日本には本格的な都市が出現する以前の弥生時代に、すでに互いに割拠、抗争するクニの防衛拠点として環濠集落が発達していたが、これは統一国家の形成へと向かう中で姿を消した。やがて中央集権的な律令国家が建設されていく中で、中国の都城制の概念が輸入され、国都としての平安京や平城京などは城門や望楼を設け、囲郭都市の体をなしていた。だが、これらの都城は戦時の防衛に耐えられる城壁などは築かれなかった。
中世になると博多や堺では都市の周囲を土塁と堀で囲み(環濠都市)、また各地で土塁と堀で囲まれた集落も出現するようになる(環濠集落)。一向宗の寺院も堀や土塁で防御された(寺内町)。
鎌倉幕府の本拠地である鎌倉は馬蹄型の盆地である特性を生かし、切通しなどを用いて山間部を要塞化し、一種の総構え体制を構築しており「鎌倉城」と呼ばれる事もある。幕府崩壊時には新田義貞の討幕軍の攻撃を一時的に凌ぎ、稲村ヶ崎への迂回突破まで防いだ。
戦国時代になり、城が戦国大名の領国経営における支配中枢拠点としての重要性を増してくると、小田原城などに見られるように城下町の周囲に自然の河川や堀、土塁を配した「総構え」という外郭構造が取られる城郭が現れた(総構えを参照)。豊臣秀吉は京都の町を全長22.5kmに及ぶ長大な土塁と堀で囲んだ(御土居)。
城郭都市の例南仏の城郭都市カルカソンヌ旧市街を囲むアビラ城壁
欧州
カルカソンヌ(フランス)
エーグモルト(フランス)
ドゥブロヴニク(クロアチア)
ニュルンベルク旧市街(ドイツ)
ルーゴ(スペイン)
アビラ(スペイン)
中東
アレッポ(シリア)
メディナ旧市街(サウジアラビア)
シバーム(イエメン)
中央アジア
バクー(アゼルバイジャン)
北米
ケベック旧市街(カナダ)
関連項目
都市
城
城塞
要塞
攻城戦
城下町
カテゴリ: 都市 | 城 | 軍事史
更新日時:2008年11月11日(火)11:07
取得日時:2008/11/19 08:10