旅客機
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そこで出来るだけたくさんの乗客と貨物を積んで遠くへ飛べば売り上げが大きくなる。しかし通常の飛行機は燃料タンクを満タンにして乗客と貨物を満載すると重過ぎて離陸出来ない。そこで上記ボーイング747-400のデータのように、長距離を飛ぶ場合はペイロードを軽めにして燃料を多く積み、短距離を飛ぶ場合は燃料を少なくして、できるだけたくさんの旅客と荷物を積むことが望ましい。大阪国際空港に着陸する全日空の777-200型機

別の例:ボーイング 777-200 の場合、運行自重139 t、最大ペイロード51 t、燃料は約80 t搭載でき総合計は270 tとなる。しかしこの機体は総重量が229 t以上では離陸をしてはいけないと決められている(この限界値を「最大離陸重量」と呼ぶ)。270t - 229t = 41t 分は飛行する路線によってペイロードと燃料の重量を調整して飛行する。短距離の路線では最大離陸重量以下で飛行する場合も多い。また、空港の着陸料は、最大離陸重量を元に決定されるため、短距離路線専用の機材では、意図的に本来の最大離陸重量より少ない重量で登録することも多い。

なお、最大着陸重量は、主として降着装置の強度上の理由から最大離陸重量(登録上ではなく性能上の)よりかなり少ない。従ってフルタンク時の緊急着陸では燃料投棄(ダンピング)あるいは上空旋回等での燃料消費が必要となる。


座席数ボーイング737-500の客室

同じ機体でも、航空会社によって、あるいは飛行する路線によって座席数が大きく異なる場合がある。例えば一般的に国際線を飛ぶ大型旅客機には、座席をゆったりと配置し、座席が水平にリクライニングするファーストクラス、シートが深くリクライニングする(近年は水平にリクライニングするものも多い)ビジネスクラス観光バス並みの座席配置のエコノミークラスの3クラスの座席がある(これに加えてビジネスクラスとエコノミークラスの中間のプレミアムエコノミークラスを設けて4クラスとしているものもある)。また、短距離国際線用の機材に比べて長距離国際線用の機材のほうがシートの配置にゆとりがある。これに対し日本の国内線ではエコノミークラス主体で、大手三社は路線によっては少し広めの特別席を持つ上級クラスを加えた2クラス構成か3クラス構成としている。上記のボーイング777-200の場合国際線3クラスでは305〜328席だが、最大詰め込めばモノクラス440席の設定が可能。2007年現在国内航空会社が運行する該当機(国内線用機材)の座席数は、全日空では2クラスで415席[1]、日本航空では3クラスで375席または2クラスで397席か380席である。なお、航空機には非常時の脱出時間の規制があるため座席スペースに余裕があっても出入り口や非常口に余裕がないとむやみな増席は出来ない。

なお各航空会社は、自社が保有する機材をやり繰りしながら各路線の繁忙・閑散に対応しており、長距離国際線用の機体を国内線に融通する事はよくある。

エコノミークラス症候群:長時間じっと座っていることによる下肢の血流うっ滞で血栓が形成されることがある。これは肺塞栓をはじめとした致命的な障害の原因ともなる。フライトの長時間化が進んだ1980年代から問題となりはじめた。エコノミーの座席に限らず、長時間の座位が原因となる。
年代ごとと座席数でみた、大型旅客機の表


派生型について

現在の旅客機は、最初に設計された機体を元に順次改良が施されており、派生型を持つものが多い。派生型には比較的容易におこなえる胴体延長や短縮の例が多くある。また、ボーイング737ボーイング747DC-9のように何十年もの長期間製造されている機種ではさらに主翼などの構造変更やコックピット計器の刷新など大規模な改良が行われる例もある。

たとえばボーイング777は最初に設計された機体は777-200と呼ばれ、その後下記のような派生型がある。

777-200ER:200の燃料容量を増やし最大離陸重量を引き上げた機体。

777-200LR:200ERの燃料容量を増やし最大離陸重量を引き上げた機体で世界最長の航続距離を持っている。

777-300:200の胴体を63.7mから73.9mへ延長した機体。

777-300ER:300の燃料容量を増やし最大離陸重量を引き上げた機体。

777-200と777-300ERは、性能外観ともにかなり違う。逆にボーイング747は生産開始後35年経ち派生型も多いが、SPを除けば大きさに大差は無く、-100と-200あるいは-300以降とSUDは外観もよく似ている。

エアバスや旧マクダネル・ダグラスでは、ボーイングや、旧ダグラスであれば枝番の変更ですます程度の変更でも新機種としての名称を与えているケースもある。たとえばエアバスA320の短胴型がエアバスA319とさらに短縮したエアバスA318、長胴型がエアバスA321といった具合である。また、ダグラス、マクダネル・ダグラス、ボーイングと会社が変わりながら製造が続いたDC-9シリーズは、ダグラス時代はDC-9-XXの名称で多くの派生型が作られ、マクダネル・ダグラスでは、MD-8X/9Xの名でさらに派生型が作られ、最終型はボーイング7X7の空き番号であるボーイング717とされた。

本項では、特に必要と考えられる場合にのみ派生機種名まで示した。


現代の旅客機

現代の旅客機は、客室内通路が左右2本あり座席が横に7〜10列並ぶ「ワイドボディ機」と、通路が中央に1本だけで座席が横6列以下の「ナローボディ機」に分けられる。それぞれ「2通路機」、「1通路機」とも呼ばれる。ワイドボディ機は長距離国際線と中距離国際線・国内線に充当され、ナローボディ機は短距離国内線以下の路線に充当されることが多い。更に需要の少ない路線には座席数数十席程度のコミューター機が使用される。さらに小型の座席数が1桁のプロペラ機では客室内通路がないものもある。

下記に目的別の代表機種を列記した。長距離を飛ぶ機体のほうが大型であり、距離が短くなるにつれて順次小さくなっている。これは、一般的に大型機のほうが航続距離が長いことと、短距離の輸送ではそれほど航空需要が大きくないことが理由だが、もちろん例外も多い。ボーイング747-400


長距離国際線

大洋を越えて長距離を飛ぶことを要求される機体。一般に乗客数300人以上の大型機である。従来、大洋上での万一のエンジン故障を想定して、エンジン3基以上を有することが必要条件であったが、近年のジェットエンジンの信頼性向上によって、双発でも十分な安全性が確認できたので、長距離双発機も開発されている。旧来の規則では、双発機ではエンジンが1基止まった場合、60分以内に緊急着陸可能な空港がある航空路のみを運行できる規則であったが、一定の規制の下に、この制限を緩和する措置が出来た。この緩和措置を「ETOPS(Extended-range Twin-engine Operation Performance System、双発機運用における範囲拡張)」と称し、機種等の条件により最大207分(3時間27分)まで認められている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki