日本では、 ⇒民法第4条の「年齢二十歳をもって、成年とする。」という規定に基づき、20歳以上の者を成年者としている。「20歳」という年齢については、民法制定当時に徴兵制度や課税の基準年齢であった「満二十年」に合わせたと考えられているが、当時15歳程度を成年としていた国内の慣習と21歳から25歳が成年と見なされた欧米諸国と衡平を図ったとの見方もある[1]。20歳未満であっても婚姻していれば成年者とみなされる( ⇒民法第753条)。これは「婚姻による成年擬制」と呼ばれ、婚姻関係にある未成年者に独立性を与え、また男女の平等を保つための措置であると考えられている[1]。ただし、これらは私法上での法律行為に限られ、飲酒、喫煙、選挙権など公法に関わる行為については、それぞれに関わる法律で定められた年齢に達するまでは行うことはできない。なお、天皇、皇太子、皇太孫については、18歳で成年となる(皇室典範第22条)。ちなみに、児童福祉法では、児童は18歳に満たない者だと定義されており、言い換えれば18歳以上は成年者と解釈することもできる。
日本国憲法の改正手続きについて規定している国民投票法では、投票権は18歳以上の日本国民が持つことができると定めている。しかし公職選挙法などの規定が変更され、18歳以上の者が国政選挙に参加できるようになるまでは、暫定的に20歳以上とすることになっている。
民主党は2002年、衆議院に成年年齢を18歳に引き下げること、18歳選挙権を実現すること、少年法の 適用年齢を18歳未満に引き下げることの三点を盛り込んだ「成年年齢の引下げ等に関する法律案」を提出した[2]。
同党によると、成年年齢等の引き下げは「政治における市民参加の拡大を図ると同時に、若者の社会参加を促進する第一歩」となり、また「18歳は経済的自立が可能な年齢であり、現に結婚や深夜労働・危険有害業務への従事、普通免許の取得、働いている場合は納税者であること等、社会生活の重要な部面で成人としての扱いを受け」ていること、「世界のすう勢も18歳以上を成人としていること」に対応するものであるという[2]。
日本政府は、未成年の定義を変更することに伴い見直しが必要とされる法令として法律191、政令40、府令・省令77の計308本をそれぞれリストアップしている[3]。
もし、民法上で18歳以上の者が「成年者」とされれば、現時点では未成年者に含まれる満18歳以上20歳未満の者が自由にローン契約や養子縁組をしたり、性別取扱い変更請求をすることが可能となる。しかし、税法上の未成年者控除、刑法上の未成年者保護、未成年者飲酒禁止法、未成年者喫煙禁止法などにおける成年の定義をこれに準拠して変更する事には慎重な意見もある[2]。
また、地方公共団体が市町村合併などの是非を問うために実施する住民投票では、未成年者にも投票権を認める事例が増えている。2002年9月に秋田県岩城町が実施した住民投票では、史上初めて18歳以上の者が投票した[4]。長野県平谷村でも、2003年5月に中学生が住民投票に参加した[5]。
世論の反応について、内閣府が2008年7月に行った調査(対象は18歳以上男女、対象5500人、回答3060人)では、調査対象の約8割が、成年の年齢引き下げにともない、民法の高額商品の購入の制限年齢が下がることに反対している(ただし、うち4割は、未成年への教育・消費者保護の強化を行えば、容認する姿勢だという)[6]
20歳以上の者が可能な権利行使
選挙権( ⇒公職選挙法第9条)
飲酒(未成年者飲酒禁止法第1条)
喫煙(未成年者喫煙禁止法第1条)
ローン契約などの締結(民法第5条第1項)
成年者に関するその他の規定
競馬法
未成年者は、勝馬投票券の購入および譲受はできない。
自転車競技法
未成年者は、勝者投票券(車券)の購入および譲受はできない。
モーターボート競走法
未成年者は、勝舟投票券の購入および譲受はできない。
小型自動車競走法
未成年者は、勝車投票券の購入および譲受はできない。
風営法
18歳未満の者に客を接待させたり、18歳未満の者を客として入店させてはならない。
労働基準法
児童が満15歳に達した日以降の最初の3月31日が終了するまで、労働者として使用してはならない。
満18歳未満の者を午後10時から午前5時までの間は使用してはならない。