著作権法において正当な「引用」と認められるには、公正な慣行に従う必要がある。最高裁判所昭和55年3月28日判決[1]によると「引用とは、紹介、参照、論評その他の目的で著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録すること」である。
一般に、適切な「引用」と認められるためには、
文章の中で著作物を引用する必然性があること
質的にも量的にも、引用先が「主」、引用部分が「従」の関係にあること。引用を独立してそれだけの作品として使用することはできない。
本文と引用部分が明らかに区別できること。例『段落を変える』『かぎかっこを使用する』
引用元が公表された著作物であること
出所を明示すること(著作権法第48条)
が必要とされる。
この判例に言及している解説・意見
六訂版『著作権法の解説』千野直邦、尾中普子 一橋出版 2005年 ISBN 4-8348-3620-7 P15 - 18 写真の著作物
『著作権とは何か』福井健策 集英社新書 2005年 ISBN 4-08-720294-1 P148 - 153 パロディモンタージュ写真事件
『Q&A 引用・転載の実務と著作権法』北村行夫、雪丸真吾編 中央経済社 2005年 ISBN 4-502-92680-9 P177 - 182 「主従関係」の要件で躓くのはなぜか
著作権法上適切な「引用」に関する問題は、対象が著作権法上保護されるものであることが前提となるが、以下のものについては、著作権法上保護の対象とならない。
著作者の死後50年以上経っている著作物
創作性のない表現
情報(データ)そのもの
アイディア
解法(アルゴリズム)、規約(プロトコル)
憲法その他の法令
国、地方公共団体の機関又は独立行政法人が発する告示、訓令、通達
裁判所の判決、決定、命令、審判
著作権侵害 参照。(キャッチコピーの著作権については、同項を参照)
引用は適法な無断利用の一態様のことなので「無断引用」という言葉はあり得ない[2]。
脚注^ ⇒最高裁判所第三小法廷昭和55年3月28日判決 裁判所公式 パロディ裁判
^ 北村行夫、雪丸真吾編 『Q&A 引用・転載の実務と著作権法』 中央経済社、2005年、5頁。ISBN 4-502-92680-9
参考文献
北村行夫・雪丸真吾編 『Q&A 引用・転載の実務と著作権法』 中央経済社、2005年。ISBN 4-502-92680-9
カテゴリ: 著作権法
更新日時:2008年5月23日(金)17:03
取得日時:2008/10/12 18:12