まず、国会と内閣の関係は、議院内閣制の下、国会による内閣総理大臣指名権が要点となる。また、衆議院は内閣不信任決議を行うことができ、可決されると内閣は総辞職か衆議院の解散・総選挙を選ばなければならない(69条)。さらに、内閣は衆議院を解散する権限を有していると解されている(7条3号)。これにより、国会と内閣は均衡し、内閣と国会における与党が一致して国政を運営している。なお、議院には国政調査権が付与され(62条)、この権限を適切に行使することにより、国会には内閣の行動を監視監督する機能も期待されている。
次に、国会と裁判所の関係は、司法の独立を基調にして、国会から裁判所への過度の干渉は排除されている。国会は法律を制定して裁判官を拘束し(76条3項)、また、非行などのあった裁判官は、国会議員からなる裁判官弾劾裁判所が弾劾する(64条)。ただし、裁判官弾劾裁判所は国会から独立した機関とされ、また、刑罰を科すことはできない。一方、裁判所は、国会の制定した法律の憲法適合性を審査するため、違憲立法審査権を有するなど、立法権抑制のため、強い権限が付与されている。
裁判所と内閣の関係は、司法の独立があるものの、密接である。最高裁判所の長官は、内閣が指名し、天皇が任命する。最高裁判所のその他の裁判官は、内閣が任命する。下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によって、内閣が任命する。このほか、判事が法務省などの行政機関に出向して行政事務を行い、あるいは、検事が裁判所に出向して判事になるなど、判検交流と称される人事交流も広く行われる。このように、内閣が裁判官人事に深く介入しているためか、行政事件は裁判所が審理裁判するものの、行政に不利な判断は滅多に示されない。また、裁判所では、いわゆる司法消極主義の態度が広く見られ、政治部門に対する法的判断は控えられる傾向にある。このような裁判所と内閣の関係は、戦前の司法行政権の名残であるとも言えなくはない。地方裁判所・高等裁判所で地域住民の訴えを認めた判決が、最高裁判所に上告されると判決がくつがえるなどの事例も多く、日本国の三権分立は、司法権が行政権に支配を受けやすい状態であるといえ、現状での最高裁判所の実態は、人権保障の最後の砦としての「憲法の番人」とは呼べない状況にある。このような最高裁判所の実態は「憲法の番人」ならぬ「権力の番犬」と揶揄されることもある。
ただし、行政が司法の任命権を持つことは世界の権力分立制度に共通のものである。これらの国との違いは、日本において政権交代が著しく少ないことが原因とする考えもある。アメリカの場合は、上院の承認さえクリアすれば、大統領によってより恣意的に合衆国最高裁判所の判事の選任が行われる。しかし判事の任期は終身であることから、辞任した判事の後任を任命することしかできないため、数年に1人程度の任命しかなく、結果的に共和党と民主党の交代に伴って、判事がバランスよく配分されることになる。このような状況は、日本では自民党政権が長期にわたっているためあまり無く、行政と司法の距離を特に近づけているとする考え方である。
日本の行政機関
内閣
内閣官房 | 内閣法制局 | 安全保障会議 | 人事院
内閣府( 宮内庁 | 公正取引委員会 | 国家公安委員会・警察庁 | 金融庁 )
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会計検査院(憲法上の独立機関)
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更新日時:2008年8月14日(木)02:02
取得日時:2008/08/20 00:58