詳細は治水を参照
台風、集中豪雨などによる水害から、人命や財産を守るための取り組みを治水という。沖積平野のうえに社会を築く日本にとって、治水は古来不可避の課題であった。
河川を流れる水は、生活用水、工業用水、水力発電、農業用水といった用途に利用できる貴重な資源である。利水のために、ダム、堰(せき)、用水路、河口堰などの施設を建設する。
利水の歴史(日本)
戦後の日本では1947年、電源開発促進法が制定され、復興のためのエネルギー供給源として河川が利用された。高度経済成長期には、大都市圏での水需要が急速に高まり、水資源供給の安定の向上が求められた。1961年、「水資源開発水系」ごとの開発計画を決定・実行していくことを目的として、水資源開発促進法および水資源開発公団法が制定された。しかし、急激な水需要にダム建設などの対策は間に合わず、福岡、高松、松江などの各地で水不足が生じた。
水運も参照
河川は古くから船舶による交通路として用いられてきた。他の交通手段として馬車程度しかなかった時代には、船舶での交通は多くの物資や重量物を運搬するのに最適であり、川を下る場合には高速な手段でもあった。そのため、利水のほか水運も都市の形成にとって重要な要素であり、物資の運搬に有利であることが、河川沿いに多くの都市が発展した理由の一つである。
特に大きな船舶も航行可能な水量の豊かな河川は、内陸部の物資輸送に大きな役割を果たし、大陸を流れる大きな河川は、いずれの国においても重要視されてきた。例えばライン川の水運はドイツの代表的な工業地域であるルール工業地域の発展に貢献している。また、水運の利便性向上の為、河川の浚渫や、河川に繋がる運河の建設も、広く行われている。 特にヨーロッパでは、ドナウ川などのように複数の国家の領土内を流れる河川があり、沿岸の国が条約を締結して、沿岸のどの国の船舶でも自由に航行できることとした国際河川がある。
日本においても、水運は主要な交通手段の一つであり、例えば安曇川などの多くの河川で、上流で伐採した木材を下流に流す、いかだ流しなども行われていた。また利根運河など水運のための運河建設も行われた。しかし、日本では河川が急流であり川幅も狭く、季節による流量の変化も大きく、四方を海に囲まれているため海運が発達したこと、また、日本が近代化を迎えた時には既に鉄道が開発されていたこともあって、ヨーロッパ諸国ほどの水運の発展は見られなかった。
現在では、アメリカ合衆国やヨーロッパ諸国においても、船舶の大型化や鉄道・トラック輸送との競合により水運の重要性は低下している。
日本では1950年代から1960年代の高度経済成長期に、産業排水、生活排水が直接川に流されたため、水質汚染が深刻になった。これはまず公害病と悪臭の問題として取り上げられ、1970年制定、翌年施行の水質汚濁防止法などの対策がとられた。また、河川は人が自然と身近に触れ合うことのできる場であったが、都市化と治水を優先するあまり、河川をコンクリートの壁で隔てたり地下に通したりして、憩いの場とはいえなくなった。治水が一段落し、水質改善のめども立ちはじめた1980年代には、このような状況を改善するために親水空間の創出を意識した河川計画が立てられるようになった。さらに河川・河畔の生態系が重要だと考えられるようになると、1990年の建設省河川局の通達「多自然型川づくりの推進について」を転機にして、多自然型川づくりが今後の河川計画の基本とされるようになった。また、近年は河川の水質環境基準を達成していることが多くなり類型の見直しなどにより、さらに水質の改善が図られている。
川には、様々な特有の生物相がある。
上流域は起伏に富み、流速が激しいので溶存酸素量も多く、水温が低く、貧栄養である。このような区域を渓流という。渓流では水生の大型植物は少なく、岩の表面に多数の珪藻が付着している。動物ではカワネズミなどのほ乳類、ヤマセミやカワガラスなどの鳥類、アマゴやイワナに代表される渓流性の魚類、カワゲラやカゲロウといった幼虫が水生昆虫である昆虫類が非常に豊富である。
中流域では、河原が広く、水流は遅いものの川底は小石が露出している。このような区域では河原にはヤナギのような樹木を含む特有の植物群が発達し、川底には珪藻が付着する。動物ではカワセミなどの鳥類、アユやオイカワなどの魚類、それにカワゲラ、カゲロウなどの水生昆虫が多数生息する。
下流域では流れは遅く、川底は砂泥質となる。川沿いにはヨシやマコモなどの水生植物が茂る。動物ではアオサギやコサギなどが水辺に住み、ヨシ原には小鳥が住み着き、カモやシギなどの渡り鳥が立ち寄る場となる。また、フナやコイなど止水と共通の魚や、河口ではボラなど汽水性の魚が入り込む。シラウオなども下流から河口域の魚である。昆虫では泥質の川底にはユスリカなどが住み、魚の餌として重要な役割を果たす。またサメなど本来海に生息するはずの魚が現れる事もある。
底生動物の中で、昆虫が大きな比重を占めるのは、河川の大きな特徴となっている。これらは採集、同定が比較的簡単である上、富栄養化の状態や汚染によって大きく影響を受け、その種組成がはっきりと変化することが知られているので、環境調査の上でとても重要な役割を果たしている。
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