夏時間
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目的と効果夏時間開始の際には、時刻を1時間進める。夏時間終了の際には、時刻を1時間戻す。

以下のような効果が期待できると考えられている。

省エネルギーにつながる[1]。明るい時間を有効に使えるので照明などの石油消費の節約になる(環境問題への対応)。また企業の経費削減にもなる。

日照を利用した余暇の充実[1]

交通事故犯罪発生率の低下[1]

しかし、夏時間の導入については反対論も存在する。夏時間に対する批判としては、以下のようなものが挙げられる。総じて言えば「導入派の主張は理想論にすぎない」。

近年は冷房が各家庭に普及しているため、明るいうちに帰宅すると暑い時間を家で過ごすことから冷房需要が増え、照明の節約効果以上にエネルギー消費量が増える[2]

始業時刻は夏時間でも、終業時刻は外の明るさを基準にする人が出れば、逆に残業が増加する[3]

日没時刻が遅くなることにより、未成年者の夜間外出、深夜徘徊等が助長される懸念がある。

時計合せの手間が生じる。企業・家庭で使用される多くの機器に時計が内蔵されており、夏時間⇔通常時間の切り替え時に、それらの時計を修正する負担が掛かる。

時刻の切り替え時に取り違えて商取引などに支障を来す可能性がある。

夏時間の制度を導入すると、コンピュータを利用する各種システムに自動的に時刻を切り替える機能を追加、あるいはシステムを更新しなければならないなど、移行コストが膨大。特に信号機鉄道運行などの交通システム、銀行証券取引などの金融機関、時刻により自動的に管理されている医療機器などに大きな影響がある。

実際2007年にアメリカのサマータイムのルールが変更されたとき、IT機器にトラブルが発生した[4]


時刻切り替え時にヒトの睡眠リズムが狂い、睡眠などの健康に悪影響を与え、睡眠不足や、抑うつ、自殺が発生する[5]

交通事故がかえって増加するという報告もある[5]


歴史

18世紀ベンジャミン・フランクリンが提唱したが、フランクリンの時代には実現しなかった。第一次世界大戦中のドイツで、1916年4月30日から10月1日まで、同じくイギリスが1916年5月21日から10月1日まで採用したのが始まりである。

アメリカ合衆国では1918年1919年に各7か月間、夏時間が導入されたが、大変に不評のため廃止になった。その後第二次世界大戦中に資源節約目的で復活し、今に至る。1986年までは現地時間4月最終日曜日午前2時から10月最終日曜日午前2時までの間、それまでの時刻に1時間を加えたタイムゾーンを採用する「1966年方式」が主に使われていた。その後1986年より、開始日は4月第1日曜日となり、2007年からは「包括エネルギー法案」の可決により期間が約1ヶ月延び、開始日は3月の第2日曜日、終了は11月の第1日曜日となった。なお、議会で法案が通れば、その自治体は夏時間を使用しなくてもよいため、2008年現在、ハワイ州は州全体、アリゾナ州では大半の自治体で夏時間を採用していない。なお、2005年まで大半の自治体で夏時間を採用していなかったインディアナ州は、2006年から州全域で夏時間を採用している。

日本でも、進駐軍の施政下にあった1948年?1951年の間のみ実施されていた(後述)。


主な地域の実施期間

2007年現在。

アメリカ合衆国(一部除く。前述のとおり2007年から次のように変更され実行されている)、カナダ(一部除く)、メキシコ(一部除く) - 3月第2日曜日午前2時?11月第1日曜日午前2時(現地時間基準。開始日には2時が3時になり、終了日は2時が再度1時になるため、開始日は1日が23時間、終了日は逆に25時間になる)

ヨーロッパ各国(一部除く) - 3月最終日曜日午前1時?10月最終日曜日午前1時(UTC基準)

ロシア - 3月最終日曜日午前2時?10月最終日曜日午前3時(現地時間基準)

オーストラリア(北部は実施なし、西部は2006年度から3年間試行中) - 10月第一日曜日午前2時?翌年4月第一日曜日午前3時(現地時間基準、2008年から)

ニュージーランド(一部除く) - 9月最終日曜日午前2時?翌年4月第1日曜日午前3時(現地時間基準)

ブラジル(一部除く) - 10月第3日曜日午前0時?翌年2月第3日曜日午前0時(現地時間基準)


サマータイムを実施していたが廃止した地域

日本(1948年-1951年、後述)

香港1941年-1979年

韓国1987年-1988年

中国1986年-1992年

オーストラリア北部・西部(1917年1942年-1944年

台湾1945年-1979年

フィリピン

アイスランド


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki