年齢主義と課程主義
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高等教育

大学においては、ほぼ完全に課程主義的な運用がなされており、単位不足によって留年するケースもある程度見られる。また、大学生の多くは18歳から20代前半ではあるものの、高校と比べて年齢的な均一性は少ないので、年齢主義的な雰囲気はほとんどない。すべての大学は単位制を取っているため、単位取得が十分でなければ卒業ができない。

しかし諸外国ほど課程主義が徹底しているわけではなく、年数主義も取っている。例えば4年制大学はどんなに成績優秀であっても2年で卒業することは不可能であり、また3年次卒業者も数少ない。また一般的な大学では入学試験こそ難しいものの、教授による単位認定の難易の差はあるが、諸外国の大学と比較すると進級や卒業は容易であり、留年者は少数派である。このように、通常は在学期間が修業年限と大幅にずれることは少ない。また、17歳からの飛び入学もごく一部の学校を除いて実施されていない(ただし外国学校卒業者は可能)。ただし近年は、3年で卒業する早期卒業も徐々に増加しており(平成17年度現在、40大学が実施)、年数主義からも脱し始めている。また18歳未満でも正規課程生以外ならば受講は可能である(放送大学など)。

ただし、防衛大学校防衛医科大学校海上保安大学校気象大学校航空保安大学校の5つの大学校は、入学すなわち就職(当該省庁の職員)となるため、入学年齢に上限がある(大学校一覧に記載)。また、大幅に年齢が高いケースだが、2005年には群馬大学医学部に55歳の受験生が高年齢を理由に不合格となったため裁判になったという事件も発生した。また一部の大学では高校2年からの飛び入学を実施しているが、千葉大学名城大学などでは17歳の高校2年生に限定しており、18歳以上の場合は受験資格がない。これは単純に能力が高い生徒を入学させるという目的ではなく、若い才能を伸ばすという目的だからだと思われる[要出典]。

また、高校ほどではないが、やはり卒業の容易さによる卒業生の能力の保証のなさは問題となっている。しかし、これについてはいわゆるブランド大学(旧帝国大学などの難関大学)の卒業者であれば信用できるという社会通念はあるが、逆に学校名社会を生んでいるという問題もある。

大学院においては、ほぼ完全に課程主義的な運用がなされており、能力主義となっている。また、修業年限も自由である。修士課程からはじめることも、博士課程からはじめることも可能である。博士課程においては、学位を取得しなければ修了にはならないなど、修得主義での運用となっている。


日本から外国への留学における現状

一般的に外国の高等学校日本よりも年齢的な制限がゆるいといわれる。しかしながら、日本国内の外国留学プログラムでは、18歳までの高校生を主対象にしていて、それ以上の年齢の場合は利用不可能になる場合も多い。このように、外国留学とはいえ年齢上限がないわけではないことに注意すべきである。例えば外国留学・交換留学プログラムの一つである、AFS日本協会やYFU日本国際交流財団では、応募可能な志願者の生年月日が明記されている。

いくつかの業者では、不登校などから立ち直るということを謳って海外留学の宣伝をしており、海外教育コンサルタントなどの名義で書籍を発行したり、留学雑誌に案内が掲載されたりしているが、それらの書籍や雑誌には年齢の上限があることが書かれていない場合もある。しかし実際にはかなり厳格な年齢制限が存在する場合もあるのである。一般的に、不登校生徒や、形式卒業後も社会参加ができていない青年の場合は、年齢が高い場合が多いため、最低年齢の現役生ばかりを対象にするプログラムの意味は薄いといえる。


諸外国における現状


保育・初中等教育(K-12

世界的に見ると、フランス、旧ソ連などヨーロッパ諸国は課程主義を基本としている場合が多く、年齢主義を基本としている国の場合も、日本ほど硬直的な運用ではない。ただ、複線型学校制度を採っているイギリスやドイツでは、早期の選別が「敗者」への悪影響を与えているという指摘もある。

フランスでは、小学校から課程主義を取っているため、かなり原級留置が多く、1987年統計では、小学5年生のうち標準年齢者が60%、高年齢者が37%、低年齢者が2.5%であった。ただし、こういった現状に対しては国内の意見は必ずしも肯定的なものばかりではない。また原級留置を防止するために、補習授業(スーチエン)も行なわれている。一方、義務教育期間の終了基準については年齢主義を取っており、中学校課程を修了していなくても16歳になれば義務教育期間が終了する。そのとき小学生である場合も、大学生である場合もある。フランスの教育も参照。

ホ〜ッ。 落第しなくてよかったぁ〜!(フランスの小学校事情)(原級留置について)

ヒエ〜。ジャンヌ・ダルク風?!教育ママゴン(フランスの小学校事情)(飛び級について)

アメリカ合衆国では、一般的には能力別学級編成が行なわれているので、基本は年齢主義でありながら学力格差による問題がある程度解消されている。しかし1970年代ごろから「基礎に帰れ運動」が広がったため、によっては進級卒業時に「最低基礎能力検査」が実施されている。このように成績によっては進級できない場合もあり、また10代前半で大学に入学するなど飛び級制度も普及しているため、必ずしも年齢主義のみで運営されているわけではないといえる。またアメリカは州によってかなり教育制度が違うため、一概に論じられない。アメリカ合衆国の教育も参照。

ドイツでは、義務教育段階でも小学1年を除いて原級留置が多く、日本の中等教育学校や併設型中高一貫校に相当するギムナジウムでは毎年5〜10%の原級留置生徒が出る。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki