1956年(昭和31年)において、地方自治法上の有資格市(法定人口50万人以上の市)には五大都市および福岡市(54.4万人)の計6市が存在した(参照)。しかし、制度創設経緯から、五大都市のみが指定都市に移行した。なお、このとき特別区最大の人口を擁したのは大田区で、法定人口56.8万人。
1956年(昭和31年)9月1日、五大都市である大阪市(254.7万人)、名古屋市(133.7万人)、京都市(120.4万人)、横浜市(114.4万人)、神戸市(97.9万人)が指定都市移行。
神戸市は、1939年(昭和14年)に既に100万人(神戸市発表)に達していたが、戦争の影響で30万人台にまで落ち込んだ。戦後、周辺自治体と合併したが、1955年(昭和30年)の国勢調査時には100万人を回復していなかった。ただし、指定都市となった翌月の1956年(昭和31年)10月1日に、再び100万人(推計人口)に達した[14]。
神戸市を先例として、五大都市以外では、「人口100万人以上、または、近い将来人口100万人を超える見込み」が運用基準とみなされた。
1963年(昭和38年)4月1日、北九州市(98.6万人。102.3万人)が指定都市移行。
1972年(昭和47年)4月1日、札幌市(101.0万人。105.2万人)、川崎市(97.3万人。98.3万人)、福岡市(86.2万人。88.5万人)が指定都市移行。
これ以降、福岡市を先例として、「人口100万以上、または、近い将来人口100万人を超える見込みの80万人以上の人口」が運用基準とみなされた[15][16]。
1980年(昭和55年)4月1日に広島市(85.3万人。88.7万人)が指定都市移行。
1989年(平成元年)4月1日に仙台市(85.7万人。89.8万人)が指定都市移行。
1992年(平成4年)4月1日に千葉市(82.9万人。83.5万人)が指定都市移行。
2003年(平成15年)4月1日にさいたま市(102.4万人。104.6万人)が指定都市移行。
実際に、千葉市以外は見込み通りに人口100万人以上となった。ただし、北九州市はここ数年100万人を割っている(参照)。
平成の大合併に際して市町村合併を行った自治体には、期間限定で運用基準の緩和がなされることになった(沿革参照)。すなわち、「近い将来100万人を超える見込み」がない市[17]への指定が可能になった。静岡市を先例として、「70万程度の人口」があれば指定都市になれると言われている[18]。
2005年(平成17年)4月1日に静岡市(70.7万人。70.2万人)が指定都市移行。
2006年(平成18年)4月1日に堺市(83.1万人)が指定都市移行。
2007年(平成19年)4月1日に新潟市(81.4万人。81.3万人)、浜松市(80.4万人。80.7万人)が指定都市移行。
なお、以上の4市は、指定都市史上初めて、特別区最大の人口を擁する世田谷区を下回る人口で指定された。
都市機能や行財政能力については特に法令で規定されていないが、これまで政令指定都市に指定された都市では主に次のような要件を満たしており、これに遜色ない条件を満たす必要があるとされる。
第1次産業就業者比率が10%以下であること
都市的形態、機能を備えていること
移譲事務処理能力を備えていること
行政区の設置、区の事務を処理する体制が整っていること
政令指定都市移行に関して県と市の意見が一致していること
政令指定都市移行の手続きは特に法令で規定されていないが、これまで政令指定都市に指定された都市では主に次のような手続きを経た上で、指定がなされている。
市議会で政令指定都市に関する意見書を議決
知事・県議会に対し、政令指定都市の実現への要望書を提出
県議会で政令指定都市に関する意見書を議決
総務大臣に対し、政令指定都市の実現への要望書を提出
関係省庁との協議
政令指定都市移行の閣議決定
政令の公布
政令指定都市は権限の移譲等により都道府県の影響力が少なくなることから、実質的に都道府県と同格に扱われ、県の中に県ができると見られることもある。都道府県に準じた権限を手にする事で、自由に様々な事に取り組めるようになる一方、何かあった場合の責任は重くなると言われている。
県を通さずに直接国と接触できるようになる。
統一地方選挙において行われる政令指定都市の市長・議会選挙は都道府県知事・議会選挙と同じいわゆる前日程で実施される。
慣例として、政令指定都市の住所を表記する際は都道府県名を省略することが多い(例:愛知県名古屋市中区栄 → 名古屋市中区栄)。これは慣例というよりは、昭和45年の旧自治省通達により、政令指定都市および、県名と同じ県庁所在地市以外は、公文書において県名を省略してはならないとされたことの裏返しである。
スポーツ大会の場合でも一部で特別扱いされており、全国障害者スポーツ大会と全国健康福祉祭(ねんりんピック)では各都道府県の他に指定都市独自でチームを組むことが可能となっている。
市のドメイン名として "city.市名.都道府県名.jp" の代わりに "city.市名.jp" を使えるようになる。ただし、堺市と浜松市については、該当ドメインが他者によって取得済みであったため、"city.市名.jp" を使用できなかった。公共機関については"city.市名.lg.jp"で地方公共団体ドメイン名の代替はあるが、一般地域型ドメイン名"区名.city.市名.jp"は使用できないの公共機関以外は救済されない。
職員採用において、大学卒業程度の採用試験が道府県と同じ日程の6月の第4日曜日(俗に「地方上級」と称される。