アメリカ・EU・ロシアなどの航空機製造国は自国の新造機を政府専用機としているが、その他多くの国では民間から中古の中・小型機を買い上げて改造する例が多く、非常に高価な新型機を新規に購入した例は、日本やブルネイなど、極僅かな国のみである。
また近年において中・小型機の航続距離、双発機(ボーイング737・ボーイング777・エアバスA330など)の燃費やETOPSなどが飛躍的に向上した結果、短い滑走路を持つ地方の空港からでも容易に離着陸できる小振りの機種の方が汎用性の面においてより優れた選択肢となった[17]ことも、こうした政府専用機小型化傾向の背景となっている。
実際、ボーイング747が安全な離着陸を行うためには最低でも2500〜2750mの滑走路が必要で、そのような長い滑走路を持つのは大都市の国際空港や空軍基地にほぼ限られてしまうことから大型機では運用が中途半端なものとなり、警備上の問題、経済性の低さなどが指摘されるようになっている[18]。その点、ボーイング737-600以降の新型機種などでは通常2000mの滑走路もあれば余裕を持って離着陸できるため、運用できる空港が非常に多くなる利点がある。
注釈^ “CYGNUS”(シグナス、意味は「はくちょう座」)は特別航空輸送隊所属機のコールサイン。
^ ボーイングのコードは 747-47Cで、末尾の「-7C」が「日本国政府」を表すカスタマーコード。自衛隊では B-747-400で、「B-」が「ボーイング」を表す(自衛隊輸送機は通常「C-」、要人輸送にも使う多用途支援機は通常「U-」ではじまる)。
^ a b 納入時は民間機として機体記号 JA8091 と JA8092 で登録されていたが、自衛隊への移管時に20-1101と20-1102の機体記号識別番号が与えられた。
^ 国籍標章は左右主翼の上下と垂直尾翼の両側の計6ヵ所につけられており、どこから見ても日本国政府専用機だということが一目で分るよう配慮されているが、これを見た細川総理は「どこかの七つ紋みたいだね」と漏らしたという。
^ この巨大な国籍標章から、航空マニアの間で政府専用機は「梅干しくん」とあだ名されている。
^ 法令で定められているのは 1) 天皇および皇族、2) 国賓およびこれにに準ずる賓客、3) 最高裁判所長官、4) 衆議院議長および参議院議長、5) 内閣総理大臣、6) 国務大臣。ただし実際には内閣総理大臣による使用がほとんどとなっており、その他の閣僚や三権の長は一般の定期便を利用している。
^ なお総理外遊の際には報道各社の同行記者が同乗し、機内で記者会見が行われることもある。
^ 特に、軽武装の陸上自衛隊北部方面隊普通科隊員の緊急輸送。
^ 通常約30分の間隔をとって予備機が主務機の後を追う。
^ 政府専用機には1機につき7人の航空機体整備員が同乗し、海外でも自力で機体整備ができるようにしている。また各機には予備のパーツから照明灯や窓磨きにいたるまで、あらゆる状況を想定した備品が搭載されている。
^ 航空自衛隊に客室乗務員業務のノウハウはないので、担当の自衛官は民間航空会社に約3ヵ月間出向してサービス技能の研修を受ける。
^ 1999年2月にヨルダンのフセイン国王が死去した際には、同国王が行政府の長を兼ねていたことから国葬には皇太子夫妻と小渕総理夫妻が共に参列することになり、両者が二機に分乗したため双方が主務機扱いとなった。このため両機は予備機なしで0泊3日の往復飛行をこなすこととなった。
^ なおイラク戦争以後、自衛隊の海外派遣などで政府専用機を活用する機会が増えたことに伴い、政府は三番機の購入を再び模索、防衛庁はこれをうけて空中給油機としての併用が可能なボーイング767を視野に入れた検討を始めたが、同じころ政府が導入を決定したミサイル防衛関連予算が膨大なものとなったことから、このときも結局導入を断念している。
^ 国内での利用は、2000年の沖縄サミットの際の森総理の沖縄入り、2004年の日韓首脳会談の際の小泉総理の鹿児島入り、2008年の洞爺湖サミットの際の福田総理の北海道入りなどこれまでに数回しかなく、しかもそのほとんどが国内遠隔地における外国首脳との会談がらみとなっている。
^ もし本国で緊急事態が発生した場合、迅速な情報収集に支障が出るばかりか、本国政府機関と首脳との交信が他国に筒抜けになってしまうため。
^ ただし訪問中の親しい外国首脳を政府専用機に乗せて国内で短距離飛行を行うという例は少なくない。2006年6月30日、アメリカのブッシュ大統領夫妻は退任を2ヵ月半後に控えて最後の訪米となった小泉に念願の「グレースランド巡礼」をプレゼントしたが、その際ワシントン郊外のアンドリュース空軍基地からテネシー州メンフィスまでの1時間強の空の旅に、小泉をエアフォースワンに同乗させて親しくもてなしている