歴史的には日本の外交は地理的に近い中国や朝鮮など東アジア諸国を中心に行われていた。欧米をはじめ世界中との国交が盛んになるのは明治維新以後の事である。近隣であるが故に地政学上の対立が常に存在している。すなわち、日本と韓国、台湾はそれぞれ極東米軍と同盟・協力関係にあり、北朝鮮は中国と軍事同盟を結んでいる。また韓国とは竹島で、中国・台湾とは尖閣諸島で領土問題を抱えている。
日本は漢字文化圏、儒教文化圏の一角であり、伝統的な日本の文化には東アジアの文化をルーツにもつ物が多い。代表的なものは水墨画、陶磁器、禅宗、書道の習慣などである。明治以降は逆に西洋文化を取り入れて発展した日本の文化が東アジアに伝播することが増えた。
中国と台湾、韓国は日本とは重要な貿易相手である。日本の一部であった台湾と韓国は受け継いだインフラと教育を生かし、また日米と共に自由主義陣営にあったため経済的に発展している。しかし逆に日本によって経済が搾取されたために、発展が日本よりも遅れたという意見が特に韓国(保守系の知識人のなかには、一定の評価をする者もみられるが)では主流である。いずれにせよ、戦前から日本と技術的、経済的な交流が盛んである。また中国も改革開放政策後は経済的な成長を遂げ、多くの日系企業が生産拠点を持つ。中国は2006年(平成18年)より貿易総額でアメリカ合衆国を上回り、最大の貿易相手国となった。一方、北朝鮮に対しては経済制裁中である。
第二次世界大戦敗戦前、世界が帝国主義時代だったころ日本は軍事力を背景に東アジア地域に進出した。その事は歴史問題となっており、日本が過去を修正・美化しようとするたび、中国、北朝鮮、韓国が批判するというサイクルが幾度となく起きてきた。
一方で日本では、反日暴動などに代表される反日感情や北朝鮮の国家犯罪への反発が1990年代後半から高まっている。2008年6月、アメリカの民間調査機関ピュー・リサーチ・センターの調査で、中国を好ましくないと答えた割合は84%(前年比17%増)となり、調査した24カ国の中で、最も高い割合だった。一方、中国は前年比から9%減少したが、それでも69%が日本を好ましく思っていないという調査結果となり、両国民の間は依然として反発していることが明らかとなった。
しかし四川大地震で日本の救助隊が率先して受け入れられたことから、中国では対日感情が好転したと報道されている一方、震災地の切迫した状況にも関わらず、自衛隊を用いた直接援助を拒否されたことにより、日中間の「過去」に絡めたものを含めたデリケートな壁が未だに存在し、ゆえに対日感情が好転とみることを尚早ないし慎重とする意見もある。
北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)とは国交が正常化されていない。北朝鮮は日韓併合に対する評価や賠償問題・請求権問題のいずれについても決着していないとする姿勢を取っている。日本政府は日韓基本条約において朝鮮半島の正統な政府は韓国政府であるとの立場を取っているため、北朝鮮政府を政府と認めていない。また賠償問題も韓国との条約によって解決済との立場を取っている。2002年(平成14年)の日朝首脳会談では賠償権を相互に放棄し、日本から北朝鮮が経済協力を得る方法で合意したと発表されたが、その後、国交正常化交渉はストップしている。その背景には日本人拉致問題や不審船事件に代表される北朝鮮の国家犯罪に対する日本世論の反発や核開発問題などで孤立を深める北朝鮮の現状がある。これらの問題を受けて、日本は現在経済制裁を北朝鮮に対して行っているが、北朝鮮は関係六カ国の中で孤立している日本の立場の弱さを逆に見抜き、核カードを使ってアメリカからテロ指定国家解除を引き出したが、アメリカはそれよりも厳しい制裁措置に移行させただけである。
韓国とは殖民地支配の影響で嫌日感情が強いが、アメリカとの同盟下、韓国では親米軍事政権が独裁を敷き、上から反日感情を抑えてきた。しかし民主化が進むと嫌日感情が浮上し、日本の右傾化への反感や竹島問題も加わり、金太中・盧泰愚政権では嫌日運動が活発化した。そのため日本外交(拉致問題、常任理事国入りなど)は韓国の反対にあって難航した。
台湾(中華民国)は過去50年間ほど日本統治時代を経験している。現在日本政府は中国に配慮し台湾を独立国家として承認しておらず、双方大使館を配置していない代わりに民間の利益代表部を置いている。安全保障においては台湾は台湾関係法などを背景に米軍と密接な関係にあり、日米同盟を持つ日本と間接的な協力関係にある。人的経済的な交流は盛んであり日本国外で初めて日本の新幹線システムを採用した。また、サブカルチャーの影響や活発な経済交流により台湾・日本ではそれぞれ親日・親台と感じる人が増加している。しかし親日的な民主党から国民党に政権交代してからは、尖閣諸島の領有を巡って鋭く対立するなど、台湾も批日的傾向を強めている。しかし対日的傾向を強めているのは国民党の一部の官僚であり、台湾全国民が対日ではない。台湾では国民党政権の日本への対応に対しての批判が多く見られ、メディアでも大きく取り上げられている。
東南アジア諸国とは基本的に友好関係を構築しており、タイ、フィリピン、マレーシアなど経済的にも文化的にも関係が深く、互いの国民に対する感情も良いとされる。また、日本はこれら各国との自由貿易協定 (FTA) の締結を模索している。
タイはタイ王室と皇室の関係が良好である。
フィリピン人は日本国内において、国籍別で第4位の人口を持つ在日外国人である。
シンガポールとは日星協定を行っており、日本にとって初めての自由貿易協定締結国となっている。
東ティモールには、自衛隊も国連平和維持活動 (PKO) として派遣された。
カンボジアへは経済面での支援を行っており、また文化面では共産主義ポル・ポトにより破壊弾圧された仏教的施設・信仰の復興に日本の仏教界は大きく貢献している。地雷の撤去活動なども精力的に行われている。
スマトラ島沖地震では、日本は金額で国別3位の支援を早急に決めて拠出し、さらにインドネシアのアチェ州へは自衛隊の艦艇の派遣が決定している。防災システムの構築にも支援を行うことを約束している。
以上のように、日本と東南アジアの関係は基本的に良好な状態にある。日本政府は東南アジア諸国連合 (ASEAN) 諸国との間で定期的に首脳会談を行っており、東南アジア諸国との関係を重視している。また、この地域の海域(特にマラッカ海峡)は、日本が中東から輸入した原油の9割近くが通過するなど日本の貿易上非常に重要なルートであるが、海賊が頻繁に出没している。その対策として、海上保安庁が東南アジア諸国の沿岸警備隊に対して指導・共同訓練を行っている。
日本は南アジア各国とも友好関係を保っている。