20世紀初頭頃には精米の無洗化処理を目的とした研米機が開発されていた。なめし皮やポリウレタンによる研磨方式、静電気を利用した静電分離方式のほか、精米機に噴風装置を組み込んだものもあった。一部は陸軍で「不洗米」として試用されたが、普及には至らなかった。無洗米は1955年ごろまでは淘(と)がない米という意味で不淘洗米と呼ばれることもあった。栄養学の創設者である佐伯矩が栄養の損失を理由に、「淘洗は精白にも優る米食人の禍根である」と、淘洗(とぎ洗い)を問題視している[4]。
1977年、サタケが無洗米時代の先駆けとしてクリーンライト加湿精米装置を開発したが、実用に耐えるものではなく、必ずしも無洗米の実現という目的を達成していたとは言えない。
1991年頃に新たな無洗米製造機が開発され、また同時期に東洋精米機製作所が「BG精米製法」を開発し、BG無洗米が登場し普及に弾みが付いた。
「無洗米」という名称について、NHK総合テレビの『お元気ですか日本列島』および同ラジオ第1の『ラジオほっとタイム』内のコーナー『気になることば』2008年2月27日の放送にて「『既洗米』と呼んだ方がいいのではないか」との意見が紹介された[5]。だが上で述べたように無洗米は研米されて作られるもので、製法により異なるが最も普及しているBG無洗米は水で洗ってあるわけではない。また同番組内では食品関係での接頭辞「無」の用法に着目し、「無着色=生産者が着色を行っていない」、「無農薬=生産者が農薬を使用していない」であることから、「無洗米」は 「生産者が米を洗っていない」といった意味になるのではないかと指摘している。しかし「無」と同様に否定を表す接頭辞「非」や「不」では「非洗米」「不洗米」と印象があまり良くないことなどから、「洗う必要がない」ことを端的に表す表現の難しさも挙げている。
さらに3月6日の同コーナーでは名称から来る無洗米への誤解の実例や、無洗米に代わる視聴者の考えた呼び方の案なども紹介された[6]。
サタケと東洋精米機製作所の間で、無洗米製造機(水洗い方式)に関して特許係争があったが、2004年、東洋精米機製作所が保有していた「洗い米特許」は無効となった。
脚注^ a b ⇒家庭排水をきれいにするために(PDF) (千葉県環境研究センター)
^ 合成洗剤を微生物が分解する場合、微生物は洗剤の毒性で死亡するため、酸素消費量がとぎ汁を分解する際より少なくなる。そのためBOD上では合成洗剤の方がとぎ汁よりも環境への負荷が小さくなる
^ 相子清造 『無洗米の衝撃-コメが風土を変える』2005年12月、ISBN 978-4-7511-0551-1。30頁。
^ 佐伯矩 『栄養』 栄養社。
^ ⇒http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2007/02/0227.html
^ ⇒http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2007/03/0306.html
参考文献
相子清造 『無洗米の衝撃-コメが風土を変える』 旭屋出版、2005年12月、ISBN 978-4-7511-0551-1。
日本子孫基金 『食べるな、危険!』 講談社出版、2002年10月
外部リンク
⇒社団法人 日本精米工業会
⇒特定非営利活動法人 全国無洗米協会
⇒東洋精米機製作所
⇒株式会社クリキ
⇒株式会社サタケ
⇒糠で糠を取る無洗米開発 技あり関西 経済 科学 関西発 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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更新日時:2008年8月7日(木)23:13
取得日時:2008/08/20 20:31