全日本選手権大会は元々イングランドサッカー協会(FA)が1921年に日本サッカー協会に優勝トロフィー(FA杯)を寄贈し、それをかけたトーナメント大会(大会名はア式蹴球全国優勝大会)を開催したことに由来している。この銀製トロフィーは太平洋戦争(第二次世界大戦)の最中に金属の不足により供出されたため、現存していない。
また天皇杯は戦後1947年に開かれた「東西対抗サッカー試合」の勝利チームに宮内庁から下賜された天皇杯が贈呈されたことが始まりとされ、それが1951年から全日本選手権の優勝チームに贈呈されている。1967年度の第47回大会までは開催時期・決勝会場地ともばらつきがあった。藤枝市・藤枝東高や広島市・国泰寺高と高校のグラウンドで行われた年もある。1968年度の第48回大会から年末の開催となり、決勝戦が元日(1月1日)・国立霞ヶ丘陸上競技場に定着した(国立での決勝戦開催はその前年・1967年度から。なお天皇杯元日決勝実施の前年・1968年にはNHK元日サッカーが開催されている。当該項参照)。
Jリーグ発足以後は、プロチームとアマチュアチームが戦える唯一の大会になり、さらに1996年度の第76回大会から門戸が大幅に開放され、第2種登録チーム(高校生年代)も出場できるようになった。これで名実ともに日本を代表するサッカートーナメントとなり、何度か高校のサッカー部とJリーグ加盟クラブの対戦も行われている。
また、2003年度の第83回大会までは主に12月から元日に開催されていたが、翌2004年度の第84回大会から大会日程を9月下旬からに大幅拡大し、寒冷地で開催しづらかった北海道、東北、北信越(北陸・長野県・新潟県)地域でもより多くの試合がこなせるように改善された。また、これまでJ1のチームは3回戦からのシード(かつホームゲーム主催権獲得)もあったが、4回戦からに変更され、それに併せて第84回大会は原則3回戦勝ち抜けチームのホーム開催となる関係から、J1のチームはアウェーで天皇杯開幕を迎える形となったが、第85回大会は(J1所属チームが18チームに拡大した関係もあり)J1勢同士の対戦(組み合わせ決定時にJ1で15位以下のチーム)も含まれた他、殆どの試合が、J1のホームスタジアム(3回戦勝ち抜けチームのホーム扱いの試合は名古屋 vs アローズ北陸が富山で行われるのみに留まった)で開催されている。
なお、第85回大会(2005年度)からJリーグも主催団体に加わり名実ともにJリーグ第3の公式戦となったが、その一因にはスポーツ振興くじ(toto)を実施するためでもあった。
また第84回大会(2004年度)から元日の決勝戦では、「女子サッカーの天皇杯」に相当する全日本女子サッカー選手権大会決勝戦も開催することとなった。
1968年元日に社会人と学生それぞれのチャンピオンチームを招待した「NHK杯元日サッカー」が開催され、前年の日本リーグ優勝の東洋工業とインカレ優勝の関西大学が東京の国立霞ヶ丘陸上競技場で対戦した。
わずか10日後に両チームとも第47回天皇杯の初戦を控えており、その前哨戦としての意味合いが強かったが、本大会が滞りなく運営されたこともあり、翌年度の第48回大会より天皇杯決勝を元日開催とし、NHK杯サッカーはこの1回のみで廃止された。現在、優勝チームに天皇杯と共にNHK杯が授与されるのはこの名残りである。
試合は東洋工業が1-0で関大を降し、その勢いのまま天皇杯も制した。
(関連 Jリーグスーパーカップ)
大会名変遷
?第13回 ア式蹴球全国優勝大会
?第20回 全日本総合蹴球選手権大会
第26回 全日本蹴球選手権大会
?第30回 全日本サッカー選手権大会
?第51回 天皇杯全日本サッカー選手権大会
?第54回 天皇杯全日本サッカー選手権大会(中央大会)
?現在 天皇杯全日本サッカー選手権大会(決勝大会)
主催・主管団体
主催 日本サッカー協会、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
共催 日本放送協会(NHK)、共同通信社
主管 各都道府県サッカー協会
2004年度以降の大会の基本的な日程は以下のとおり。
1回戦 - おおむね9月の第3日曜日(都道府県代表チーム、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント優勝チームの出場)
2回戦 - 1回戦の翌週の日曜日(1回戦勝利チームの出場)
3回戦 - 2回戦の翌々週の日曜日(J2チーム、JFLシードチームの出場)
4回戦 - 11月の第1日曜日(J1チームの出場)
5回戦 - 12月の第1土曜日
準々決勝 - 12月23日前後
準決勝 - 12月29日
決勝 - 翌年1月1日(国立霞ヶ丘陸上競技場)
Jリーグ・JFLをはじめとするリーグ戦はあらかじめこれらの日程を避けて設定されるが、以下の大会は天皇杯と日程が重複または近接することがある。この場合はこれらの試合への参加を優先し、当該試合に関わるチームの試合は予備日(基本的に当該試合日の翌水曜日または翌土曜日)に開催される。
Jリーグヤマザキナビスコカップ決勝(4回戦が該当)
AFCチャンピオンズリーグ決勝(4回戦が該当)
J1・J2入れ替え戦(5回戦が該当)
FIFAクラブワールドカップ(5回戦が該当)
本大会に出場できるのは各シードチーム、都道府県代表チームあわせて全82チーム。