2名の演者は、ボケ役とツッコミ役と呼ばれる二つの役割に分けることができる。
ボケ役は話題の中で面白い事を言うことが期待される役割である。話題の中に明らかな間違いや勘違いなどを織り込んで笑いを誘う所作を行ったり、冗談などを主に言う。
一方、その相方は、ボケ役の間違いを素早く指摘し、笑いどころを観客に提示する役割を担う。ボケ役の頭を平手や軽い道具で叩いたり胸の辺りを手の甲で叩いて指摘する事が多い。この役割はツッコミと呼ばれる。
もともとボケ役は、そのとぼける行為によって笑いを誘うことが多かったことからとぼけ役と呼称されていた。芸席において紹介のつど「つっこみ(役)・とぼけ(役)」と称されていたことが、後に音だけで「つっこみ(役)とぼけ(役)」→「つっこみ(役)と、ぼけ(役)」のように転じたことから、現在のように「つっこみ(役)・ぼけ(役)」と称されている。
ボケ役に対しツッコミ役が口を挟む行為を「ツッコミを入れる」と言う。ツッコミを入れるタイミングそのものが、観客の笑いを誘う場合も少なくない。また、ツッコミが入ることにより、ボケ役が進行する話題に区切りを与え、構成上の小気味よいリズムを生み出す効果もある。即座にツッコミを入れず、ツッコミ役がボケを更に広げた後にツッコミを入れる「ノリツッコミ」と呼ばれるものも存在するが、これは実質的にツッコミが笑いを誘う役割を担うため、本来のツッコミとは異なる。
大辞泉によれば、ツッコミは「漫才で、ぼけに対して、主に話の筋を進める役」とされているが、実際には必ずしもそうとは限らない。ボケ役が話の進行役を担当する漫才師も少なくない。またその役割分担も必ずしも固定的ではなく、達者とされるコンビほど、流れによって自然にボケとツッコミが入れ替わる展開を用いる。そのため、ボケとツッコミは厳密には、固定化された役割とは限らず、やり取りの様を概念化したものだと考えるのが妥当である。
なお、ツッコミ役が進行する漫才師は中川家、昭和のいる・こいる、夢路いとし・喜味こいし等がいる。逆にビッキーズ、宮川大助・花子等はボケ役が進行する。役割分担は固定的ではない漫才師には、中田ダイマル・ラケット、やすしきよし、中田カウス・ボタン、オール阪神・巨人、トミーズ、おかけんた・ゆうたなどが該当する。
また、数は少ないが、双方ボケや双方ツッコミを特色とするコンビも存在する。
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漫才の形態は常に、草分けとされるコンビが編み出した形式が、その追従者、後発者によってワンテンポ遅れてパターン化する傾向にある。そのパターン化した局面を捉えて類型分けが為されてはいるが、あくまで説明のための便宜に過ぎず、ジャンルとして定着するような性格のものではない。
しゃべくり漫才(中川家、ますだおかだ、タカアンドトシ、品川庄司など)
夫婦漫才(宮川大助・花子、かつみ・さゆり、島田夫妻など)
兄弟漫才(サカイスト、若月、まえだまえだなど)
ダラダラ漫才(大木こだま・ひびき)
ぼやき漫才(ビッキーズ(解散)、メッセンジャー、ハリガネロック)
コント風漫才(アンタッチャブル、東京ダイナマイト、サンドウィッチマンなど)
1人コント漫才(フットボールアワー、麒麟、アメリカザリガニなど)
ものまね漫才(博多華丸・大吉、プラスマイナス、ダークホース)
音曲(音楽)漫才(横山ホットブラザーズ、朝倉小松崎)
浪曲漫才
歌謡漫才(上々軍団)
3人組(4、5人組)漫才(安田大サーカス、我が家、ザ・プラン9、超新塾、Bコース、ポテト少年団など)
方言漫才(バッドボーイズ、U字工事、千鳥など)
スケッチブック漫才(ヤポンスキー)
あるある漫才(レギュラー、いつもここから、テツandトモ、風藤松原など)