区間記録保持者:佐藤悠基(東海大学 1年) 1時間02分12秒(第82回大会・2006年)
戸塚中継所→湘南新道→(藤沢)→国道134号→(茅ヶ崎)→(湘南大橋)→平塚中継所
遊行寺の坂を下り、浜須賀交差点を右折すると、湘南海岸に出る。全体的に海風を味方につけて、高速レースをものにしたい。また、地元大学の応援団が集結するのもこの区間。
従来はこの3区はつなぎの区間とされてきたが、近年は2区と3区をセットで考えることが多い。その為2区の流れを持続・もしくは躓きを取り返すために力のある選手を置くチームも多く、最近はこの区間でもごぼう抜きが見られるようになった。4区が最短区間に変更となったことで、更に重要度が増している。
東京から小田原までのコースは東海道線と接近している為、ファンは勿論、出場校の走り終えた選手やコーチ、監督、付き添いなどが電車を使って移動することが多い。従って、大会開催中は移動の車中で選手や監督などに遭遇することもある。
区間記録保持者:村上康則(順天堂大学 4年) 55分20秒(第82回大会・2006年)
平塚中継所→(国道1号)→(大磯)→(二宮)→(酒匂橋)→(小田原本町)→小田原中継所
区間距離が大会唯一20kmを切る最も短い区間。第82回大会にて、往路の小田原中継所が2.5km東京寄りに変更となった。
アップダウンが激しく、スピードが出にくい。ゆえに4区よりも3区にスピードランナーを置く学校も多く、この区間はチームの10番手の選手を起用する傾向になりつつある。
これらのことから、他の区間よりも区間距離が短い割りに1kmに平均3分以上かけて走る選手がほとんどである。1km平均3分を切って走った選手は区間記録を持つ村上(1km平均2分59秒46)と第84回大会(2008年)で55分24秒を記録した国士舘大学4年の阿宗高広(平均2分59秒68)しかいない。
4区短縮の背景には、中距離で活躍する選手にも箱根に出場する機会を与えたい、と言う関東学連の意向がある。
晴れた日には、選手の前方に富士山の雄大な姿を望むことができる。
区間記録保持者:今井正人(順天堂大学 4年) 1時間18分05秒(第83回大会・2007年)
新・小田原→旧・小田原→(箱根登山鉄道箱根湯本駅前)→(函嶺洞門)→(大平台ヘアピンカーブ)→(宮ノ下富士屋ホテル前)→(小涌園ユネッサン前)→(恵明学園前)→(芦の湯)→(国道1号線最高点)→(元箱根)→箱根・芦ノ湖(往路ゴール)
俗に「山上り」と呼ばれる最長区間。標高差864mをおよそ20kmで駆け上がるため、相当な脚力とスタミナが要求されるほか、向き不向きが最も如実に表れる区間。さらに82回から距離が長くなり、全区間最長となった。勿論、全区間の中で最難関でもある。近年ではこの5区での逆転劇がしばしば起きている。また、特殊な区間ゆえに大差がつきやすく、今後5区を走れる選手を置くことが総合結果にも直結してくる可能性がある。
山上りが注目される区間ではあるが、反対に最高点を過ぎた残り4kmの下りが勝負、といういわれ方もされる。事実、上りと下りでは使用する筋肉が異なるので向き不向きがあり、またいきなり筋肉にかかる負荷が極端に変わる事から、寒さも災いして中には下りで痙攣を起こして立ち止まる選手もいる。
小涌園手前には箱根登山鉄道の踏切があるが、選手が通過する際には列車を踏切の直前で止めるという協力的な措置がとられている。
5区および6区は非常に気温の低い山中を走る。平地とは温度差があるため5区6区を走る選手の中にはタンクトップではなく袖のあるユニフォームを着用することが少なからずある。
2004年(第80回大会)の金栗四三杯創設以来、5区で区間賞を取った選手が同賞を4大会連続で受賞している。
箱根・芦ノ湖→東京・大手町 5区間/109.9km
区間記録保持者:金子宣隆(大東文化大学 3年) 58分21秒(第77回大会・2001年)
箱根・芦ノ湖(復路スタート)→(国道1号)→(芦の湯)→(小涌園ユネッサン前)→(箱根登山鉄道大平台駅前)→(大平台ヘアピンカーブ)→(函嶺洞門)→(箱根湯本駅前)→小田原中継所
旧5区の裏返し区間で、「山下り」区間と呼ばれる。下りは予想以上にひざに負担がかかるため、箱根湯本駅前過ぎからの残り3kmの平坦な道は、選手にとって上り坂に感じるといわれ、ここから1分以上の差をつけられることもある。5区の距離延長と同時に6区の距離短縮も検討されたが、中継所の問題などから見送られた。
区間記録は2000年のコース変更後のもの(東海道杉並木を通るコース→元箱根を通るコースに変更。距離は変更前と変わらず)。変更前の99年大会に中澤晃(神奈川大学)が58分06秒という記録を出している。
朝8時台のスタートということもあり気温も低く、体温低下を防ぐため長袖のユニフォームで走る選手が多い。また、近年アームウォーマーを用いて体温調節をする選手も増えてきている。
区間記録保持者:佐藤悠基(東海大学 3年) 1時間02分35秒(第84回大会・2008年)
小田原中継所→(小田原本町)→(二宮)→(大磯)→(国道134号)→平塚中継所
ほぼ旧4区の裏返し区間。10区間中最も走りやすい区間と言われるが、前半の小刻みなアップダウンのほかに、山から海に出る際の大幅な気温の変動に注意したい。
大磯には道の中央に松並木がある。この松並木、冬が来る前に地元の方々によって藁を幹の周りに巻くなどの手入れがなされている。近年はこの木を地元学校の総合学習に生かすこともあると言う。
区間記録保持者:古田哲弘(山梨学院大学 1年) 1時間04分05秒(第73回大会・1997年)
平塚中継所→(湘南大橋)→(茅ヶ崎)→(浜須賀交差点)→湘南新道→(藤沢)→国道1号→戸塚中継所
3区の裏返し区間。前半はフラットで走りやすいが、藤沢を越えると通称「遊行寺の坂」が待ち構えるタフなコース。ここでどれだけ力のあるランナーを置けるかが逆転・シード権獲得への鍵となる。
この区間は太平洋側気候と内陸性気候の境目にあたるため、特にスタート時とゴール時の気温差が激しく、なおかつ日差しが強いと、遊行寺の坂付近で脱水症状を起こしやすい。ここでブレーキを起こすと後の2区間に大きな影響を及ぼすこともあるため、体調管理も重要な区間と言える。
この区間は当日のエントリー変更が多いことでも知られる。多い年には3分の2近くが入れ替わる。
区間記録は現在のコースで最も古いものである。
区間記録保持者:篠藤淳(中央学院大学 4年) 1時間08分01秒(第84回大会・2008年)
戸塚中継所→(権太坂)→(横浜駅前)→国道15号→鶴見中継所
2区の裏返し区間で、復路のエース区間。各校のキャプテンが集うことが多い。下り主体のレイアウトだが、長い区間なのできっちりとしたペース配分が必要。
例年、横浜駅前には大勢の駅伝ファンが押し寄せる。
鶴見中継所の手前は他の中継所と異なり、引き込み口からリレーゾーンまで数百メートルの直線があるため、9区のランナーが繰り上げスタート直前に引き込み口に入ってきても繰り上げスタートに間に合わなかった場合、次走者(アンカー)がすぐそこに見えているにも関わらず襷をつなげず次走者がスタートしてしまう光景が過去に幾度も見られる。