日蓮正宗
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日蓮正宗の信徒団体
法華講
法華講は日蓮正宗唯一の信徒団体である。各末寺に檀家グループの○○講(講中)が存在し、この○○講の総称を法華講という。法華講は日常の唱題行や総本山への団参登山を行うものとして、宗史上古来より存在していたが、1962年にこれらの○○講の連合体として日蓮正宗法華講全国連合会(略称全連)が結成されて加盟するようになった。この全連は1967年に日蓮正宗法華講連合会(略称連合会)に改称され、現在に至っている。日蓮正宗の信徒団体を作るには、末寺の住職が信徒団体の指導教師となって信徒団体を作ろうとする代表者と連名で「組織結成許可願」を宗務院に提出し、宗務院での審議を得て日蓮正宗の管長である法主が「組織結成許可書」に署名押印して「組織結成許可書」が交付されて指導教師から○○講に手渡される。これは明治時代からのシステムであるが、第2祖日興の「この法門は師弟子をたゞして仏になる法門にて候なり」(佐渡国法華講衆御返事)の伝統と慣習を踏襲したものであり、「組織結成許可書」に類する江戸期の古文書も残っている。こうして結成された○○講は、日蓮正宗法華講全国連合会に加盟申請書を提出し、総本山内の日蓮正宗法華講全国連合会事務所(通称法華講事務所)で加盟手続きが行われる。よって「組織結成許可願」と指導教師のない団体は日蓮正宗の正規の信徒団体とはいえないことになっている。なお法華講では、日蓮正宗法華講連合会発行の大白法(だいびゃくほう)が唯一の機関紙となっている。毎月1日と16日に発行され、定価は100円である。

法華講の役員各末寺の法華講の役員には講中の代表者の講頭、副講頭、幹事、会計がいるが、法華講の役員はすべて「組世話役」と定義され、他の寺院に所属する講員に対して指導することは指導教師(住職・主管)に対する越権行為に当たるのでしないことになっている。日蓮正宗法華講連合会には事務機構上、委員長、副委員長、理事、地方部長などの役職があるが、これも「組世話役」と定義され、「連合会」に加盟する各法華講を指導・監督することはない。また名誉職として総講頭、大講頭の称号があるが、信徒を指導することはない。大勢の信徒の前でスピーチをする場合には「挨拶」や「激励」の名目で行う。

海外の法華講海外では50か国弱で法華講が存在し、寺院や布教所などが建立されている。特にインドネシアでは60万人(インドネシア政府による公称)の信徒がいるとされ、また台湾では5か寺が建立され信徒は増加傾向にある。


日蓮正宗の機関誌(教誌)
大日蓮
日蓮正宗唯一の機関紙誌(教誌)は大日蓮(だいにちれん)である。時局に応じて号外も発行されている。宗務院録事、総本山録事、宗務広報、法主の説法、布教講演及び論文、総本山の動き、末寺の動き、海外の動き、住職普山の挨拶などが載せられていて、定価は300円である。宗務院録事には、総本山での法要などの達示、住職などの辞令、講中組織結成許可、檀徒団体の法華講の役員の承認、末寺の檀家総代の承認などが掲載されている。総本山録事には、総本山における人事が載せられている。総本山の動きには総本山で奉修された法要など、末寺の動きには末寺で奉修された法要などが掲載されている。1916年創刊。この他、各末寺で寺報が発行されており、大日蓮と末寺の寺報のみが機関誌紙とされている。


日蓮正宗信徒の活動

信徒の修行としては、本尊に向かって「南無妙法蓮華経」の題目を唱え、法華経読誦すること(自行の題目)と並び、それを他の人に伝える折伏の修行(化他の題目)が基本となる。自行としての日常の勤行は、妙法蓮華経方便品・如来寿量品(長行、自我偈)の読誦、唱題(「南無妙法蓮華経」の題目を唱えること)を基本構成とし、古来からの朝五座・夕三座の格式を守って行われている。末寺や総本山への「登山参詣」(総本山大石寺に参詣すること)なども修行の一環として、成仏への功徳を積むことができる行為と考えられている。

日蓮正宗の檀信徒名簿へ登録を受けるためには、末寺において授戒を受け、さらに大曼荼羅本尊を下付されなければならない。授戒のみ受けて本尊未下付の者は内得信仰と呼ばれ公式の信徒数には数えない。いずれにせよ、日蓮正宗の信仰をする者は必ず存命中に授戒を受けていることとなる。ただし、妙観講では「授戒のみでも世帯数に数える」ことになっている。


日蓮正宗に対する教学上の批判

日蓮宗の諸派は伝統的に、「本門戒壇の大御本尊=偽作」説と「二箇相承=偽書」説、さらに「三大秘法抄=偽書説」等でこの宗派を批判してきた。しかし、本門戒壇の大御本尊は日蓮大聖人の魂魄が宿るとされているため、放射線による科学的な鑑別などは一度行われたことはあるが、二箇相承および三大秘法抄の原本も現在存在しないため、700年にわたる論争に未だ決着はついていないとされる。

本門戒壇の大御本尊については鎌倉時代の工具の痕跡があるが、日蓮が生きていた時代の日蓮宗の財力では製作不能といった状況証拠や花押が日蓮の物と違う、禅師授与漫荼羅との酷似等の理由で、後世の偽作ではないかといわれている。三大秘法抄については日蓮宗僧侶の伊藤瑞叡らの研究グループによってコンピュータ解析がなされて、真跡だと確定しつつある。二箇相承についても日蓮宗の中で特に富士門流の流れを汲む僧侶の中では真書説が取られている。

一方、正信会創価学会との対立のなかから、法主個人への絶対帰依や権力の集中を指摘する主張が生まれてきた。しかし日蓮正宗側ではこうした主張は成り立たないと主張している。根拠としては、日興遺戒置文などにおいて法主と他の僧侶の関係が示されることで法主として判断の客観性が担保されていることなどがある。このような批判がなされる背景には、日本仏教における伝統宗派の多くは、1970年代以降「下からの近代化」を目指す動きの中で試行錯誤しながら教団体質の民主化を進めてきたのと対照的に、日蓮正宗は伝統的に管長一人に権力をより集中させており中央集権制を維持していることが挙げられる。

独特の仏罰論、死相観に対しては以前より賛否両論がある。つまり、入信しないと不幸になる、入信しないで死んだ人は死体が真っ黒になり重くなる、といった発言による勧誘や、自派に関わる科学的・歴史的な批判は受け入れないが、他宗派を激しく攻撃する際には武器として扱う等、言動は明らかに他の仏教宗派と一線を画し、排他的な傾向が強いと批判されることがある。


現在の日蓮正宗と他教団との紛争

過去においては他宗教は全て謗法邪宗であると定義し、これらに対する折伏を行ってきている。その意味であらゆる宗教と対立関係にあるといえる。ただし、折伏はあくまで常識と礼儀をもって行われるべきものと宗祖自身が規定しており、あくまで教義的な対立に限られる。このため、現状で「紛争」といえるような対立関係(教義以外についての対立関係)があるのは創価学会正信会冨士大石寺顕正会などがあるが、特に組織の規模として創価学会が目立っている。

創価学会は、1990年(平成2年。正式な破門は翌1991年)に日蓮正宗に破門されて以来、日蓮正宗からの攻撃に多くの時間と労力を費やしており、「仏敵を責めること」が重要であるという立場から、聖教新聞などの機関誌では連日のように日蓮正宗への誹謗中傷を繰り返しており、特に前法主日顕を含む高僧に対しては、とりわけ激しい中傷が繰り返されている。他にも、横須賀法照寺では創価学会信者が2度にわたって放火現行犯逮捕されるなど、刑事事件も頻発した。ただし、こうした暴力攻撃も現在では比較的収まってきているが、スパイを送り込んだり、スパイを恐れ正宗寺院の人の出入りの監視を行っている。


日蓮正宗に対する外国政府による評価


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki