南アメリカで初めて開通した地下鉄は1913年12月、アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスである。その他、南アメリカ大陸の中で地下鉄がある国はブラジル、チリ、コロンビア、ベネズエラの合わせて5か国である。
ブラジル
ブラジルでは、2005年現在、サンパウロ市など6つの都市で地下鉄が運行している。これらの地下鉄は全て1970年代以降に造られたものであり、いずれの都市でも1?3路線程度しか保有していない。軌間は全て広軌に分類される1,600mmを採用しているものの全ての都市に共通している点はこの点のみであり、他の技術面ではそれぞれの都市で大きく異なっている。
アジアで最初に地下鉄が走ったのは日本においてである。日本では大都市部に人口が密集しており、地下鉄を建設するには都合の良い都市構造であるため、特に地下鉄路線が盛んに作られる。アジアの地下鉄は20世紀後半以降に飛躍的に発展したが、これは交通渋滞緩和を目的とした地下鉄建設が主流であったためである。第二次世界大戦後の独立や経済成長などによって都市化が進み、地下鉄の需要が高まった。また、日本や石油産出国などを除いた場合、政府開発援助などによって建設された路線の割合が高いというのも特徴のひとつである。
日本
詳細は日本の地下鉄を参照日本では、本格的な地下鉄としては1927年(昭和2年)12月30日に初代「東京地下鉄道」により、現在の銀座線の浅草駅と上野駅の区間が開通したのが最初である。1933年(昭和8年)5月20日には初めての公営地下鉄として大阪市営地下鉄御堂筋線の梅田駅と心斎橋駅の区間が開通した。それら以前にも、1915年(大正4年)には東京中央郵便局と東京駅の間の地下を走行する郵便物輸送専用の地下鉄が存在していた。大阪市では戦時中も資材不足に苦しみながらも1942年(昭和17年)まで路線の延伸が進められた。第二次世界大戦後は大阪市のほか、公営路面電車が走っていた政令指定都市[5]での代替交通手段として、公営地下鉄の建設・拡充が進んだ。背景には、渋滞の深刻化に伴い路面電車の定時運行が難しくなったことがあるとされる。1980年代後半頃[6]から、建設費圧縮のためリニアモーターによるミニ地下鉄も一部で建設されている。
中国
中国では、1969年に北京で地下鉄が開業した。しかし地下鉄の整備は1978年の改革・開放政策まで十分には行われなかった。1980年代以降、外資の導入による近代化政策のもと都市部において地下鉄の建設が行われた。上海では1990年代以降の相次ぐオフィスビルの建設により地下鉄の路線網の拡充が急務となっていた。このため中国の地下鉄は、国産技術を主体とした北京地下鉄などの北方グループと外国技術を主体とした上海地下鉄などの南方グループに大別される。1997年にイギリスから返還された香港においては、イギリス統治時代に建設された香港MTRが返還後も継続して運行されており、新線も建設されている。
韓国
詳細は韓国の地下鉄を参照韓国ではソウルで、1974年に初の地下鉄路線が開業して以来、およそ30年の間に釜山・大邱・仁川・光州・大田といった地方都市でも開業した。日本からの政府開発援助・技術援助などを活用して多くの路線が整備されている。北朝鮮との準戦時体制にある韓国では、有事の際の避難所として有効に使える地下空間の利用が盛んで、特に首都のソウルでは地下街と共に大規模な路線網が形成されている。韓国ではいずれの都市の地下鉄も公社が運営している。
アフリカは第二次世界大戦後の1960年ごろまで多くが欧州先進国の植民地であったが、その間地下鉄は建設されなかった。2005年現在、地下鉄が存在する都市はエジプトの首都であるカイロのみである(カイロ地下鉄を参照のこと)。アルジェリアの首都であるアルジェでは建設中ではあるが、まだ開通の目処は立っていない。ナイジェリアのラゴス、エチオピアの首都アディスアベバでは、地下鉄建設は計画の段階である。エジプトでは痴漢対策および宗教上の観点から女性専用車両が導入されている。
特殊な地下鉄
アメリカ合衆国の首都・ワシントンD.Cにはアメリカ合衆国議会議事堂と議員会館を結ぶ議員・議会関係者専用地下鉄であるアメリカ合衆国議会地下鉄がある[7]。
グルジア共和国のアブハジア自治共和国 Gudautaには世界で唯一の観光用地下鉄が存在する[8]。
脚注^ この前、1875年にトルコのイスタンブールで地下ケーブルカー(イスタンブル・トンネル)が開業している