年齢主義と課程主義
■即会いH掲示板■
■18歳以上「入口」■

[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]


統計の不足

日本において年齢主義と課程主義の比較を論ずる際のもう一つの大きな問題は、前期中等教育以下の学校での原級留置者数の統計が存在しないことである。このため、人数は重要なデータなのに「ほとんど存在しない」ということしか分からず、感覚的な判断しかできなくなっている。例えば、 ⇒中教審事務局の発言によれば「1980年ごろまでの中学校では、欠席日数が年間3分の2を上回ると原級留置になったが、2000年ごろになるとそういった例は極めて少なくなってきている」ということが理解できる。しかし、この談話のように単なる感覚的な証言でしか把握できず、数値的なデータは乏しい。そのような現状であるため、「成績不良による原級留置」や「出席日数不足による原級留置」や「海外留学による原級留置」などの分類ももちろんなされておらず、ましてそういった生徒たちの原級留置経験後の経過を知ることも困難である。就学猶予と就学免除の統計や、後期中等教育以上の学校での原級留置者数の統計は存在するにもかかわらず、この部分だけ統計が欠落しているのである。

また、どの学校の第何学年にどのくらいの年齢層の人が所属しているのかという統計も存在しない。文部科学省管轄のデータは、教員の年齢の統計こそあるものの、生徒の年齢の統計は存在しないのである。一応、総務省統計局管轄の国勢調査による ⇒自己申告データであれば、各学校ごとの年齢層がある程度判明するが、各学年ごとではないという問題、小学校と中学校が一緒に統計されているという問題、特殊教育諸学校も一緒に統計されているという問題、9月30日時点の年齢を基準にしているという問題がある。


進路情報の不足

学習者にとっても情報不足は深刻である。日本では教育制度の基礎的な情報は意識的に入手しようとしなければほとんど手に入らず、かなり熱意を持って調べようとしても、特に在学年齢に関する情報は非常に入手困難であるため、ほとんどの人が在学年齢に関して正しい知識を持っていない。そのため、単なる社会通念と自分の学校体験でしか、学校制度に対する認識・判断を持てなくなっている。学校選びの際の判断は、こういった「多数派における常識」のみで成り立っているような側面があるため、少数派は情報不足に直面してしまい、一般の常識では判断できず、さりとて情報もないため混乱してしまう。例えば、一部の高等学校では入学年齢に上限があるということは、一般には知られておらず、直接募集要項を読むまで分からない場合が多い。しかしながらこれとは全く逆に、「高校(特に全日制)は年齢が高いと入学できない」という偽情報がまことしやかに語られたりする場合もある。このように、正確な情報が不足しているため、正反対の誤った情報が流通しているようなケースもある。小中学校においてはさらに複雑であり、法律上は在学年齢に上限がないので高年齢者の入学は認められているものの、実際の運用では不文律として年齢相当学年を外れる生徒が所属することはあまりない。このように、教育に関する法令や公式資料を読んだだけでは実際の取り扱いは理解することができない。しかし、夜間中学校では全員が学齢超過者であるという例もあり、また一部の私立中学校では最低年齢よりも数歳年長でも入学可能であるなどの例もあり、必ずしも年齢主義一辺倒ではない。このように、「年齢上限が全くない」という考え方も誤りであり、また「学齢超過者が所属できない」という考え方も誤りである。しかし一般にはそういったことは知られておらず、考える機会すら与えられないまま、ほとんどの学齢超過者は中学校に行こうと考えることはないし、18歳を超えた人が高校に行こうと考えることも少ない。

これらのことは書籍や雑誌やウェブサイトでも同じである。一般の受験関連書籍や受験情報誌や受験情報サイト(以下、受験情報媒体と表記)は、高校までの学校については最低年齢者の受験を前提としており、年齢が高い受験生についてはほとんど触れていない。例えば、もともと高校は高年齢者が入学することを十分に許容している制度であり、社会通念でも高年齢者が在学することは理解されているにもかかわらず、一般的な受験情報媒体には、年齢が高いと入学できなくなる場合があるとは書かれておらず、最低年齢の受験生を対象にしている媒体なのだということを、社会通念で判断するしかない。このように、多数派以外は情報が著しく不足しているため、年齢制限に気づかない場合が多い。また公立高校でも年齢や中卒後期間によって調査書の取り扱いなどが変わるが、こういったこともほとんどの受験情報媒体には書かれず、教育委員会の公式情報を見たり、各私立高校の募集要項を一校ずつ見たりするしかない。中学受験においては、もはやほとんどの受験情報媒体は高年齢者の受験を無視しており、資料によっては例外的に一部の中学校の帰国生徒入試の受験可能年齢が書かれているくらいである。


平素の成績

小学校中学校高等学校高等専門学校においては、学校教育法施行規則により「各学年の課程の修了又は卒業を認めるに当っては、児童(生徒・学生)の平素の成績を評価して、これを定めなければならない」とされており、年齢や在学期間によって自動的に進級するとされているわけではないため、法律上は課程主義を取っている。

この「平素の成績」というのが何を表しているのかは諸説あるが、「試験の成績」ではないことから、進級試験や修了・卒業試験を行なってその成績で決定するのではなく、日常の試験の成績や出席日数なども含めたものだとされている。現在の一般的な公立小中学校では、学力試験の結果や通知表の評価よりも、主に出席日数を基準として解釈されている。このため、成績不良でも出席日数が十分である場合は進級できる場合が多く、また1990年代ごろからは不登校生徒の増加に伴い、フリースクールの出席も学校出席とみなすという規定が適用され、それによって進級できることが多くなっている。さらに近年はこういった施設を利用していなくても進級できる例も増え始め、出席日数ゼロでも進級する取り扱いをする場合も多くなっている。このように、課程主義であっても、ほとんど出席日数のみで進級を決定する場合は、修得主義ではなく履修主義での運営といえるため、年齢主義・年数主義と類似した運営となる。こういった学習段階を考慮せずに自動的に進級させる制度は「ところてん式進級」とも呼ばれる。ただし、私立中学では後述するように学力的な成績も考慮される場合も多い。

一方、高校・高等専門学校においては、単位取得が進級・卒業の必要条件となるため、出席日数が十分であっても単位認定に不合格となると進級できないため、小中学校よりも課程主義の考え方が強いといえる。


年齢相当学年という考え方

小学校中学校中等教育学校前期課程では、年齢相当学年(ねんれいそうとうがくねん)という考え方が強く浸透している。これは年齢主義で運営されている学校においては重要な概念であり、生徒の年齢によって所属することになる学年のことをあらわしている。たとえば下記の表のように、4月1日の時点で13歳である人の年齢相当学年は中学校2年生または中等教育学校2年生である。年齢相当学年に在籍している人の年齢が標準年齢であるといえる。

小は小学校の略。中は中学校、中等教育学校の略。

直前の4月1日時点の年齢6歳7歳8歳9歳10歳11歳12歳13歳14歳
年齢相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3

年齢相当学年よりも高い学年に在籍することは禁止されているため、標準年齢の生徒は飛び級をすることは不可能である。一方、年齢相当学年よりも低い学年に在籍することは可能であるため、標準年齢以上の生徒は原級留置をすることが可能であるが、こういった例はかなり少数派である。


出会い最短記録!!
B分で即アポHも可

[次ページ]
[オプション/リンク一覧]
[記事の検索]
[おまかせ表示]
[トップページ]
[ニュースをチェック!]
[列車運行情報]
Size:124 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki