津波
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太平洋津波警報センター

日本を含む太平洋地域では、1960年チリ地震による津波で、日本を含む各国に被害が出たことをきっかけに、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が中心となって、太平洋津波警報組織国際調整グループが設立された。現在、日本やアメリカ、中国、オーストラリア、チリ、ロシア、韓国など26の国と地域が加盟しており、沿岸各国で地震や津波が発生した場合、データがハワイにあるアメリカ国立海洋大気局の太平洋津波警報センター (Pacific Tsunami Warning Center, PTWC) に集められ、各国に津波の規模、到達推定時刻などの警報を発する仕組みがある。太平洋津波警報センターが発表する津波警報には、地域ごとに以下のものがある[3]
太平洋

Pacific Ocean-wide Tsunami Warning (太平洋広域津波警報)
Expanding Regional Tsunami Warning (拡張地域的津波警報?)
Fixed Regional Tsunami Warning (固定地域的津波警報?)
Tsunami Information Bulletin (津波情報速報)

ハワイ

近地Statewide Urgent Local Tsunami Warning (全州緊急近地津波警報)
Urgent Local Tsunami Warning (緊急近地津波警報)
Local Tsunami Information (近地津波情報)
遠地Tsunami Warning (津波警報)
Tsunami Watch (津波監視)
Tsunami Advisory (津波注意報)
Tsunami Information (津波情報)

インド洋

Indian Ocean-wide Tsunami Watch Bulletin (インド洋広域津波監視速報)
Regional Tsunami Watch Bulletin (地域的津波監視速報)
Local Tsunami Watch Bulletin (近地津波監視速報)
Tsunami Information Bulletin (津波情報速報)

カリブ海

Caribbean Sea-wide Tsunami Watch Message (カリブ海広域津波監視連絡)
Regional Tsunami Watch Message (地域的津波監視連絡)
Local Tsunami Watch Message (近地津波監視連絡)
Tsunami Information Statement (津波情報発表)


誤った伝承の流布

「晴れた日には、よだ(津波)はこない」と伝えられていたが、昭和三陸地震の際にはこの伝承によって却って大勢の犠牲者を出したと言われている。天気の晴雨によらず津波は襲来するものである。また「津波は引き波から来る」という誤った知見に基づいた教育がかつて行われていたこともあり、途上国を含めて誤った知識が流布されている(かつての日本でも、「地震が起きたら海へ逃げろ」と言う誤った教訓、或いは「生活の知恵」により、多数の津波による犠牲者を出した例がある)。


津波情報の充実と問題点

緊急警報放送緊急地震速報などの施行で現在は津波情報が充実しているが、津波警報が出ても避難をしない住民が絶えず、問題となっている。原因として、肝心の津波の恐ろしさ、言い換えれば普通の波と津波の違いが正確に理解し切られていないためと思われる。

例として2mの普通の波と津波との違いについて述べよう。海上では普段から偏西風や低気圧(気流)、月の引力などの影響を受け少なからずデコボコが生じる。2mの普通の波とは、このデコボコの差が2mあるだけの事で、波長や波を形成する水量は比較的少なめで、2mの普通の波が海岸に達した所で海岸付近の地域に被害をもたらす事はそう多くない。一方で2mの津波とは地震などによる海底の隆起または沈下により海水面自体が普段より2m盛り上がり、それが海岸に向かって伝わっていく、言い換えれば2mの水の壁が海岸めがけて海上を走り、岸壁にぶつかると同時に水の壁は崩壊し一気にとてつもない水量が海岸地域を襲うという事である。

つまり2mの普通の波は海岸に少量の海水を吹きかける程度であるのに対して、2mの津波は何kl(キロリットル)もの海水が一気に海岸地域を襲い、自動車や多くの人を簡単に飲み込み沖へ引きずり込んでしまう程の威力があるのである。2003年に発生した十勝沖地震では、実際に2mの津波に飲まれ命を落とした人が確認されている。

ところが、最近は強力な防潮堤の設置などにより津波がブロックされやすくなった事もあり、津波警報が出るほどの地震が発生しても津波による多くの犠牲者が出た地震の例は、日本国内に限定すれば1993年北海道南西沖地震以降2007年現在に至るまでない(ただし数人程度の犠牲者が出たはある。また海外では2004年スマトラ島沖地震津波がある)。ゆえに津波警報が発表されたけれどもそんなに大きな被害にはならないだろうとの考えが出てしまうこともありえる。

以上の事から、津波に対する認識が甘くなりがちになるのである。


津波への対策

1にも2にも、とにかく安全な高台へ逃げる(避難する)のが津波から命を守る基本かつ最良の手段である。特に海岸や川の河口付近においては、大きな揺れを感じたら津波情報が届くのを待つ事無くすぐに高台へ避難する事が大切である。これは震源が海底でかつ海岸にほど近い場所であった場合は、地震発生後すぐに津波が到達するために津波警報発令が間に合わないためである。北海道南西沖地震(奥尻島大津波)の惨事はそれを象徴している。

また、津波は高さよりも押し寄せる水量が被害の大きさを左右する。たとえ数十cm程度の津波といえども、水量によっては漁船を転覆させたり人一人を海へ引きずり込ませたりする程の威力が十分ある場合もある。ゆえに、津波警報、大津波警報ではなく津波注意報が出ている場合でも、油断して海岸に近づく事は大変危険である。


津波による被害を起こした地震(18世紀以降)スマトラ沖地震での津波(タイ)スマトラ沖地震での津波(モルディブ)

元禄大地震1703年) - 津波高さ 8 メートル以上。20 メートルの地点もあり。津波が犬吠埼から下田までを襲い、数千人が犠牲となった。もともと湖であった伊豆大島の波浮港がこの津波で海とつながった。

宝永地震(1707年) - 津波は紀伊半島から九州までの太平洋岸から瀬戸内海にまで及んだ。流失家屋 20,000 戸。

リスボン地震1755年) - 津波によりおよそ 10,000 人が死亡。

八重山地震1771年) - 石垣島 津波の高さ 85 メートルとされてきたが疑問。死者不明者 12,000 人。

安政東海地震(1854年) - 12月、駿河湾から遠州灘を震源とする M8.4 の地震。房総で津波高さ 3 - 4 メートル。沼津から伊勢湾が被害甚大、死者 2,000 - 3,000 人。

安政南海地震(1854年) - 安政東海地震のわずか 32 時間後、紀伊半島南東沖一帯を震源とし同じく M8.4 という地震。紀伊半島から四国、九州のみならず大坂市内にまで壊滅的な被害が出た。『稲むらの火』の背景となった津波。津波高さ串本で 15 メートル、死者数千人。典型的な東海・南海・東南海連動型地震


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki