渓流
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渓流周囲の生物

渓流の周辺域は、水際を生活の場とする生物と、森林の中でそのような地形を生活の場とする生物の見られる場所である。

水際を生活の場とするものとしては、植物ではしぶきのかかる岩の上に生育するものが挙げられる。渓流の石や岩には植物が発達しない場合もある。これは、降雨による増水が激しく、その度に堆積物が堆積物が流れる渓流に見られることで、底質が撹乱されるためだけでなく、流れる砂利などがその表面をこするためである。しかし、安定した渓流では独特の植物群落が見られる。岩の上に苔と一所に生えるのであるから、その性質はやや着生植物に似る。また、河川の流れの速い渓流環境に適応した植物を渓流植物と言う。

動物では、カエル類やサンショウウオ、日本ではそれに鳥類ではカワガラス、哺乳類ではカワネズミが特有の動物として有名である。また、流れの上に網を張るクモがあり、代表的なものにタニマノドヨウグモがある。よく流れを横切って網を張っているので、どうやって糸を張ったかと不思議がられる。実際には糸を風に流し、対岸に引っかけてからこれを強化して枠糸とする。水中から脱出する水生昆虫の成虫が主な餌になっていると思われる。

より幅広く渓流周辺を考えれば、森林の中の傾斜地に挟まれた、底を冷水の流れる窪地である。本州中南部においては、平地は常緑樹林、山地は落葉樹林となるが、渓流周辺では落葉樹林がより低い標高から見られる場合が多い。トチノキサワグルミなどはそのような森林を代表するものである。カエデ類にもそのような場所に生育するものが幾つかある。また、湿度が高く、地形の変化が大きいので、特に照葉樹林ではシダ類の種類数が多い。照葉樹林の多様性は特に谷間で高くなる。


利用と文化的側面

渓流の直接の利用としては、渓流釣りが挙げられよう。陸封のマス類を対象とする釣りは、独特のジャンルをなす。

それ以外に、渓流そのものが鑑賞の対象となる。渓流は地形が複雑で、見た目に変化が大きい上、常に水が流れているために夏でも涼しい。その楽しみが渓流釣りの楽しみにもなっているが、渓流を歩くことそのものを楽しむ場合も多い。滝が信仰の対象となっている場所もあるから、それに付随する渓流周辺が同時に名所となる場合もある。各地で渓谷や峡谷が名所になっているのには、渓流の魅力も大きい。また、落葉樹が集中することから、紅葉の名所となる場合もある。その他、カジカガエルの声は古くから親しまれているし、ゲンジボタルも観賞の対象になる。

渓流周辺に遊歩道が設けられることもある。岩がちな場所ではそのために岩を削って階段をつけたり、鉄の梯子を設けたりといった例もある。より積極的な利用例としては、貴船の川床など例もある。渓流に関わってありがちな名産品にワサビ、川魚がある。清流との連想からか流しそうめんを名物とする例も多い。

さらに積極的な渓流行としては、沢登りというのもある。山に登るのではなく、渓流を遡ることを楽しむものである。


参考文献

日本陸水学会編『陸水の事典』,(2006),講談社
ウィキメディア・コモンズには、 ⇒渓流 に関連するカテゴリがあります。 カテゴリ: 河川 |

更新日時:2008年8月9日(土)06:52
取得日時:2008/08/18 05:28


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki