司法行政の監督については、最高裁判所が最高監督権者とされる(裁判所法80条1項)。この監督権は、裁判権に影響を及ぼしたり、制限することはできないと解されている。もっとも、司法行政の実権を握る最高裁判所事務総局は、裁判官の人事・処遇を通じて、裁判の内容に影響を与えているとする見方もある[2]。
大日本帝国憲法の下では、司法行政権は、行政権の一部門である司法大臣の監督下にあった。日本国憲法の下では、司法権の独立を確立・強化するため、裁判所に司法行政権も帰属することとした。
詳細は特別裁判所を参照
日本国憲法では、特別の事件や人を裁判の対象とする特別裁判所は、設置することができないと定める(憲法76条2項)。この規定は、平等原則や司法の民主化、法の解釈の統一などを、その趣旨とする。なお、家庭裁判所のように、特定の種類の事件を扱う裁判所であっても、通常の裁判所の系列に属する下級裁判所として設置される裁判所は、特別裁判所にあたらないと解されている[3]。
また、憲法は「行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。」とも定めた(同条項)。この規定の趣旨も、特別裁判所の設置禁止と同様である。この点、終審としてではなく前審として行うのであれば、行政機関が裁判(行政審判)を行うこともできると解釈されている。独占禁止法に基づく公正取引委員会の審決、国家公務員法に基づく人事院の裁定、行政不服審査法に基づく行政機関の裁決などは、この例である。
特別裁判所の設置と行政機関による終審は、いずれも大日本帝国憲法の下では禁止されていなかった。そのため、外地の法院、軍法会議、皇室裁判所などの特別裁判所が存在し、行政事件を専門に扱う行政裁判所が、特別裁判所あるいは一種の行政機関として設置されていた。しかし、日本国憲法の施行により、すべて廃止されている。
詳細は最高裁判所 (日本)を参照
最高裁判所は、全国にただ1ヶ所、東京都に設置される(裁判所法6条)。
最高裁判所
詳細は下級裁判所を参照
下級裁判所は、法律によって設置された裁判所で、審級関係ならびに司法行政上の関係において、最高裁判所の下位にある裁判所の総称である。
高裁には支部を置くことができ、地裁・家裁には支部または出張所を置くことができる。なお、現在置かれている地裁・家裁の支部はすべて地家裁支部とされ、出張所は家裁出張所とされている。
高等裁判所1(知財高裁1)、地方裁判所・家庭裁判所11(地家裁支部45、執行センター1、家裁出張所16)、簡易裁判所107(分室1)
高等裁判所地方裁判所・家庭裁判所簡易裁判所
東京高等裁判所
知的財産高等裁判所
(東京高等裁判所の「特別の支部」)
東京地方裁判所、東京家庭裁判所
東京地方裁判所民事執行センター
(東京地方裁判所民事第21部)
八王子支部
八丈島出張所、伊豆大島出張所
東京、八王子、八丈島、伊豆大島、新島、立川、武蔵野、青梅、町田
東京簡易裁判所墨田分室
横浜地方裁判所、横浜家庭裁判所
川崎支部、相模原支部、横須賀支部、小田原支部
横浜、川崎、相模原、横須賀、小田原、神奈川、保土ケ谷、鎌倉、藤沢、平塚、厚木
さいたま地方裁判所、さいたま家庭裁判所
川越支部、越谷支部、熊谷支部、秩父支部
久喜出張所、飯能出張所
さいたま、越谷、川越、熊谷、秩父、川口、大宮、久喜、飯能、所沢、本庄
千葉地方裁判所、千葉家庭裁判所
佐倉支部、一宮支部、松戸支部、木更津支部、館山支部、八日市場支部、佐原支部
市川出張所
千葉、佐倉、千葉一宮、松戸、木更津、館山、八日市場、佐原、市川、銚子、東金