2007年度の新司法試験において、司法試験委員会の考査委員である慶應義塾大学の教授(行政法)が試験実施前の2〜3月において、同大学の法科大学院の学生に対して、実際に出題された問題と同じ論点の問題を出題して答案練習会を開催していたことが問題となった。
同教授は、実際に出題された問題の入管法について問題となった執行停止や原処分主義と裁決主義などの論点について指導するとともに、同時に出題された都市計画法についても出題をしていた。また、同教授は、法科大学院の修了生に対し試験の採点終了後、再現答案を送付したら採点して返却しているという旨のメールを送付しており、秘密とされていた採点基準を公開することにつながりかねない行為を行おうとしていた点も問題とされている。法務省ではこの件に関して教授から事情を聴取。
2007年6月29日法務省は、試験前の答案練習会で試験問題と類似の論点を学生に教えていたことについて、同教授の考査委員の職を解任した[3]。のちに当該教授は、メールの中で重要判例と紹介した最高裁判例について、本試験に出題される予定を事前に知っていたことも明かした[4]。これら、漏洩疑惑問題の発端となったのは2ちゃんねる内の司法試験@2ch掲示板などのネット掲示板であった[5] が、その後とくに主だった動きは見られない。
なお、結局2007年度新司法試験においては、2007年8月3日に試験への影響はなかったとして特別の措置は一切採られないことと決定した。2008年度新司法試験からは、学者出身の考査委員を半減させることなどが決定した。また、慶應義塾は、大学院法務研究科から同教授を懲戒処分(解職)とするのが適当との上申書の提出を受けたが、同教授からこの件につき責任をとるとして引責辞職の申し入れがあったため、平成19年8月3日付での退職願を受理した。
この件に関連して、新司法試験考査委員である大宮法科大学院大学の実務家教授2人(国際私法、倒産法 いずれも弁護士)が2006年夏に実施した自校の自主勉強会と問題演習に参加した学生に、実際に同年の5月に行われた新司法試験で出題された論文試験の問題とともに、独自の採点基準を配布していたことが報道されている。この件についても法務省は事情聴取することとした。
なお、新司法試験のための答案練習会を各法科大学院が実施していたことが判明しており、他の大学についても問題内容の漏洩がなかったか法務省による調査が行われているとされているが、特に明白な動きはみられない。
脚注^ 商法については、商法典中第2編第10章保険及び第3編海商については出題範囲外
^ カッコ内は2004年(平成16年)8月2日付司法試験委員会答申(平成18年から実施される司法試験における論文式による筆記試験の科目(専門的な法律の分野に関する科目)の選定について)の答申の説明で付されたもの
^ ⇒平成19年新司法試験に対する措置について。法務省大臣官房人事課
^ 朝日新聞 2007年11月11日 1面
^ ⇒慶應大学法科大学院に在籍する新司法試験考査委員による平成19年度新司法試験の問題リークに関するwiki
外部リンク
⇒法務省・新司法試験
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更新日時:2008年7月19日(土)15:06
取得日時:2008/08/19 23:23