隊員数は全国を通じて約3000名である。管区機動隊のうち、関東管区、中部管区、近畿管区、九州管区機動隊は連隊編制、その他の管区機動隊は大隊編制である。
連隊編制の管区機動隊の連隊長はその管区内の大規模県警の警備部参事官(警視正)や小規模県警の部長級(警視正)が兼務する。大隊長は規模の大きい県警機動隊の管理官(警視)が兼務することが多い。中隊長は各県警の機動隊隊本部付警部か本部警備部警備課課長補佐の警部が兼務する。
隊員については大規模府県警の場合、複数の警察署に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この場合、警察署の警ら部隊は「集団警ら隊」、「特別警ら隊」、「直轄警ら隊」などと呼ばれる。小規模の県警では警察本部地域部/生活安全部に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この場合、「機動警察隊」と呼ばれる事が多い。また県機動隊の隷下に管区機動隊部隊を置いている県警もある。
栃木県警の場合、機動警察隊のみならず、刑事部機動捜査隊の隊員も管区機動隊を兼務している。( ⇒[1] 栃木県管区機動隊運用規定 参照)。
管区機動隊の任期は隊員の場合、2年と定めている府県警が多い。
北海道では、管区機動隊はなく、その代わりに1個大隊編成の北海道警察警備隊が置かれている。大隊長は、原則として北海道警察本部警備部警備課指導官(警視)をもって充てることになっている。大隊本部は、北海道警察本部警備部警備課に置かれている。
機動隊類似の部隊
千葉県警察成田国際空港警備隊
1978年に新東京国際空港警備隊として発足する。千葉県警察本部警備部に設置され、成田国際空港の警備に当たる。千葉県の警察官の他、全国都道府県警や皇宮警察からの出向者によって編制される。隊員数は約1500名。空港警備隊長(千葉県警察本部警備部参事官: 警視正)の指揮下に総務室、警備室、6個の空港機動隊(大隊)によって編制されている。爆発物処理班、銃器対策部隊、レンジャー部隊、NBCテロ対策部隊、機動救助隊、儀じょう隊などが置かれている。
警視庁総理大臣官邸警備隊
2002年(平成14年)4月1日に発足する。警視庁警備部警護課の附置機関で、首相官邸の警備に当たる。隊員数は約100名。本部隊の発足以前は首相官邸の警備は所轄の警視庁麹町警察署が行っていたが、警備力の不足が指摘されたため、本部隊の創設となった。隊長(警視)以下3個中隊編成となっている。機関けん銃(短機関銃)や化学防護装備等を保有している。
皇宮警察特別警備隊(特備隊)
皇宮警察の坂下、吹上、赤坂の各護衛署に勤務する皇宮護衛官で編成される機動隊。1個中隊(3個小隊)から成り、隊員は50名。隊長は皇宮警部で小隊長は皇宮警部補である。皇宮警察本部警備部警備第二課に設置されている。皇居内の警衛を実施しており、特別警備隊内に儀仗隊を置き儀衛も実施している。外国大使・公使の儀衛の他、皇族の葬儀の際には正装して出棺の列の護衛を実施する。通常業務と警備隊業務を兼務し、特別警備隊に入隊すると警視庁第一機動隊で警備実施訓練を受ける。機関けん銃(短機関銃)も装備している。
海上保安庁特別警備隊(特警隊)
海上保安庁が全国の主要海上保安部の警備実施強化巡視船に配置している部隊。都道府県警察の機動隊とも合同訓練を行なっている。所属管区に関係なく全国的に活動。対テロ事案の際は特殊警備隊(SST)が到着するまでは初動措置を実施する。港湾施設の警備や海上デモの規制(どこかの港で大規模な海上デモが予定されているときは、 全国の警備実施強化巡視船を集結させる。そして、この機動隊が当該地区の小型巡視船艇(PC型・CL型と呼ばれる巡視艇)に乗り換えて、デモなどに対する警備実施を行なう)。特別警備隊の下に2個の機動隊(小隊編成)が置かれている。
警察機動隊の編制
連隊 : 連隊長(概ね警視正)及び3個大隊。
大隊 : 大隊長(概ね警視)及び3個中隊。
中隊 : 中隊長(警部)及び3個小隊。
小隊 : 小隊長(警部補)及び3個分隊。
分隊 : 分隊長(巡査部長)及び隊員(巡査長・巡査)4名の合計5名。
―― 伝令 : 伝令長(警部補)以下伝令。小隊レベルまでの各隊長に随従。
これらは、各県警や各隊の運用などにより、異なっていることも多い。
個人装備
正装
機動隊も警察官であり、正装は一般の警察官と同様に制服を着用する。また、各都道府県警察によって仕様は異なるが、機動隊員章や腕章を着装する場合がある。靴は主に出動靴(安全靴構造のブーツ)を使用する。
また、機動隊員として特徴的な装備は次の通りである。
出動服
紺色で防水難燃加工されている。通常は、上衣を下衣の上に出して使用するが、防弾ベストなどを装着する際は上衣を下衣に入れる。そのため、上衣の下半分にはポケットが付いていない。右上腕部に旭日章のワッペン(西陣織で出来ている)が縫いつけてあることから、通称「ワッペン服」とも呼ばれる。出動服の中には盛夏ワイシャツを着用する。
出動靴
基本的に編上型の半長靴を履くことが多い。危険な任務の場合は鉄板の入った、いわゆる「安全靴」を使用する。両者とも「編上靴(へんじょうか)」と呼ばれている。自衛隊などの半長靴と違い、踝までを紐で締め、その上にゲートルが付いている。
防護装備
旧式では、脛当・篭手・防護衣。篭手以外には鉄製のプレートを入れて投石などから身を守る。防弾性能なし。篭手は革またはジュラルミン製。篭手以外は出動服の中に装備し、外側からは見えない。新型では、臑当・篭手・防護ベスト(背中に「POLICE」と白抜きで入る)で大幅に軽量化されている。臑当・篭手はポリカーボネート製。防護ベストはナイロン製ベストで前面にはステンレスプレートが入っている。このプレートは体に沿って湾曲しており若干の防弾性能も持たせてある(止められるのは.30口径程度まで)。旧式は背面は何も入っておらず無防備であったが、新型では背面にポリカーボネートプレートが入っている。新型装備には裏側にウレタンクッションが張られており、打撃の衝撃を吸収するようになっている。旧式と違い出動服の上から装備する。脛当は各県警によって、マークやイラストがあり、北海道警なら熊、茨城県警ならバラのマークが描かれている。