技術者は理論的・実験的アプローチにより事前に設定された目標を達成する製品の設計・製作を目指し、科学者は実験などから得た事象を系統的に整理し、理論体系の構築を目指す。
両者に明確な区分はなく、最先端の技術においては技術者にも科学者的側面が必要であり、つまり目標達成のために系統だった理論に基づいて考察を繰り返す必要がある。また科学者にも技術者としての視点が必要で、実験などで事象に関する知見を収集する際に、実験条件を確実に再現するための技術的な知見が必要になる。
技術者は、産業界(主に企業)において実用的な技術を担う職務を意味する。実用的な技術とは、目安としておおよそ10年間以内に役立つような技術のことを指すことが多い。一方、研究者と言った場合、実用性以前に実現性の有無すら未知の領域を探求する職務であり、技術者とは棲み分けがなされている。
技術者は主に産業界に属しているが、研究者といった場合は必ずしも属する組織が限定されない。これは産業界で必要とされる研究と学術界で価値のある研究にも差異があるためである。さらに企業における新製品の研究開発と言う場合は、研究者というより高度な技術者が必要とされる傾向が強い。
学者と言った場合、企業ではなく大学などの学術・教育機関に属している研究者を指すことが多い。これは、教育サービスを提供するがどうかも学者・研究者を区別する一つの基準であることを意味する。ゆえに産総研のように公的な学術機関の場合は、学者ではなく研究者と呼称される。私企業の場合、基礎研究に近い事業に関わっている場合のみ、研究者と呼称される(例:日亜化学工業 勤務時の中村修二氏)。ポスドクなどのボーダー職種が増えている。
学者の成果を技術者が汲み取るのは、論文・専門書・講義といった間接的な形であり、直接に組むことは少ない。近年は産学連携の流れを受け、技術者・学者が共同で研究開発する事例が見受けられるが、この場合はお互いの職務に対する無理解から、擦れ違いが生じることも少なくない。
ヨーロッパでは研究者の方が技術者より格上であるという風潮がある。これは、もともと貴族が趣味として自然科学を探求し、先導してきた歴史背景があるためと言われている(実際、応用技術より基礎研究に対する関心が強い)。この背景が存在しないアメリカでも、社会に大きな影響力を持ち指導者的な役割を果たす研究者は存在する。近年では学者(研究者)であると同時に技術的・実働的な作業も兼ねる 現場派 の学者(研究者)も増えてきている。
企業の一部には、日本国内外を問わず、下記の技術者の職階を有することが多い(組織によって名称や階級は一部変わる)。また旧内務省では、技師・主任技師という職階が存在していた。
所長(または工場長)
技師長(所長級技術者)
副所長(または副工場長)
主幹技師(部長級技術者)
部長
課長
主任技師(課長級技術者)
技師(係長級技術者)
製造業における技術者は、職場において横断的に仕事をこなすため、明確な職名が存在しなことが多い。そのため以下は該当資格が存在する職種を列挙するに留める。
電気主任技術者(資格 - 電気工作物全般を扱う技術者)
電気通信主任技術者(資格 - 電気通信ネットワーク全般を扱う技術者)
化学工学技士
薬剤師
建築士
建築設備士
測量士
施工管理技士
総合無線通信士(資格 - 主に船舶で使われる無線を扱う技術者)
情報処理技術者(狭義 - 組み込み系や電子回路設計などは製造業と親和性が高い)
サービス産業(つまり第三次産業)の定義は曖昧かつ広範に渡る。そこで当項目では、工業・製造業関係のサービス業に従事する職種を列挙した。また、便宜的に広義の情報技術者をここに含める。
プログラマー
システムエンジニア
ネットワークエンジニア
データベースエンジニア
フィールドエンジニア
ファクトリーエンジニア
プロダクトデザイナー
CADオペレータ
管理栄養士(資格 - 外食産業における技術者と言える)
技術士(資格 - 技術コンサルタント業で必要な場合がある)
建築分野の構造エンジニア
コンサルティングエンジニア
フィナンシャルエンジニア(金融業における技術者と言える)
下記のレコード・CD制作におけるエンジニア
フリーエンジニア(企業に属していない独立したエンジニア。フリーランスエンジニア)
レコーディングエンジニアを参照。
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