日本周辺では海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込み、両者の境界が応力により歪みを受け、ばねのように弾性力を蓄え、やがてそれが跳ね返る時に地震が起こると考えられている(弾性反発説)。跳ね返りで発生するといっても、実際は2つの地盤の面がずれて起こるもので、ずれた面を「断層」と呼ぶこともある。マグニチュード8クラスの大きいものはおよそ100〜200年周期で発生し、海溝型地震[2]とも呼ばれている。規模が大きいときには、海域での地震発生に伴って、津波が発生することがある。震源断層は海洋プレートと大陸プレートの境界そのものである。震源域が広く規模が大きいため、被害が広範囲にわたることがある。
日本付近では2003年9月に発生した十勝沖地震や、近い将来の発生が指摘されている東海地震が例として挙げられ、東南海・南海沖の南海トラフ、宮城県沖や三陸沖の日本海溝、根室沖などの千島海溝でも発生する。震源地は地面の下だが、関東大震災の原因となった関東地震も相模トラフの地震であり、この分類に含まれる。日本以外でもメキシコやチリ沖などの太平洋沿岸で大規模な海溝型地震が発生する。
なお、2005年8月16日発生の宮城県沖のM7.2の地震はこのタイプであったが、想定されている再来宮城県沖地震ではないという結論が同年8月17日の地震調査委員会で出された。
大陸プレートが海洋プレートに押され続けたその力に耐えかねてあちこちでひび割れ、押された力を上下に逃がす形で山が高く、谷が深くなるように岩盤が動くこととして説明される。このときに生じるひび割れが活断層である。岩盤が断層を境に上下にずれるのが通常であるが、場所によっては水平にずれることもある(詳細は断層を参照のこと)。地震の規模は活断層の大きさによるが、大きいものではM7〜8に達する。内陸の活断層は都市の直下や周辺にあることも少なくなく、直下型地震[3]とも呼ばれる。
このような構造は、大陸プレート同士が押し合い衝突しているヒマラヤ山脈北側、海洋プレート同士が押し合い一方がもう一方の下に沈みこんでいる伊豆・小笠原海溝西側やケルマデック海溝西側などにもみられ、ここでも押されている側のプレートの内部にひび割れ(断層)ができて地震が発生する。また、押している側の海洋プレート内部でもひび割れ(断層)ができて地震が発生することもあるが、頻度が低く規模も小さい。
同一の活断層での発生は数百年から数万年に1回の頻度とされている。都市の直下で発生すると甚大な被害をもたらすことがあるが、大きな揺れに見舞われる範囲はプレート境界でおこる地震と比べると狭い領域に限られる。
1995年1月の兵庫県南部地震(M7.3、最大震度7)や2000年10月の鳥取県西部地震(M7.3、最大震度6強)、2004年10月の新潟県中越地震(M6.8、最大震度7)や2007年3月25日に発生した能登半島地震(M6.9、最大震度6強)、更に最も新しいものでは2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震(M7.2、最大震度6強)などが該当する。日本以外でも、アメリカの西海岸、フィリピン、インドネシア、アフガニスタン、イラン、トルコ、ニュージーランドなどにも活断層が密集しており、大きな直下型地震が発生する。このタイプの地震の発生を予測するために、地震学者たちは1980年以後日本全土の活断層を調査し、危険な断層を順次評価している。兵庫県南部地震の前に公表された活断層の地図には他の大断層類と同時に「危ない断層」として有馬・高槻・六甲断層帯が危険と表示されていた。この調査作業は現在も継続して続けられている。
大陸プレートの下にもぐりこんだ海洋プレートが地下深部で割れて起こる地震
海溝を経て大陸プレートの下にもぐりこんだ海洋プレートは、マントルの中を沈み込んでいる途中で割れたり、地下深部でスタグナントスラブとなって大きく反り返って割れたりして、地震を発生させることがある。スラブ(板=プレート)の中で発生するので、スラブ内地震、プレート内地震あるいは深発地震などと呼ばれる。
一般に震源が深く、したがって震源と震央の距離は長い場合が多いにもかかわらず、規模が大きなものは被害としては侮れない。また深い分、広範で最大震度に近い揺れに見舞われることにもなる。地震波の伝わりやすさは、プレートの位置関係やマントルの深さなどでそれぞれ異なるため、震源から離れた場所で揺れが大きくなる異常震域が発生しやすいのも特徴である。
近年の例では、1987年の千葉県東方沖地震(M=6.7、深さ50km、最大震度5:千葉県全域)、1992年2月の浦賀水道の地震(M=5.7、深さ92km、最大震度5)、1993年1月の釧路沖地震(M=7.5、深さ101km、最大震度6)や2003年5月の宮城県沖の地震(M=7.1、深さ72km、最大震度6弱、広範で5弱以上…山形県村山市でも計測震度4.8を記録、建物被害あり)のような被害事例が見られる(注:2003年9月17日に気象庁によってマグニチュード算出方法が改訂されたが、これにより過去の地震も修正された。ここではそのマグニチュードを用いている)。
福島県沖や茨城県沖で頻繁に発生する地震のほか、1993年1月の釧路沖地震、2001年3月の芸予地震や2003年5月の宮城県沖の地震もこのタイプである。
海溝の周辺の火山弧、ホットスポット、海嶺、ホットプリュームの噴出地域では、マグマの移動や熱せられた水蒸気の圧力、火山活動に伴う地面の隆起や沈降が原因となって地震が発生する。これらの地震を火山性地震という。
このほかに、海洋プレート同士または大陸プレート同士の間にある海嶺に、交差して並ぶトランスフォーム断層で起こる地震がある。これはプレートの内部で発生する地震(直下型地震、断層型地震)とほぼ同じメカニズムで発生するが、断層が地下深くにまで広がっている点が異なる。
人間活動が引き起こす地震もある。1つは、ダムの建設や地面の掘削・造成、石油や天然ガスなどの採掘が地下構造を変え、地震を誘発するものである。(誘発地震)1940年にアメリカフーバーダムで起きたM5の地震や、1967年12月10日にインドのマハラシュトラ州西部で起きたM6.3の地震は、貯水池の建設や貯まった水の水圧によって誘発されたものだった。