日本では労働時間が長く、男女の役割分担意識が強いため、出産・育児に対する女性の負担が非常に大きいとされる。共働き世帯の夫が費やす家事労働時間は一日平均20分で、専業主婦の夫の27分よりも少ない。この結果は「女性が働くことには反対しないが、家事と育児は妻の責任」という男性の価値観と、フルタイムで働くとすれば育児に参加することが困難になるという、日本企業の現状が表れており、働く既婚女性の出生率は低く、女性がキャリアと出産・育児のすべてを望むとすれば自殺行為に等しい現実がある[5]。
21世紀初頭においては、日本国民の女性の平均初婚年齢は20歳代後半に達しており、男性についてはさらに1歳以上高い。第一子出生時の母親の平均年齢については、平均初婚年齢の約1年後という計算になる統計が出ている。
ただし日本人においては、生涯に渡って独身を続けることを希望する割合は、欧米に比べて低いことにも留意する必要がある。よって日本の場合、若者が早い時期に結婚できる社会的環境を整えることで、晩婚化は防ぐことが可能と考えられている。ただし日本では、男性が独身を希望している場合には「実は結婚を希望しているが出来ない」とカテゴライズされることが多い(こうした見方は男性差別であるとの指摘もある)ため、独身を希望する者の割合が欧米より低く算出されやすいことにも留意すべきである(もっとも、女性が結婚を希望しながら独身でいる場合には「結婚を希望しない自立した女性」とカテゴライズされやすいため、性別を区別しなければ両者の割合は相殺しあっているとの見方もある)。また、2005年の調査で2000年に「結婚しない」と回答した30歳世代が、5年後にそれほど減っていなかったという結果があり、未婚化・非婚化は確実に進行していることが伺える。
高い年齢での結婚は、金銭的余裕などのメリットがある一方で、妊娠しにくく・させにくくなるリスク(例えば、中高年男性の精子は、若い男性の精子に比較してDNAの損傷が激しく、子供を持つ可能性が低下することが近年明らかになっており、被験者2,100人を対象とした研究では、45歳を超える男性の精子DNAの損傷は、それ以下の年齢グループに比較して有意に高く、30歳未満の男性との比較では2倍であったと報告されている[6])、育児に関して子どもの年齢に比べ親である夫婦の退職年齢が早く来てしまうことなどの構造的な困難などのデメリットが考えられる。
また、長く独身でいる人に多く見られるように、結婚してからも自分個人または伴侶との共同生活を重視して子供を作らない夫婦も多く存在し、1980年代頃から社会的な潮流として注目を集め DINKS (Double Income No Kids) という呼び方で知られるようになった。
結婚しない人、できない人が増加しているなか、さまざまな対策を考える政府や自治体もある。
日本の場合、一部の自治体(奈良県など)では、自治体自身が音頭を取って(正確には結婚相談所を生業とする企業に委託してだが)男女の出会いの場を設けるといったことを行っている。また、地方の商工会議所でも、会員に呼びかけて出会いのイベントを行っているところがある。このようなイベントは参加できる人がある程度限られるものの、営利を目的とせず、参加しやすいように工夫されている。
海外でも同様の対策が取られているところもある。
脚注 ^ 2005年1月26日付配信 日経新聞
^ 『論争・少子化日本』(中公新書)P38
^ 『論争・少子化日本』(中公新書)P38
^ 『論争・少子化日本』(中公新書)P39
^ 『論争・少子化日本』(中公新書)P43
^ 2005年コペンハーゲンで開かれた欧州ヒト生殖学会議(ESHRE)での報告
関連項目
少子化
夫婦
遺伝子異常
高齢化
負け犬
アセクシュアル
3C (結婚の条件)
格差社会
男女共同参画社会
女性差別
学歴社会
外部リンク
⇒リクルート「ゼクシィ結婚総合意識調査2006」
カテゴリ: 結婚
更新日時:2008年7月21日(月)14:51
取得日時:2008/08/16 17:03