最高裁判所は、上告および訴訟法において特に定める抗告について最終的な判断を下す権限を持つ。
最高裁判所の最も重要な機能は、上告事件について法令の解釈を統一すること、および、憲法違反の疑いのある法令などについて最終的な憲法判断を下す(違憲審査制)こと(憲法81条参照)にある。
さらに、最高裁判所は司法権に関する事項について規則を制定する権利、司法行政権、下級裁判所の裁判官の指名権などを有している。
最高裁判所固有の特徴
最高裁判所調査官制度がある
最高裁判所では、下級裁判所においては特定分野の事件のみを扱う裁判所調査官が、あらゆる事件を扱うために民事、刑事、行政の各分野に分かれて置かれている。調査官は上告された裁判の記録を読み、最高裁判所判事に答申することを職務とする。最高裁は裁判官が15人と少ないため、調査官はその人的リソースを補う効果を有するが、法律によって最高裁判所への上告が制限され、最高裁判所において実質的に審理を行う必要性がない事件をスクリーニングし、すみやかに棄却させる役割を果たしていることから、最高裁判所の裁判官ではなく、調査官によって上告審の裁判がなされていると批判されることもある。
個別意見がつけられる
最高裁判所の判決文には個別意見として判決となった多数意見と別に裁判官それぞれの意見を表示することができる。意見には一般に補足意見、意見、反対意見がある。補足意見とは、多数意見に賛成だが、意見を補足するもの。意見とは、多数意見と結論は同じだが、理由付けが異なるもの。反対意見とは、多数意見と異なる意見をいう。追加反対意見は反対意見にさらに補足するものである。
このほか、下級裁判所と異なり、裁判所法に「東京都にこれを置く。」と所在地が規定されている(裁判所法6条)。
建物概要
所在地 東京都千代田区隼町4番2号
規模 敷地面積 3万7427u、建築面積 9690u、延べ床面積 5万3994u
構造 鉄筋コンクリート構造一部、鉄骨鉄筋コンクリート及び鉄骨造 地上5階・地下2階
設計 岡田新一
完成 1974年(昭和49年)3月
総費用 約126億円(完成当時)
沿革
1947年(昭和22年)5月 仮庁舎(皇居大手門内、旧枢密院庁舎)
1947年(昭和22年)9月 仮庁舎移転(東京地方裁判所庁舎(旧民事地方裁判所庁舎)3?4階)
1949年(昭和24年)10月 旧大審院庁舎
1974年(昭和49年)3月 現庁舎
「最高裁判所」の漢字表記は通例常用漢字を用いるが、最高裁判所庁舎に掲げられた銘板には(最裁判所)と「はしご高」で書かれている。
略称は、一般には「最高裁」が通用するが、法曹界ではさらに簡略化し「最高」ともいう。また、庁舎が三宅坂(みやけざか)に面していることから、所在地より「三宅坂」という通称もある。
庁舎の特徴的な外観や、裁判の運営方針などから、法曹あるいは法律学者などからは揶揄的・否定的な意味合いを込めて、「奇巌城」「奇岩城」などと呼ばれることもある。
発行物
1974年5月23日、最高裁判所庁舎落成記念の額面20円の切手が発行された。
参考文献
山本祐司『最高裁物語』、日本評論社、1994年(上 ISBN 4535581738 下 ISBN 4535581746)。(講談社+α文庫、1997年(上 ISBN 4062561921 下 ISBN 406256193X))。
野村二郎『最高裁全裁判官』、三省堂、1986年。
関連項目
最高裁判所(各国)
裁判所
裁判官
日本の裁判所
権力分立
最高裁判所長官
最高裁判所裁判官
最高裁判所調査官
最高裁判所事務総長
最高裁判所事務総局
司法研修所
裁判所職員総合研修所
最高裁判所図書館
大法廷、小法廷
上告
三行判決、三行決定
民集、刑集
外部リンク
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