集団警備力によって有事即応体制を保持する常設の基幹部隊。各都道府県警察に置かれる。隊員は専任。警視庁警備部では、第1機動隊から第9機動隊及び特科車両隊の計10隊が置かれている。また、大阪府警と千葉県警に各3隊、神奈川県警と福岡県警に各2隊、その他の道府県警には各1隊が編制されている。
特科車両隊は警視庁のみに設置され、他の機動隊と同様に治安警備、災害警備、雑踏警備等諸般の警備警戒、各種犯罪の予防検挙にあたるほか、特型警備車等で他の機動隊の支援を行う。『警察の機甲部隊』とも云われ、爆発物処理班、化学防護隊や機動救助隊等を保有し、各種災害支援車両(広域レスキュー車)などを装備している。
また、各種事案に対応するため、基本訓練を終えた隊員は、各専門部隊の指定隊員として訓練を受け、部隊を編成している。これらの専門部隊は「機能別部隊」と呼ばれている。
機能別部隊
銃器対策部隊
銃器対策レンジャー部隊
爆発物処理班
機動救助隊(レスキュー110)
広域緊急援助隊
水難救助隊
山岳救助レンジャー部隊
化学防護隊
機動隊自動二輪部隊(MAP)
特殊急襲部隊(SAT)
遊撃捜査部隊
遊撃警ら部隊
儀じょう隊
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なお警視庁と大阪府警察の特殊急襲部隊(SAT)は組織上、機動隊から独立しており、警備部警備第一課や警備課に所属している。
第二機動隊は、常設の「第二機動隊」を保有しない北海道・京都府及び県の警察に置かれる予備部隊である。常設隊を保有している警視庁・大阪府および各県警察では「方面機動隊」「特別機動隊」と呼ばれることが多い。隊員は一般の制服警察官が兼任しており、平常時は警察署の各部署で通常の警察署員と同様の勤務を行なっている。非常時のみ招集される。このほか一定期間ごとに訓練を行う。
各府県警察に置かれる。府県警察本部長が、当該府県警察に所属する警察官をもって編制する。
各府県警察管区機動隊は地域警察の「警ら隊」等と兼務とし、「管区機動隊」として活動する場合は府県機動隊を補完する活動を行う。
また各府県警察の管区機動隊の連合編成について管区警察局長は、管轄区域内における必要な調整を行なうことになっており、管区機動隊各大隊ごとに1年に1回、管区警察学校に入校して実施する約1ヶ月間の大隊入校訓練を実施している。特に複数の県の混合で編成される大隊や中隊がある場合、この管区警察学校入校訓練が貴重な集合訓練の場になっている。
管区機動隊の任務は、治安警備活動及び災害警備活動並びに道府県警察本部長が必要と認めて命ずるその他の警察活動を行なうこと、他の都道府県公安委員会の援助の要求により派遣され、当該都道府県公安委員会の管理の下に、当該都道府県警察の管轄区域において警察活動を行なうことである。
隊員数は全国を通じて約3000名である。管区機動隊のうち、関東管区、中部管区、近畿管区、九州管区機動隊は連隊編制、その他の管区機動隊は大隊編制である。
連隊編制の管区機動隊の連隊長はその管区内の大規模県警の警備部参事官(警視正)や小規模県警の部長級(警視正)が兼務する。大隊長は規模の大きい県警機動隊の管理官(警視)が兼務することが多い。中隊長は各県警の機動隊隊本部付警部か本部警備部警備課課長補佐の警部が兼務する。
隊員については大規模府県警の場合、複数の警察署に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この場合、警察署の警ら部隊は「集団警ら隊」、「特別警ら隊」、「直轄警ら隊」などと呼ばれる。小規模の県警では警察本部地域部/生活安全部に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この場合、「機動警察隊」と呼ばれる事が多い。また県機動隊の隷下に管区機動隊部隊を置いている県警もある。
栃木県警の場合、機動警察隊のみならず、刑事部機動捜査隊の隊員も管区機動隊を兼務している。( ⇒[1] 栃木県管区機動隊運用規定 参照)。
管区機動隊の任期は隊員の場合、2年と定めている府県警が多い。
北海道では、管区機動隊はなく、その代わりに1個大隊編成の北海道警察警備隊が置かれている。大隊長は、原則として北海道警察本部警備部警備課指導官(警視)をもって充てることになっている。大隊本部は、北海道警察本部警備部警備課に置かれている。
機動隊類似の部隊
千葉県警察成田国際空港警備隊
1978年に新東京国際空港警備隊として発足する。千葉県警察本部警備部に設置され、成田国際空港の警備に当たる。千葉県の警察官の他、全国都道府県警や皇宮警察からの出向者によって編制される。隊員数は約1500名。空港警備隊長(千葉県警察本部警備部参事官: 警視正)の指揮下に総務室、警備室、6個の空港機動隊(大隊)によって編制されている。爆発物処理班、銃器対策部隊、レンジャー部隊、NBCテロ対策部隊、機動救助隊、儀じょう隊などが置かれている。
警視庁総理大臣官邸警備隊
2002年(平成14年)4月1日に発足する。警視庁警備部警護課の附置機関で、首相官邸の警備に当たる。隊員数は約100名。本部隊の発足以前は首相官邸の警備は所轄の警視庁麹町警察署が行っていたが、警備力の不足が指摘されたため、本部隊の創設となった。隊長(警視)以下3個中隊編成となっている。機関けん銃(短機関銃)や化学防護装備等を保有している。
皇宮警察特別警備隊(特備隊)
皇宮警察の坂下、吹上、赤坂の各護衛署に勤務する皇宮護衛官で編成される機動隊。1個中隊(3個小隊)から成り、隊員は50名。隊長は皇宮警部で小隊長は皇宮警部補である。皇宮警察本部警備部警備第二課に設置されている。皇居内の警衛を実施しており、特別警備隊内に儀仗隊を置き儀衛も実施している。外国大使・公使の儀衛の他、皇族の葬儀の際には正装して出棺の列の護衛を実施する。通常業務と警備隊業務を兼務し、特別警備隊に入隊すると警視庁第一機動隊で警備実施訓練を受ける。機関けん銃(短機関銃)も装備している。