道教では死者に対しても招魂祭を行う。但し、復活の儀式ではない。たとえば紀元前の戦国時代の『楚辞』には宋玉の「招魂篇」では罪なく奸人に追われて死んだ屈原を偲び、その魂の離散を恐れ、呼び戻す為に行われている。『楚辞』九歌の「国殤」には「身既に死して神以て霊・魂魄毅として鬼雄となる」とある。現在でも死んでから1〜3年後に常設の「神主(しんしゅ)」(儒教でも用いる。仏教の位牌にあたるもの。)に名前を記し、新たな先祖として祀る。すると、一種の鬼でありつつ、子孫の幸福・安全を守る先祖となるとされる。
注^ 卜部兼方『釈日本紀』経済雑誌社、1898年、835頁。この指摘は下掲の渡辺勝義『鎮魂祭の研究』による。
^ 『伴信友全集』第2巻、国書刊行会、1907年、653-654頁。この指摘は下掲の渡辺勝義『鎮魂祭の研究』による。
^ 伴信友「比古婆衣」第20巻「美多萬乃布由、又美多萬乃布利といふ事の考」。所収、『伴信友全集』第4巻、国書刊行会、1907年、436頁。この指摘は下掲の渡辺勝義『鎮魂祭の研究』による。
^ これらの指摘は渡辺勝義『鎮魂祭の研究』(名著出版・1994年)201-209頁による。
関連項目
鎮魂
参考文献
岩波書店版『日本史辞典』(CD-ROM版、2000年)。
折口信夫『万葉集辞典』1919年1月、文会堂書店。所収、『折口信夫全集』第11巻、1996年1月、中央公論社。
『国史大辞典』1986年、吉川弘文館。
野口鉄郎ほか編『道教事典』1994年、平河出版社。
坂出祥伸編『「道教」の大事典』1994年、新人物往来社。
渡辺勝義『鎮魂祭の研究』名著出版、1994年。
カテゴリ: 道教 | 陰陽道 | 行法 | 呪術 | 宗教の歴史
更新日時:2008年8月3日(日)11:37
取得日時:2008/08/21 11:56