地下鉄
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他の交通機関との連携地下鉄駅構内(ストックホルム

地下鉄と一般鉄道はハード面では互いに独立したシステムとなっている例が大半だが、ドイツ等では路面電車バスを含めた大規模な共通運賃制度が実施され、ソフト面で連係が進められている例が多い。一部の路線では交通機関同士でダイヤグラムを調整したり、乗り場を同一平面に置くなど、円滑な乗換えが出来るように考慮されている。一方で相次ぐ路線の増設により、駅が離れていたり、経路の案内がわかりづらかったりと(同じ事業者の路線でも)乗継が不便になっている例もまま見受けられる。

郊外電車網が発達した日本とその技術協力で地下鉄を開業させた韓国では、地下鉄の軌道や電気方式などシステムを接続する一般鉄道のものと共通にして、相互に車両が乗り入れて直通運転し一体の路線を形成する例がある。

なお、郊外電車の運営事業者が都心部で独自の地下線を有するケースがある。この場合、地下鉄と同じ役割を果たしていても地下鉄と認識されない場合が多い。

空港連絡鉄道としても重宝されており、世界の主要な都市の空港では地下鉄が乗り入れを行っているケースが多い。


費用

地下鉄は建設にも維持管理にも莫大な費用を費やす交通機関であることから、大量の輸送需要が見込める都市でないと建設・維持することが難しい。そのため、地下鉄のある都市の多くは100万人以上の人口を抱える都市圏である。さらに建設費の償還や維持費の確保のため、他の公共交通機関と比較すると運賃が割高な傾向がある。建設しても需要が予想をはるかに下回ったとき、路線を管理する団体には非常に大きな負担となる場合もある。さらに発展途上国の場合、維持していけるだけの需要が見込めるにもかかわらず経済的に建設できる能力がないとき、先進国からの政府開発援助(ODA)や世界銀行からの融資によって建設されることがある。


軍事利用

第一次世界大戦第二次世界大戦の際、ロンドン地下鉄が防空壕の役割を果たしたことから、戦争自然災害などの有事の際の大規模な避難所としての利用が想定されていることがある。その例として休戦状態の韓国ではソウル釜山などで地下鉄と共に地下街や地下通路が多く整備されており、軍事都市の側面を持ち合わせている。北朝鮮の首都・平壌の地下鉄は地下150mという大深度に建設され、核戦争に備えている。ブルガリアの首都・ソフィアの地下鉄は駅の入り口に防爆扉がついている。軍事において兵力や物資の輸送も可能であるため、各国の軍隊によって物資輸送演習が行われることがある。

もっとも完全に安全という訳ではなく、日本では太平洋戦争の際、(日本で最初に出来たため)比較的浅いところを走る東京メトロ銀座線で空襲による損傷を受けており、現在でも銀座駅にその痕が一部に残存している。ロンドン地下鉄においても、直撃弾により大きな被害が出た例が複数ある。また、国会議事堂前駅東京メトロ有楽町線のように有事を想定した建設が行われているという都市伝説が流布する例もある(東京地下秘密路線説も参照のこと)。


歴史ロンドンの地下を初めて走行した車両最初の電化路線であるブダペストの地下鉄

地下鉄の歴史は19世紀イギリスロンドンから始まった。1863年1月10日にメトロポリタン鉄道のパディントン駅ファリンドン駅間、約6kmが開通した(現在のサークル線の一部)。当時のイギリスは鉄道の建設が盛んであったが、ロンドン市内は建物が密集しており地上に鉄道を建設できなかったためである。この路線を計画したのはロンドンの法務官であるチャールズ・ピアソンで、1834年に開通したテムーズトンネルをヒントにしたとされる。車両は開業当初から1905年電化されるまでは蒸気機関車を使用していた。硫黄を含むが発生するため、駅構内は密閉された地下空間ではなく換気性を確保した吹き抜け構造となっていたほか、路線の一部も掘割であった。

英語で地下鉄を意味する「メトロ」という単語の語源は、この「メトロポリタン鉄道」に由来しているが、英語圏の国では「メトロ」という呼称はあまり一般的ではなく、イギリスでは"Underground"もしくは"The tube"、アメリカでは"Subway"と呼称するのが一般的である。ちなみに、「メトロ」という呼称では、フランスの地下鉄がよく知られている。

イギリスでの開業後はしばらく間があき、30年近くたった19世紀末〜20世紀初頭に欧米の各地で建設されていく。1896年ハンガリーブダペストで2番目の地下鉄が開業[1]した。当初から電化されており、これは地下鉄としては世界で最初の電化路線であった。さらに1898年にはアメリカ合衆国ボストン、そして1900年にはフランスパリにおいて開通した。ドイツベルリンでも1880年頃には地下鉄を通す計画が存在したものの反対勢力によって計画が遅れ、開通は1902年であった。

第一次世界大戦が開戦するまでには西ヨーロッパ北アメリカの大都市に、第一次世界大戦中から20世紀半ば頃まではヨーロッパ各地の中都市や日本を中心に建設が行なわれていたが、1970年代以降はアジアなどの発展途上国での建設が盛んになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen