞や早産のリスクを高めることが知られており、喫煙による動脈硬化のリスクを相乗的に高める可能性がある。
精神・脳・神経疾患
認知症:前向きコホート研究で、喫煙によって脳血管性痴呆やアルツハイマー病が増加することが示されている。また、認知症ではない高齢者17,610人を対象とした調査において、喫煙者の方が認知機能低下のペースが速いことが示されている[22]。その一方、日本のアルツハイマー患者を対象とした研究ではアルツハイマー患者に非喫煙者が多いと言う報告もあり[23]、オランダにおける研究では危険因子となる遺伝子型をもつ場合は喫煙がアルツハイマーの危険因子となるが、そうでない場合は危険因子と見なされないという報告もある[24]。
パーキンソン病 : 1960年から2004年の研究を調べたメタ・アナリシスによって性別・年齢に関わらずニコチンがパーキンソン病の防御因子になるとの説が報告されているが[25]、喫煙自体は脳血流を低下させるため、パーキンソン病を含む神経疾患の危険因子とされている。[26]
睡眠障害:ニコチンは覚醒作用を持つため、就寝前の喫煙は睡眠障害をきたす可能性がある。
その他の疾患
糖尿病:2007年に発表されたメタ分析[27](対象論文25、調査人数1200万人)によれば、喫煙者は非喫煙者よりも2型糖尿病の罹患率が1.6倍高いという。さらに、喫煙量と罹患率には正の相関があり、特にヘビースモーカーでは罹患率がさらに高いと報告されている。[要出典]
勃起不全(ED):喫煙者は非喫煙者よりも2倍以上勃起不全の罹患率が高いという[28]。