法令
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閣議によって決定され、主任の国務大臣署名し、内閣総理大臣連署して、天皇が公布する。法律の委任がある場合を除き、罰則や義務を設けることはできない(内閣法11条)。
府令内閣総理大臣が発する命令。現在は内閣府令がある。内閣府に係る主任の行政事務について法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、内閣府の命令として内閣総理大臣が発する。内閣府設置法により、内閣府令には、法律の委任がなければ、罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができない(内閣府設置法第7条第4項)[1]
省令各省大臣が発する命令。各省大臣が、主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として発する。国家行政組織法により、省令には、法律の委任がなければ、罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができない(国家行政組織法第12条第3項)。
規則府省の外局であるの長、同じく府省の外局である行政委員会人事院会計検査院が定める命令。その所掌事務について、法律若しくは政令を実施するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて制定する。
庁令省の外局である庁の長が発する命令。現在は、海上保安庁令のみ。海上保安庁令は、海上保安庁法に基づき、海上保安庁長官が発する命令である。

以前、総理庁が設置されていた時は総理庁令、法務庁が設置されていた時は法務庁令などがあった。府省には他にも多くの「庁」があるが、庁令という形式の命令発出が認められているのは、現在、海上保安庁のみとなっている。
議院規則衆議院参議院が各々定める法規範。衆議院が定める衆議院規則と、参議院が定める参議院規則がある。各議院が、それぞれ単独の決議により、議院における会議その他の手続及び内部の規律について定める。日本国憲法58条2項を根拠とし、各議院でそれぞれ衆議院規則、参議院規則が定められている。
最高裁判所規則最高裁判所が、裁判官会議の議に基づいて定める法規範。訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について定める。日本国憲法77条1項を根拠とする。

なお、最高裁判所規則で定め得る事項については、法律で定めることも許されると解されている(例えば、民事訴訟法民事訴訟規則など。)。法律と規則の規定が矛盾衝突した場合には、その優劣関係が問題となる。この場合、法律の規定が優先されるとするのが多数説である。
条例地方公共団体が制定する自治法。地方議会がその議決により定めるものや、地方公共団体の首長が定めるもの(規則)、地方公共団体の委員会が定めるものなどがある。条例は法律の範囲内で制定される。

日本国憲法第94条により付与された自治立法権に基づいて地方公共団体が国家法とは別に定める。条例は、当該地方公共団体内でのみ効力を有し、(国が定めた)法令に違反してはならない。地方公共団体は、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない(地方自治法第14条)。

2006年(平成18年)3月、日本政府の法令外国語訳実施推進検討会議は『法令用語日英標準対訳辞書』を発行し、その中で法令の英訳を以下のように定めた。 ⇒[2]

憲法 - Constitution

法律 - Act(原則)、Code(いわゆる法典)

政令 - Cabinet Order

内閣府令 - Cabinet Office Ordinance

省令 - Ordinance of the Ministry

規則 - Rule

条例 - Prefectural Ordinance(都道府県条例)、Municipal Ordinance(市町村条例)


現行法上新たに制定されない法形式

現行法上新たに制定されない形式の法規範は、下記の通り。現行法上は新たに制定されない法形式であっても、現行法に根拠を持つ法規範は、効力を有する。


法律・政令・命令に準じる法形式
太政官布告・太政官達
1868年に政体書によって設置され、内閣制度が創設されるまで存続していた最高官庁である太政官が制定していた法形式である。一般国民を拘束する内容を持つものを太政官布告とし、官庁限りの心得を太政官達としていたが、必ずしもその区別が守られていたとはいえなかった。太政官制度が廃止された後も、後に制定された法令に矛盾しない限りその効力を有し、日本国憲法施行後も大日本帝国憲法下で法律又は勅令としての効力を認められたものは、現憲法に違反しない限り効力を存続するとされている。太政官布告第何号というのは制定順序ではなく後日編纂された太政官日誌の登載順である。
緊急勅令
大日本帝国憲法第8条に定められていた法形式で、公共の安全を保持しまたはその災厄を避けるため緊急の必要により帝国議会が閉会の場合において、法律に代わるものとして天皇が発布していた勅令である。帝国議会の次の会期に提出しなければならず、もし議会の承認が得られなかったときは、政府は将来に向けてその効力を失うことを公布しなければならなかった。なお、「緊急勅令」という呼称は講学上のもので、法令上の正式な呼称及び法令番号での表記は単に「勅令」であった。次項の(普通の)勅令との区別は、官報公布時の上諭(公布文)に緊急の勅令である旨の記載があるかないかによってなされた。
勅令
大日本帝国憲法第9条に定められていた法形式で、法律を執行するためまたは公共の安寧秩序を保持しおよび国民の幸福を増進するために天皇が制定していた法形式である。憲法上法律事項とされていない事項を対象とする場合は、法律に基づかなくても制定は可能であった。法律事項以外でも、軍に関することは軍令で、皇室に関することは皇室令で定めていたので、これらを除いたものが勅令事項とされていた。制定にあたっては内閣輔弼(事実上の承認を)していたので、現在では政令とみなされ、位階令など、一部には現在でも効力を有しているものがある。現在、勅令の廃止や改正は(法律の効力を持ついわゆる「ポツダム勅令」を除いて)政令により行われている。
閣令
内閣官制(明治22年勅令第135号)第4条に定められていた法形式で、内閣総理大臣が制定していた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki