日本国憲法の改正手続に関する法律
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投票運動

選管委員や職員及び国民投票広報協議会事務局員に限定して国民投票運動を禁止する(101条)。

公務員教育者の、地位を利用した投票運動を禁止(103条)。罰則は設けないが、公務員法上の懲戒処分の対象にはなる。

公務員の国民投票運動及び意見表明に関する、国家公務員法及び地方公務員法上の政治的行為に対する規制については、賛否の勧誘が不当に制約されないよう法制上の検討を行う(附則11条)。

憲法改正の予備的国民投票については、その実施の有無及びその対象について検討を加える(附則12条)。

テレビ・ラジオによるコマーシャルは投票日の2週間前から禁止(105条)。ただし、罰則を設けない。

国会において設置される国民投票広報協議会(議席数に応じて会派ごとに割りあてて構成。衆参各院から10名ずつ選任される)が、改正案の要旨(その他、国会審議の経緯などを客観的に記した分かりやすい説明)、賛成意見、反対意見からなる国民投票公報、新聞広告、テレビラジオによる憲法改正案の広報のための放送(政見放送に類似したものでスポットCM等を想定したものではない)を行う(106条・107条)。この際、賛否については同一のサイズ及び時間を確保する(106条6項・107条5項)。

広報のための新聞広告、広報放送はいずれも国費で行われる。


施行期日

国民投票の実施など主要な規定については公布の日から起算して3年を経過した日(2010年5月18日)から施行するが、憲法審査会に関する部分など一部の規定は公布後の次国会から施行する(附則1条)。


成立過程における批判的意見など

社会民主党は、国民投票法について「戦後60年間、平和国家としての土台となっていた日本国憲法を変える法案」とした上[1]で、「憲法改悪の道へひきずりこむ改憲手続法案は絶対に廃案にすべきである」として、国民投票法の制定そのものを批判する[2]

民主党高木義明国会対策委員長は、国民投票法の成立を受けて「安倍総理のための実績づくりを急いだという印象が拭えない」との認識を示した[3]。このことに関して、自由民主党中川昭一政調会長は「反対は民主党の党利党略である」と発言した[4]

投票率要項制定の是非。棄権した者を含む有権者の意思はどこにあるのかについて。


投票率の是非

日弁連は、2005年に「投票率が一定割合に達しない場合には、憲法改正を承認するかどうかについての国民の意思を十分に、かつ正確に反映するものとはいえない」として投票率に関する規定を設けるべきとの意見を発表している[5]。これに対し民主党も自民党も、棄権者を含む有権者の意思を無視したものであるとして、それは必要ないというスタンスを取っている。日弁連のいうよう、例えば、40%以上の投票率(以下は無効)と規定した場合、
有権者の35%が投票してその8割が賛成票だった場合、有権者全体の28%が賛成したことになるが無効となる。

有権者の40%が投票して6割が賛成票だった場合、有権者全体の24%の賛成したことになるが有効となる。
具体的に、有権者を1億人として百分率を除くと、
は有権者3500万人が投票し2800万人の賛成票だったが、投票率規定で無効だった。

は有権者4000万人が投票し2400万人の賛成票だったので、有効だった。
この 2 より 1 のほうが有権者賛成票の絶対数が多いにも関わらず無効となっている。それこそ国民の意思を反映したといえず、そもそも必要性を感じれば投票に行くものであるとし[6]、棄権者は投票にいかない時点で他者に選択を委任しており、問題ではないとしている(棄権と無効票、有効票(賛否)を投じることそれぞれの違いである)。


脚注^『参議院本会議における「改憲手続法案」の採決強行に抗議する(談話)』社会民主党党首 2007年5月14日
^『参議院憲法調査特別委員会における「改憲手続法案」採決強行に抗議する(談話)』社会民主党幹事長 2007年5月11日
^『拙速な法案成立で憲法議論に不安もたらす』民主党 2007年5月15日
^『国民投票法案「反対は党利党略」中川氏が民主批判』イザ 2007年4月16日
^『憲法改正国民投票法案に関する意見書』日本弁護士連合会 2005年2月18日
^ 2007.5.14テレビ朝日『報道ステーション』自民党保岡議員発言


関連項目

憲法

憲法改正

憲法改正論議

日本国憲法第96条

住民投票

国民投票

一般国民投票


外部リンク


国会提出法案

成立した法案(併合修正案)(衆議院公式、PDF)、 ⇒(同HTML)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki