東海道新幹線
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方針

JR東海は、「安全」・「正確」・「高頻度」・「高速」の4つのイメージに加え、さらなる東海道新幹線ブランドにふさわしい接客サービスをめざし、2005年度より「ブランドクオリティーサービス運動」を展開している。

2006年6月23日付けの組織改正において、長期的な観点から東海道新幹線の抜本的強化策を本格的に検討するため、「東海道新幹線21世紀対策本部」を新設した。松本正之社長は、同本部を新設することになった経緯について、「当社の発足時に比べ、東海道新幹線の輸送人員や輸送力は約4割増加しており、その社会的な役割や機能は飛躍的に高まっている。それを恒久的に維持・発展させていくためには、長期的視野に立った抜本的な強化策を検討していく必要がある」と説明。さらに、「品川駅開業や全列車の270km/h化など、これまでも効果的な機能アップに成功してきた。今後も、次のステップへ向けて予断を持たずあらゆるものを検討し、自己の経営体力の範囲内で、できるだけのことをやっていく必要がある。利便性、サービス、輸送力の向上など、いろいろな角度からあらゆる可能性について検討していく」と述べている。

今後は電源設備増強工事(2009年春完成)、新大阪駅の新27番線ホーム(2012年度末使用開始予定)や引き上げ線増設(2013年度中使用開始予定)などの改良工事を行い輸送基盤を強化する予定である。なお、新大阪駅の改良工事が完了した後は東海道新幹線で1時間あたり最大10本の「のぞみ」が運転可能になる。

2007年4月26日、同年3月期決算発表の記者会見で松本社長は、同社が実現を目指している東海道新幹線のバイパスについて、「まずは2025年に首都圏 - 中京圏の間で営業運転を開始することを目標に検討していく」と表明した。山梨リニア実験線で実用化試験を進めている超電導磁気浮上式鉄道の導入を前提に、バイパス実現を図っていく方針でいる。 東海道新幹線が、首都、中京、近畿の3大都市圏を結ぶ大動脈を担うということを大きな使命としており、その役割を果たしているその能力が限界に近付いていることから、東海道新幹線の役割を代替するバイパスの実現を目指している。そのバイパスの実現や運営については、「自らイニシアチブをとって実現を推進し、東海道新幹線と一元的に運営する」との立場を取っている。


収益

現在、日本の重要インフラとしての役割を担っているこの新幹線は、JR東海にとって、『新幹線が風邪を引けば在来線は肺炎になる』という言葉があるように、経営路線の一つという位置付けではなく、会社そのものの根幹となっていて、全収入の約85%を占めている。 収益において、例えばJR東日本山手線中央線などの東京通勤圏全体の収益は8500億円余りであるが、対して東海道新幹線は単一路線で1兆円近くを売り上げている。その収益性の高さから日本一儲かっている路線と表現されることもある。しかし、実際は新幹線の開発費用と政府から譲渡された国鉄債務の返済が莫大であり、最終的にはたいした儲けはないともいわれる。

2006年度の運輸収入は10,430億円で、「愛・地球博」の開催された2005年度の10,304億円を上回り、過去最高となった。また、旅客輸送人キロも44,487百万人キロに達し最高記録を更新した。この数字はJR発足直後の1987年度の1.39倍である。


安全対策

開業から40年以上が経過し、施設の老朽化も徐々に見え始めている。また、「いつ起きてもおかしくない」とも言われている東海地震への対策も迅速かつ徹底して行なう必要があり、JR東海では数年前から大規模補修費用を積み立てている。補修総額は1兆円近くになると試算されている。
実施すべき大規模改修に要する期間及び費用の総額
実施すべき大規模改修に要する期間 2018年(平成30年)4月 - 2028年(平成40年)3月

実施すべき大規模改修に要する費用の総額 11,070億円


積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間及び総額
積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間 承認日から15年を経過する日までの期間

積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の総額 5,000億円

2006年11月より、東海道新幹線の線路に脱線防止ガード(地震が起きても脱線そのものを防ぐ目的がある)を設置し始めている。

2007年3月24日、「のぞみ155号」が静岡 - 掛川間の「牧の原トンネル」を走行中に、乗客の男性が非常用ドアコックを使用して扉を開け飛び降り自殺する事件が起き、列車上下25本が最大4時間41分遅れた。これを受けJR東海は6月27日、走行中に非常用ドアコックを使用できないように改良することを決定した。2007年6月から2010年3月に掛けて、約8.7億円を投じ、N700系10編成(Z1 - Z10)と700系全60編成のドアコックを、5km/h以上ではロックされ扉が開けられないように改良する。なお、N700系の11編成目(Z11編成)以降は最初から反映する。ただし、JR西日本所有車両については不明。

しかし2008年4月22日午後8時すぎ、「のぞみ150号」(700系)が浜松 - 掛川間の天竜川橋梁を走行中に、乗客である男性が同じように非常用ドアコックで3号車の左(北)側の扉を開けて飛び降り死亡する事件がまたも発生した。この編成は上記の対策が未施工の車両だった。


サービス

利用者層は、出張や仕事で使う人の割合が多く全体の7割に上る。それゆえ各種サービスはビジネスマンを対象としたものが多く、きっぷを通常よりも安く買える「エクスプレス予約」(後述)がその例である。日常の通勤としての利用者、特に三島静岡県)から東京方面への通勤利用者が多く、平日朝は、上りの「こだま」を同駅より約10分おきに走らせている。


エクスプレス予約

詳細はエクスプレス予約を参照

東海道・山陽新幹線には「エクスプレス予約」という年会費有料制のサービスがあり、これを使うと新幹線の指定席特急券を同じ区間の自由席特急券よりも安く買うことができる。携帯電話やパソコンなどを使って、指定席の予約や変更、取消を発車間際まで何度でも無料で行うことができる。こうして予約した特急券は「e特急券」と呼ばれていて、駅にある機械でエクスプレス予約に使用したカードを入れ、パスワードを入力するだけで簡単に発券できる(発車6分前まで)。なお、サービスを受けるにはJR東海エクスプレス・カードまたはJ-WESTカード(エクスプレス)への入会が必要である。

2008年3月からは東海道新幹線限定でICカードシステムが導入されている(山陽新幹線には近い将来導入予定)。これと同時にJR東海エクスプレス・カードに限り、JR東日本モバイルSuicaと提携して、携帯電話1つで東海道新幹線の利用が可能となっている、


インターネット接続

2007年7月から投入された「N700系」で、2009年(平成21年)春からインターネット接続サービスを開始する。乗務員らが使用している列車無線を、アナログ方式からデジタル方式に変更した上でネットワークを構築し、高速走行時でも安定した接続を提供できるようにする。またデジタル化に伴い、運行状況など乗務員と指令員の間でやり取りしている情報のコンテンツや量を増やせるようになり、より安全で安定的な輸送が実現するという。さらに、車内の連絡手段にPHSを導入する。

乗務員同士の連絡、車内放送は300系、700系を含むすべての編成で、N700系が営業運転を開始した2007年夏から順次行えるようにしていく。3者間など車外との通話に使えるようになるのは2009年春以降。すべての体制を整えるのに概算で、車上関係が170億円、地上関係が180億円の計350億円の費用を見込む。



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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki