ニクソンとの会見後に毛沢東が筋萎縮性側索硬化症に罹患していることが発見された。医師らが懸命の治療を行ったが、長年の喫煙による慢性的な気管支炎等が毛の体力を奪っていった。
その後も医師らによる懸命な治療は続けられたものの、1976年9月9日0時10分、北京の自宅で側近と主治医に見守られる中、毛沢東は82歳で死去した。
毛沢東の死の直後に腹心の張春橋、江青、姚文元、王洪文の四人組は逮捕・投獄され、文化大革命は事実上終結した。遺体は現在、北京市内の天安門広場にある毛主席紀念堂内に安置され、永久保存、一般公開されている。
毛沢東の死去後、江青ら四人組を逮捕失脚させて党主席に就任した華国鋒は「二つのすべて」(毛沢東の指示は全て守る)の方針を打ち出した。これは文革路線を継続させ、毛沢東の指示によって地位剥奪された人々を復権させないことを意味した。
これに対してケ小平は「毛主席の言葉を一言一句墨守することは、毛沢東思想の根幹である“実事求是”に反する」との論法で真っ向から反駁した。党と軍の大勢はケ小平を支持し、その後ケ小平が党と軍を掌握した。華国鋒は失脚して実権を失い「二つのすべて」は否定され、毛沢東の言葉が絶対化された時代は終わった。また党主席のポストが廃止され、存命指導者への崇敬も抑制され、毛沢東のような絶対的個人指導者を戴くシステムの否定が印象付けられた。
共産主義思想
マルクス主義 ・ レーニン主義
スターリン主義 ・ トロツキー主義
毛沢東思想 ・ ユーロコミュニズム
国際組織
コミンテルン ・ コミンフォルム
第四インターナショナル
人物
マルクス ・ エンゲルス
レーニン ・ トロツキー
スターリン ・ 毛沢東
出来事
ロシア革命 ・ 大粛清
スターリン批判 ・ ハンガリー動乱
中ソ対立 ・ 文化大革命
プラハの春 ・ 天安門事件
東欧革命 ・ ソ連崩壊
表・話・編・歴
毛沢東の存命中は、国歌義勇軍進行曲の歌詞が毛沢東の偉大さを讃えるものに改変された時期もあったが、死後間もなくもともとの歌詞に回復され、国歌での毛沢東への言及はなくなった。
しかし、毛沢東の尊厳を冒すような行為は許されないというのが、現在の中国国内における一般認識である。たとえば六四天安門事件直前の天安門前広場での民主化デモのさなかに、一参加学生が毛沢東の肖像画に向かってペンキを投げつけたところ、ただちに周囲の民主派学生らに取り押さえられ、「毛主席万歳!」の声がわき起こったと報道された。
一般に文革を経験した世代は毛沢東を手放しで賞賛することは少ないが、直接文革を経験していない若い世代はそれほど警戒的ではないとされる。六四天安門事件の後、生誕100周年に当たる1993年前後に毛沢東ブームが起こったのをはじめ、関連商品などが何度か流行したこともある。
毛沢東の言葉・思想
日中戦争時代の有名な毛沢東の言葉:
「戦争という巨大な力の最深の根元は、人民の中に存在する。日帝がわれわれを迫害し得る大きな原因は、中国人民の側が無秩序・無統制であったからだ。この弱点を解消したならば、日帝侵略者は、われら数億の目覚めた人民群の目前にて、一匹の野牛が火陣の中に放られた如く、われらの恫喝により彼らは飛び上がらん如く脅かされるであろう。この野牛は必ず焼き殺さねばならぬ」
その他、毛沢東の思想詳細については毛沢東思想、毛沢東語録を参照のこと。
1999年から発行が始まった現行の中華人民共和国の紙幣中国人民銀行券第五版では、すべての券種に毛沢東の肖像が描かれ、ほかの人物は描かれていない。また1988年に発行された第4版では、100元札に周恩来・劉少奇・朱徳と共に横顔が描かれていた。
参考文献
毛沢東『毛沢東選集』(中華人民共和国・人民出版社)
産経新聞「毛沢東秘録」取材班『毛沢東秘録』上下(産経新聞社・扶桑社文庫)
師哲『毛沢東側近回想録』(新潮社)
李志綏『毛沢東の私生活』(文藝春秋)
ジャスパー・ベッカー『餓鬼』(中央公論新社)
ドラマ「延安頌」で毛沢東の延安時代が描かれている。2007年11月から12月にかけて、日本でもCCTV大富で放送された。