宇宙航空研究開発機構
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人工衛星システムの研究開発と利用の促進など。(旧・宇宙開発事業団)
総合技術研究本部
宇宙開発の基盤開発・将来に向けた技術開発や各プロジェクトへの技術支援など。(旧・宇宙開発事業団技術開発部門・宇宙科学研究所技術開発部門・航空宇宙技術研究所技術開発部門の統合)
宇宙科学研究本部
惑星探査機、天体観測衛星、工学試験衛星の開発及び運用など(旧・宇宙科学研究所)。
航空プログラムグループ
次世代超音速旅客機といった先端航空技術の研究など。(旧・航空宇宙技術研究所)
有人宇宙環境利用プログラムグループ
国際宇宙ステーションの日本実験モジュール「きぼう」に関する研究開発や利用の促進など。
月・惑星探査推進グループ
月(月周回衛星「かぐや」)や惑星(小惑星探査機「はやぶさ」)探査などを担う。愛称はJSPEC (JAXA Space Exploration Center)。

各部門毎に本部長以下、各組織に分かれ各研究テーマや開発業務を行っている。


目的

独立行政法人宇宙航空研究開発機構法4条によれば以下である。

「大学との共同等による宇宙科学に関する学術研究、宇宙科学技術(宇宙に関する科学技術をいう〔……〕)に関する基礎研究及び宇宙に関する基盤的研究開発並びに人工衛星等の開発、打上げ、追跡及び運用並びにこれらに関連する業務を、平和の目的に限り、総合的かつ計画的に行うとともに、航空科学技術に関する基礎研究及び航空に関する基盤的研究開発並びにこれらに関連する業務を総合的に行うことにより、大学等における学術研究の発展、宇宙科学技術及び航空科学技術の水準の向上並びに宇宙の開発及び利用の促進を図ることを目的とする」


変遷


発足後の試練

国の行政改革の一環としての合併のみならず、相次いで発生した宇宙開発のトラブルの原因として各機関の連携不足が挙げられたこともあり、日本の宇宙開発事業の信頼回復を懸けて発足した組織であるが、統合直後に臨んだH-IIAロケット6号機(元は事業団が9月中に打ち上げる予定だった)は上昇途中にトラブルを起こし、地上からの指令で爆破される結果に終わった。さらに、宇宙科学研究所が打ち上げた火星探査機のぞみ」を火星周回軌道に乗せる事にも失敗し、発足後は試練の連続となった。これらは統合とは直接関係なかったが、JAXAが抱える組織的な問題が顕著に表れたとされている。また、近年は技術の伝承がなされず、組織が官僚化しているとの指摘もある。

ロケット打ち上げ民営化や衛星商業化など、機構を取り巻く状況の変化に加え、宇宙基本法案(2007年の第166回衆議院本会議に提出、閉会後審議継続)では「独立行政法人宇宙航空研究開発機構その他の宇宙開発に関する機関について、その目的、機能、組織形態の在り方等について検討を加え、必要な見直しを行うものとする」とされており、今後も大きな変化が続く可能性がある。


宇宙技術の復権

この暗雲を打破すべく、2005年(平成17年)2月26日H-IIAロケット7号機の打ち上げに挑戦し、MTSAT-1R(運輸多目的衛星新1号)の切り離しに成功した。MTSAT-1Rは気象衛星「ひまわり5号」の後継として「ひまわり6号」と命名された。7月10日にはM-VロケットによるX線天文衛星「すざく」の打ち上げにも成功した。

2006年(平成18年)には1月から2月にかけての一ヶ月以内に、初めて連続3機のロケットを打ち上げた。これらはいずれも成功し、搭載衛星もおおむね正常に機能した。また、この際打ち上げたMTSAT-2「ひまわり7号」は久々に成功した国産商用衛星であった。事業団時代の1990年(平成2年)に米国との協定によって、日本は国内で使用する商用衛星も国際競争入札にしなければならなくなり、大量生産していないために高コストの国産衛星は、大量生産によって低価格を実現した欧米の商用衛星に太刀打ちできず、技術試験衛星などの製作でかろうじて技術を保持し続けてきた。ひまわり7号は、衛星の機構をほかの用途の衛星でも共用できるようにして低価格を実現し、欧米の衛星に対抗することとなった。ただし、ひまわり7号の開発には事業団は関わっていない。


予算から見る規模

2004年度の宇宙開発予算は先進国で比較すると、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が約1兆7,000億円(さらに、同規模の予算が軍事費から支出されている)、欧州宇宙機関 (ESA) が約3,500億円であるのに対し、JAXAはわずか1,800億円とNASAの10分の1程度である。また、ESAで主力となっている大型ロケットアリアン5には開発費用に約1兆500億円を注ぎ込まれているがH-IIおよびH-IIAにはわずか約3分の1となる約3,900億円のみが使われており、実質的に国際的な開発機関での規模で言うと小規模で競争力に乏しいというのが現実である。なお、中華人民共和国の宇宙開発予算は軍事費との関係が明らかでなく詳細な内容は不明であるが、日本との物価の差もあり、日本では予算上も困難な有人宇宙飛行を実施している。


打ち上げ衛星

衛星名命名前用途打上ロケット打上日備考
ひまわり6号MTSAT-1R運輸多目的衛星H-IIAロケット7号機2005年2月26日RSCサービス
すざくASTRO-EIIX線天文衛星M-Vロケット6号機2005年7月10日ISAS(宇宙科学研究本部)
きらりOICETS光衛星間通信実験衛星ドニエプルロケット2005年8月24日
れいめいINDEX小型科学衛星ISAS ピギーバック衛星
だいちALOS陸域観測技術衛星H-IIAロケット8号機2006年1月24日
ひまわり7号MTSAT-2運輸多目的衛星H-IIAロケット9号機2006年2月18日RSCサービス
初の1ヶ月以内連続打上げ
あかりASTRO-F赤外線天文衛星M-Vロケット8号機2006年2月22日ISAS
K2情報収集衛星光学2号機H-IIAロケット10号機2006年9月11日発足直後のH-IIA6号機打ち上げで
軌道投入に失敗した衛星の代替機
ひのでSOLAR-B太陽観測衛星M-Vロケット7号機2006年9月23日ISAS
LDREX-2大型展開アンテナ
小型・部分モデル2アリアンVロケット
(ESA)2006年10月14日ETS-VIIIの大型展開アンテナ (LDR) 試験用


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen