雨が岩石を浸食したり、風化を促進するなど、気象が自然の地形にもたらす効果は、地殻変動や海洋による効果と並んで大きなものである。
気象が人類の歴史に大きな影響を及ぼした例もある。1281年の弘安の役において神風と呼ばれる嵐が元軍の撤退に拍車をかけたことは日本では広く知られている。グリーンランドでバイキングの植民地が全滅した小氷期、冷害や大雨により発生した天明の大飢饉、高潮と大雨によってニューオーリンズが水没したハリケーン・カトリーナなど、異常気象と呼ばれるような災害も歴史上で多く発生している。
気象の予測詳細は天気予報を参照。
人間活動において、気象は生活に深く関わるため、天気予報と呼ばれる気象の予測は太古の昔から行われてきた。観天望気と呼ばれるような、自然現象などから気象を予測することは最も古くから行われている気象予測である。「朝焼けがあれば雨が降る」などの地域に根付いた伝承はその予報のために考え出された法則だといえる。長い間観天望気による予測が行われたが、物理学などの諸科学の発展により、ヨーロッパにおいては中世ごろから気象現象を科学的に解明することが始まった。19世紀に電報が発明されてから遠距離間で気象情報を伝達できるようになったことをきっかけに、本格的な科学的予測が始まった。20世紀初頭に数値予報と呼ばれる気象観測結果を基にした計算法が考え出され、1970年代の高性能コンピュータの普及によって大量計算が可能になってからは大きく科学的予測が発展した。
近年、科学の力によって人工的に雨を降らせたり、台風(熱帯低気圧)を弱らせたりといった気象制御の試みがいくつか実行された。しかし、現在の技術ではいずれも明確な成功には至っておらず、技術が発展した未来でなければ制御は不可能だとされている。
サイエンス・フィクションの世界では、火星などの惑星をテラフォーミングして人間が生活できる環境を作るという話もあるが、これも遠い未来の技術でしか不可能だとされる。
気圧配置
高気圧、低気圧 - 気圧が周囲とは異なる、大規模な空気の塊。
気団 - 寒冷、乾燥などそれぞれ異なる性質を持った空気の塊(高気圧)
前線 - 気団の境界
気象要素
天気 - 地上から見た大気の状態
晴れや雨などの典型的なもののほかに、降水や雷の程度、雲や浮遊粉塵の状態などの要素がある。
視程 - 大気の見通しの程度
雲量 - 全天に占める雲の割合
雲形 - 雲の形状
日照 - 日光の照射
日照時間 - 一定時間当たりに日照があった時間
日射量 - 日照によって受けた光の量
気圧 - 大気の圧力
計測地点によって、地上気圧(現地気圧)、海上気圧、上空気圧などに分類される。
気温 - 大気の温度
一定の期間内の気温のデータから、最高気温、最低気温、平均気温などが算出される。
湿度 - 大気中の水蒸気量
風 - 気圧差によって起こる大気の流れ
風向、風速の2つの要素がある。風速の代わりに風力を用いることもある。
降水 - さまざまな形で降る水
降水量 - 降った水の量。雪の場合は降雪量とも言う。
積雪量 - 積もった雪の量
海水温 - 海水の温度
最小視程、卓越視程などがある。
視程障害現象
霧、靄、煙霧、地霧、氷霧、スモッグ、黄砂、地吹雪、風塵、異常透明(異常視程)、ヘイズ