1611年(慶長16年)には小泉次大夫の指揮により二ヶ領用水が完成、中野島から大師・大島に至る多摩川流域平野のほぼ全域を流れ、農業生産力の向上をもたらした。二ヶ領用水で潤った水田で生産された米は稲毛米と呼ばれ、江戸で寿司飯として人気となる。また江戸幕府が成立したことで東海道や中原街道の重要性が高まり、川崎宿(現川崎駅周辺)の整備が進んだ。ただし、川崎宿が正式な宿場に指定されたのは東海道五十三次の中で最後となる1623年(元和9年)のことである。このとき多摩川の橋は流され、以後川崎宿は六郷の渡しの渡河点、及び川崎大師への玄関口として繁栄する。この他にも中原街道の丸子の渡し、大山街道の二子の渡し、津久井街道の登戸の渡しが整備され、いずれも後に東京都内への鉄道が建設される宿場町が形成された。
明治・大正期は川崎駅周辺で都市化が急速に進行する一方、丘陵地帯では従来の農山村も維持されていた。その後昭和前期になると鉄道路線の開業が相次ぎ、私鉄沿線には住宅地が、多摩川沿いの南武線沿線には主に工業地が展開した。
1872年(明治5年) - 日本最初の鉄道開業(現東海道線)に伴い川崎駅が設置される。その後、郵便・電気などの公共サービスが整備される。
1883年(明治16年) - 多摩川に六郷橋がかかる。
1889年(明治22年) - 町村制施行により、後の市域を形成する橘樹郡川崎町、及び12ヶ村(うち2村は都筑郡)が成立。
1893年(明治26年) - 大師河原村(現川崎区)の当麻辰二郎が梨の新種「長十郎」を発見(ただし発見年には諸説あり)。
1899年(明治31年) - 大師電気鉄道(現在の京浜急行電鉄)が大師線の一部を開業する。以後、品川や横浜に向けて路線を延長していく。
1912年(明治45年) - 神奈川県と東京府(現東京都)との境界が多摩川を境に整理される。
1912年(明治45年) - 日本鋼管(後にNKK、現在はJFEスチール)川崎製鉄所が設立。臨海部の工業化が開始される。
1914年(大正3年) - 川崎〜溝口(当時は高津村)間での乗合馬車運行が始まる。
1921年(大正10年) - 川崎町で上水道整備が始まる。
1924年(大正13年)7月1日 - 2町1村が合併して市制施行。市域は現在の川崎区西部と幸区東部。人口4万8394人。
1926年(大正15年)2月14日 - 東京横浜電鉄(現在の東急)東横線が小杉町内で開業。
1927年(昭和2年)3月9日 - 南武鉄道(現在のJR南武線)川崎駅 - 登戸駅が開業。
1927年(昭和2年)4月1日 - 小田急小田原線が全線開通、向ヶ丘遊園がオープン。
1927年(昭和2年)7月15日 - 玉川電気鉄道溝ノ口線(現東急田園都市線)開業。
1930年(昭和5年) - 富士瓦斯紡績(現在の富士紡績)川崎工場での労働争議で煙突男が出現。
1934年(昭和9年)-「川崎市歌」を制作・発表。
1937年(昭和12年) - 陸軍の研究所が現多摩区の生田村(1938年に川崎市へ編入)へ移転。
1939年(昭和14年)4月1日 - 埋立地を除き現在の市域が確定。
1944年(昭和19年)10月14日 - 川崎市電が開業。
1945年(昭和20年)4月15日 - 川崎大空襲。川崎駅周辺や臨海部の工業地帯、川崎大師などに大きな被害が出る。
現代
1946年(昭和21年) - 初の民選市長として金刺不二太郎が当選。
1947年(昭和22年) - 戦後第1回市議会招集。
1948年(昭和23年) - 現多摩区に日本女子大付属中学・高校が開設(現在の日本女子大学西生田キャンパス)。
1951年(昭和26年) - 現多摩区に明治大学生田校舎が開設。
1952年(昭和27年) - 現川崎区の富士見公園内に川崎球場(当時は川崎スタヂアム)が開場。
1952年(昭和27年) - 向ヶ丘遊園が遊具施設を充実し有料化。
1957年(昭和32年) - 現多摩区に専修大学生田校舎開設。
1957年(昭和32年) - 人口が50万人を突破。この頃から市北西部が首都圏住民の良好な住宅地として人気を博すようになり、政令市に指定されるまでに人口が急増する主因となった。このため、首都圏へ向かう通勤・通学電車のラッシュは、全国有数の混雑となる。
1960年(昭和35年) - プロ野球・大洋ホエールズが日本シリーズで優勝し、市内でパレードを行う。
1964年(昭和39年) - よみうりランドが開業する。西生田駅が読売ランド前駅に、東生田駅が生田駅に改称。
1966年(昭和41年) - 東急田園都市線溝の口駅 - 長津田駅が開業。
1967年(昭和42年) - 現多摩区に日本民家園が開園。公営施設としては北部地域初の大規模文化施設。
1967年(昭和42年) - 現麻生区東百合丘に調布学園女子短期大学が開設。
1968年(昭和43年)4月25日 - 東名高速道路が開通し、東名川崎IC(現宮前区)開設。