フランスなどで起こったフランス革命が国民国家の体制をもたらして中央集権に基づく徴兵制によって、軍隊の大規模化を可能とした。そしてナポレオンはこれまでの戦略・作戦・戦術の抜本的な合理化を行う改革に取り組み、国家総力戦の体制の原型を整えた。さらに銃器・火砲などの兵器の発展が被害者数を甚大なものとし、ナポレオンはこのような高度な軍事力を運用して敵を完全に殲滅して敵国の抵抗力を徹底的に破壊する殲滅戦争を行い、ナポレオン戦争においてはヨーロッパ大陸のほとんどを支配するに至った。このナポレオンの戦争指導はアメリカ南北戦争やその後の軍事研究に大きな影響を残す。
第一次世界大戦や第二次世界大戦では戦争はただの武力戦ではなくなり、国家がその経済力・技術力などの国力を総動員し、非常に多大な消費が長期間にわたるという新しい戦争の形態である国家総力戦が発生した。その戦争形態を維持する必要性から国家総力戦体制と呼ばれる戦時体制が出現することになる。
第一次世界大戦はナポレオン的な攻撃による短期決戦が目指して両勢力が約200万という大兵力を動員したものの塹壕と機関銃による防衛線を突破することができず、戦争の長期化と大規模化が決定付けられた。結果的にはこのような大戦争によりもたらされる経済的または心理的な損害により、各国は深刻な社会的混乱や政治的な打撃を被った。このような戦争を繰り返さないためにも国際連盟を通じた戦争の抑制が企図されたがアメリカは参加せず、またドイツは莫大な賠償金により経済的な打撃を受ける。第二次世界大戦においては再び大規模な戦争が繰り返され、この大戦ではせん滅的な長期戦に展開して一次世界大戦の二倍の戦死者が出た。また航空機の発達によって航空作戦が実施されるようになり、航空機による戦略爆撃は戦闘員だけでなく民間人にも多数の被害者が出ることとなり、政治的または経済的な混乱が長期間にわたって続いた。
世界大戦の反省から国際連合などの国際機関が発展して戦争の抑制が図られるものの、アメリカとソヴィエトの台頭、さらに大量破壊兵器の登場によって核兵器やミサイルによる核戦争の可能性を生み出した。また現代的な軍事技術の開発が躍進的に進んだことから現代の戦争の勝敗は科学技術の開発に大きく左右されるようになっている。しかし同時に従来の正規軍による軍事作戦とは異なる革命または反乱という非対称の戦争が行われるようになり非正規戦と呼ばれるようになる。核戦争へと発展しないように限定的かつ段階的な軍事力が行使される戦争として限定戦争が行われるに至る。冷戦後は内戦が世界各地で勃発するようになり、形態はかつての伝統的な戦争よりも複雑多様化している。
戦争の類型に関しては、時代や戦術・戦略の変化に伴って多様化しており、また観察する視点によってもさまざまな見方ができるため、断定的に行うことは難しい。
規模による分類
総力戦とは国家の軍事力の増強に人的物的資源の全てを投入する形態の戦争であり、第二次世界大戦がこの代表例である。全面戦争とも言う。
限定戦争とは全面的な戦争を避け、外交手段や限定的な軍事力を用いることによって政治目的を達成する戦争の形態である。局地戦、制限戦争とも言う。
期間による分類
長期戦とは長期間にわたって行われる戦争である。作戦戦略的に両者が防勢または一方が防勢に出ている状態である場合が多く、戦術的には陣地防御や後退行動に出ている場合が多い。歴史に見れば、第一次世界大戦は典型的な長期戦であった。
短期戦とは短期間にわたって行われる戦争である。作戦戦略的に両者が攻勢に出ている状態である場合が多く、戦術的には機動攻撃に出ている場合が多い。実際には発生していないが、核戦争が勃発すれば短期戦となると考えられている。
戦法による分類
殲滅戦とは短期間において敵戦力の徹底的な撃滅を目指して行う戦い方、またはその戦いを言うものであり、核兵器を用いない限りこれは局地の戦闘においてのみ適応され、戦争全体を言うことは厳密にはできない。
消耗戦とは長期間において敵戦力を徐々に減殺することを目指して行う戦い方、またはその戦いである。現実の戦争では遅滞作戦などで消耗戦となることが多い。
正規性による分類
正規戦とは国家間で遂行される伝統的な戦争の形態であり、近代に特に多く見られる形態の戦争である。堂々と部隊を戦闘展開し、攻撃と防御を行って勝敗を競うものであり、第一次世界大戦や第二次世界大戦がその代表例である。ただしこの形態の戦争は現代においてはフォークランド紛争が挙げられる程度で国家間が直接衝突する戦争の形態は非常に数は少なくなっている。
不正規戦とは、伝統的な国家間の戦争ではなく、非国家の武装勢力と国家の軍隊という非対称的な構図の元に行われる争いのことであり、近年この形態の戦争が増加しつつある。主にテロやゲリラ戦が展開され、長期化する傾向にあることが特徴と言える。ベトナム戦争やチェチェン紛争などが例として挙げられる。
列度による分類
高列度紛争または戦争とは国家間による軍事力の行使であり、伝統的な戦争の形態である。
中列度紛争または紛争とは武装勢力同士の武力衝突、もしくは国家間の比較的小規模な武力衝突などを指す。国際法においては厳密な意味において、国家が主体となる戦争よりも包括的な概念である。また米軍においては全面的な戦争と、平時における混乱の中間段階だと認識されている。内戦も代理戦争とならない限り、しばしばこれに分類される。
内戦は諸勢力が一国内において争う形態の戦争である。反政府運動や独立運動、反乱などが含まれ、国民は能動的、組織的に政府軍に対する作戦行動をとる。